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◆【正論】ノンフィクション作家・上坂冬子 靖国問題を解決するのは国際条約

“A級戦犯”に発言資格なき中韓  (産経 06/3/22)


≪見事な松下の危機管理術≫

 久しぶりに感動した。

 先日、松下電器からわが家に一通のはがきが舞い込んだのがきっかけである。わが家のみならず、隣近所にも一斉に届いたそのはがきは例の石油ストーブが手元に残っていないかどうかの問い合わせであった。

 二十年ほど前に発売した同社の石油ストーブをめぐってトラブルがあったことが報じられ、その回収のためのテレビ広告や新聞広告を最近になって何度も目にしたから、あの事件かとすぐ分かった。

 人伝てに聞いたところによると、同社ではその製品の存在を64%まで突き止めたとのことだから、あとは耐用年数を終えて各家庭で廃棄されたとみていいだろう。それをさらにダメ押しするかのように郵便で問い合わせたことになる。個人情報管理の厳しい時代に、よくもまぁと私は方法論にまで気をまわしたが、このような場合は郵政公社の協力を得て行われるとか。

 それにしても企業はここまで徹底してトラブルに対処するのかと、私は感動したのであった。同社としてはトラブルを転じて信用の回復につなげようと志したに違いない。見事な前例を打ち立てたといえる。

 さて私としては当然ここで、この一件と例の永田議員の偽メールをめぐるドタバタとを見比べた。政界と経済界のトラブルに対する危機管理の力量の違いを嫌でも思い知らされたといっていい。

 もっとも政界は損益計算のはっきりした経済界と違って種々の思惑があろうから、事実関係の間違いに気づきながらも揺さぶりをかければ何らかのホコリが出るだろうと、往生際の悪い時間稼ぎをしたのかもしれぬ。

 ともあれ非を認めるやたちどころに態度を変え、それを逆手にとって失った信用回復につなげてみせた経済界の爪(つめ)の垢(あか)を、せめて政界に煎(せん)じて飲ませたい。


≪核心外した論議のみ空転≫

 ところで、本論はここからだ。靖国問題の対処に関しても、私は全く同じような印象を抱いている。

 歴代の首相が誰ひとり明快に解決できぬまま他国の言い分に振り回され押し流されてきて、今や日本は次期リーダーの選出さえも靖国問題によって左右されんばかりの情けないところまで追い詰められている。ひとえに、押されれば引くことしか考えず、発想の転換や新論拠の主張にとりかかろうともしない日本の腰の弱さが原因だ。

 靖国問題は心の問題だ、いや侵略に対する謝罪の問題だ、などと核心を外した論議ばかりを空転させてきたが、この問題を一刀両断に解決するのは国際条約である。そのことに気づいているのか、いないのか。

 戦争犯罪人と名指しされた日本人の命と引き換えに、サンフランシスコ平和条約が締結されて世界は平和を取り戻した。もちろん、条約には戦犯に関する取り決めが盛り込んである。

 何と書いてあるか。

 おおざっぱに言うと、この条約に署名、批准していない国々は戦犯について発言する権利はなく、日本の立場を損ねたり害したりするような行動に出る資格はないと記してある(第二五条)。

 しかも、日本と四十八カ国との間で交わしたこの肝心な条約に、中華人民共和国、韓国、中華民国(台湾)は署名も批准もしていない。

 つまり現在、日本との間でトラブルを抱えている中・韓いずれもが、国際条約の上でA級戦犯に関して発言資格なしとされた国々なのである。今のところ資格ありとされる国から日本は一度もクレームを受けていない。


≪なぜ出さぬ毅然たる声明≫

 靖国をめぐるトラブルを解決するのは、心の問題や侵略の問題ではない。核心はサンフランシスコ平和条約にかかわる問題、の一点につきる。

 いまこそ日本政府は、この条文を根拠に国家として毅然(きぜん)たる声明書を発表すべきだ。

 トラブルの対処に当たって言を左右にしてタイミングを外した民主党方式でなく、ここぞというときに一丸となって体当たり解決に踏み切った松下方式になぜ見習わぬ。

 この原稿が活字になるころ、私は『戦争を知らない人のための靖国問題』(文春新書)を出版する。その最終章に、私なりに、たまりかねて中国の胡錦濤主席と韓国の盧武鉉大統領宛てに書いた声明書私案を掲載した。

 今度の新書に限って、読者にも終わりから読んでほしいと望まずにいられない。できれば王毅駐日中国大使が、せめて最後の四ページだけでも翻訳して本国に打電してくれるよう切望している。
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by sakura4987 | 2006-03-26 09:45

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