◆日本経団連会長 先月末、中国主席と極秘会談
2005/10/23
日本経団連の奥田碩(ひろし)会長(トヨタ自動車会長)ら経団連
首脳が九月三十日に訪中し、北京で胡錦濤国家主席と会談していたこ
とが二十二日、明らかになった。
経団連首脳は日中経済や靖国参拝問題が両国経済に与える影響など
について意見交換したとみられるが、日中関係筋は「靖国の話はでな
かった」としている。北京には三村明夫副会長(新日本製鉄社長)や
宮原賢次副会長(住友商事会長)、森下洋一・評議員会議長(松下電
器産業会長)らも同行したもようだ。
奥田会長は日中経済協会の訪中団最高顧問として北京で九月二十六
日にも温家宝首相と会談していた。同席にあわせ胡主席との会談が中
国側から提案されたという。奥田会長は日中経協の訪問からいったん
帰国し、中国を再び訪れていた。中国首脳が日本の財界人と短期間に
会談するのは異例だ。
奥田会長は九月二十七日、小泉首相を訪ねているほか、二十六日の
温首相との会談では「小泉首相は『親中派』です」と紹介。「小泉首
相が奥田会長に『靖国参拝』に関する中国へのメッセージを託した可
能性がある」との見方が出ている。胡主席が靖国問題で見解を述べた
可能性もある。
経団連側はこれまで再訪中の日程を公表しておらず、胡主席との会
談に対し「ノーコメント」としている。