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◆【蛙の遠めがね】石井英夫 「歴史」はこじつけである

 蛙にへそはないが、腑(ふ)(はらわた)はある。腑は転じて心の底を指すが、最近やっとわが腑に落ちた問題があった。
 いま騒がれている歴史認識で実際に教科書のページを開いた人はどれほどいるのか。われとわが目で実見した人はいるのかという問題である。

 断言してもいいが、あれこれ騒いでいる人のほとんどは読んではいまい。そのけったいさといかがわしさを遠めがねでのぞいてみた。

                   ◇

 四月二十四日、日曜日のテレビで驚いたのだが、日中外相会談の折、李肇星外相は日本の教科書を読まずに批判していたことを町村外相が明らかにしていた。その事実は同月二十八日の参院外交防衛委員会で、山谷えり子さん(自民)の質問に答えて公式に認めていたから確かなことだろう。町村さんが「失礼だけど日本の教科書を読んだことないでしょう」と聞くと、李さんは「ありません」と答えたそうだ。町村外相は「発言する場合は原典に当たってほしい」と語っていたが、全くその通りなのである。

 外相さえこのありさま、ましてや反日デモの若者たちが日本の教科書に目を通したはずがない。ネット社会の中国は九千四百万人のユーザーを抱え、人びとは“現代の壁新聞”であるネット掲示板を見てデモに加わっている。北京の福島香織記者によると、ゲーム感覚で反日を楽しんでいるそうなのだ。

 いや中国ばかりではない。日本の一般人でも来春から子供たちが使う教科書をおいそれと手にすることはできない。かくいう私もわが社の教科書取材班のところで、ようやく白表紙本を読むことができた。

 たとえば扶桑社の歴史教科書はB5判二百三十四ページで、これに文科省の修正意見表(大判で約四十ページ)がつけられている。いまそれらの“原典”を読むことができるのは、全国で一カ所、東京都江東区千石にある教科書研究センターでだけである。

 実際に教科書を読んでいない反日デモのねらいは何だったのか。英タイムズ紙は社説で「日本は巨額の経済支援を実施した上、幾度も公式に謝罪した。中国は日本から何を引き出したいのかを明確にすべきだ」と書いた。その官民合成のデモの意図は明確である。歴史認識や靖国問題は一種の記号であり、こじつけに過ぎない。彼らのねらいは日本の国連常任理事国入り反対に集約されるといっていいだろう。

 そもそも国連(ザ・ユナイテッド・ネーションズ)は、中国語で「聯合(れんごう)国」と訳され、第二次世界大戦の戦勝国仲間を意味している。中国の真意は、アジアのリーダーの地位を日本なんぞと分轄したくないことにあるのは間違いない。

 それゆえ日本は新しい外交戦略を構築し直す必要があるが、しかし常任理入りは日本が教育や靖国で他国に膝(ひざ)を屈してまでして果たすべき至上課題なのか。日本人の慰霊鎮魂の伝統と文化を守り、明日を背負う子供たちへの歴史教育のほうがはるかに大切なことである。

 教科書や靖国でいささかもたじろぐ必要はないが、ただ小泉首相は世界に向かって情理を尽くして日本人の心情と存念をもっと説明してほしい。スピーチライターを使ってでもして。その草稿執筆者は政治や経済の専門家ではなく、文学に通じた人のほうがいい。
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by sakura4987 | 2006-03-21 12:33

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