★★★ 日本再生ネットワーク 厳選ニュース ★★★

sakura4987.exblog.jp
ブログトップ

◆【宮家邦彦のWorld Watch】「知日派」頼れる時代の終焉?



 (産経 2009/5/28)


 14日付のインターナショナル・ヘラルド・トリビューン(IHT)紙は、日米同盟についてかなりショッキングな寄稿文を掲載している。あれは新型インフルエンザで日本中がパニックに陥る一方、米国の次期駐日大使の本命馬がようやく浮上し始めたころだ。案の定、一部全国紙が簡単に報じた以外、日本ではあまり注目されなかった。

 共同執筆者は2人とも経験豊かな日本通の米国人。個人的にもよく知っているので、こればかりは何度も読み返した。要約すれば、「日本の内政はさらなるデッドロックとなり、同盟について日米相互の不満は高まるだろう、…米国の政策決定者は日本に求める役割について期待値を下げる必要があるかもしれない」と論じた上で、在沖縄海兵隊削減や日米韓関係強化など、日米同盟の強化が必要だとする内容である。

 さらに、執筆者の1人は同時期にワシントンの著名なシンクタンクで講演し、「現在の内政上の分裂や不協和音により、日本は数年間、場合によっては今後十年間、アジアと世界で日本にふさわしい役割を果たせなくなるだろう、…問題は、日本の内政プロセスでは何の決断も実行もできないという過去15年間の状況が今後も続くことである」とまで警告したという。

 こうした主張自体目新しいものではない。筆者がショックを受けた本当の理由は次の3点である。

  

 1 「知日派」米国人までもが、日本の役割低下を公然と憂え始めたこと

 いわゆる知日派が皆日本に優しいというのは間違いだ。だが、彼らの多くが米政府内で日本を擁護してきてくれたことも事実である。日本に文句を言う場合でも、これまでは親しい内輪の席での、友人としての諫言(かんげん)が多かった。日米貿易摩擦時代のジャパン・バッシャーならいざ知らず、今回のように知日派が連名で、しかも公の場で、日本の内政「思考停止」状態を手厳しく批判したことに、筆者は大いに驚いたのだ。

  

 2 米国、特にワシントンで、日本の重要性低下に関する懸念を共有する層が急速に減少していること

 次にショックだったのは、こうした重要な寄稿文が米国の主要紙に掲載されないことである。おいおい、IHTはニューヨーク・タイムズ(NYT)が発行している新聞だぞ、といわれるかもしれない。だが、IHTとニューヨーク・タイムズ電子版にしか載らないということは、米国内の購読者はほとんど読んでいない、NYT本紙の編集者もこの寄稿内容にそれほど大きな関心を示さなかった、ということだ。米国の親日派や知日派が頼りになった時代はもう終わりつつあるのかもしれない。

  

 3 日本の政策決定者たちがこうした危機的状況を問題視すらしていないこと

 現在日本で大きく報じられる「政局」も、世界レベルではほとんど報道されない。政治決断と実行を怠ってきた日本が、国際政治上マージナライズ(無視)されている現実を日本の政治家たちはどれほど自覚しているのだろうか。

 典型例は民主党のお家騒動と外交安保政策である。北朝鮮が核実験を行っても、ミサイルを発射してもまともなコメント一つ出てこない。こうして、日本が重要な政治的決定を下せず、国際的地位を急速に低下させているのだとしたら、一体何のための政局なのか。筆者にはどうしても理解できない。

 次期衆議院選挙後は、結果を問わず、挙国一致の救国内閣を作ってほしい。それこそが政治家たる者の日本国民に対する真の貢献だ。

                   ◇

【プロフィル】宮家邦彦

 みやけ・くにひこ 昭和28(1953)年、神奈川県生まれ。栄光学園高、東京大学法学部卒。53年外務省入省。中東1課長、在中国大使館公使、中東アフリカ局参事官などを歴任し、平成17年退官。安倍内閣では、首相公邸連絡調整官を務めた。現在、立命館大学客員教授、AOI外交政策研究所代表。
[PR]
by sakura4987 | 2009-05-29 14:45

毎日の様々なニュースの中から「これは!」というものを保存していきます。


by sakura4987