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◆【一筆多論】坂口至徳 安定した食料の確保を

 (産経2/6)

 国際的な食料の需給バランスが変化している。中国が人口急増や経済
発展に伴い、食料輸出国から輸入国になったことが一因で、こんご地球
規模の食料危機につながる恐れがある。

 この時期に起きたBSE(牛海綿状脳症)による牛肉の輸入停止や鳥
インフルエンザウイルスの広がりも、食の安全、安定供給の確保が不可
欠なことを際立たせた。

 日本の食料自給率は、昭和四十年代で70%以上あったのが、平成十
二年には40%と大幅に下がった。唯一自給できるコメの消費量が少な
くなり、食生活が洋風化したことなどが原因とされている。

 なかでも伝統の日本食に多く使われる大豆は自給率が40%以上はあ
ったのが、16%と低くなってしまった。この結果、輸入へのシフトは
強まり、安定した価格での供給を妨げることになる。

 世界の市場で取引される大豆の貿易量は年間約六千万トン。中国は、
かつて米国、ブラジル、アルゼンチンと並ぶ大豆の輸出国だったが、食
生活の質が高まって植物油など大豆製品の国内需要が増したことから、
一転して二千万トン以上も輸入する国になった。日本の輸入量は約四百
五十万トンなので、四倍も輸入している。

 さらに、米国などの主要産地が三年前から凶作に見舞われたことも品
不足に拍車をかけた。

 これらの要因が重なって、大豆の価格が高騰した。米国など産地が豊
作に転じた現在も、価格は高止まりになっている。

 大豆は日本人にとって、植物油をはじめ、日常の食卓でなじみ深いみ
そ、しょうゆ、豆腐の製造に欠かせない原材料だ。中小企業が多いだけ
に、原材料の高騰は経営を直接に圧迫する。必要とする大豆の絶対量の
確保は差し迫った課題なのだ。

 こうした需要の高まりに応じる手段のひとつとして、米国、ブラジル
などでは、遺伝子組み換え大豆の栽培を積極的に導入した。米国では生
産量の九割近くを占める。除草の手間が省けるように遺伝子操作した大
豆を使い大幅に農薬使用量を減らし、コストを下げている。

 ところが、日本国内での遺伝子組み換え作物に対する反発は強い。国
は安全確保のための法律により、特定の品種の栽培を許可している。そ
れでも、広大な大豆の耕作地がある北海道では、通常の作物との交雑を
防ぐため、栽培を規制する罰則付き条例が施行されているほどだ。

 「遺伝子組み換え大豆不使用」を明記している加工業者の場合、国内
産で需要をまかなえない分について、海外の農業者と契約して非組み換
えの大豆を栽培を依頼するなどの自衛策を取っている。こうした業者の
努力は、当然、安心料として価格にはね返ってくる。

 大豆のほか、小麦、畜産物などは軒並み10%台の自給率だ。このよ
うに貴重なタンパク源や穀物の大部分を輸入に頼りながら、飽食の時代
を謳歌(おうか)できるのは、まさに平和で豊かな社会であるがゆえの
奇跡としか言いようがない。

 このような時代が長くは続かないことを見越して、こんご過剰な栄養
を摂取する食生活を改善するよう個人の自覚を促すことも効果があるだ
ろう。健康な生活は医療費の削減にもつながる。

 日本と同様の島国である英国が三十年間で自給率を30%近く上げ、
70%を超えたことは知られている。日本は山地が多いなど農業の環境
は異なるが、成功例として努力目標にはなるだろう。農業者が増加する
労働環境をつくり、生産性の効率を高めるなどして国力を示せるほどの
自給率拡大をめざすべきだ。
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by sakura4987 | 2006-03-21 12:04

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