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◆【産経抄】栗林忠道中将

 (産経 06・3・28)

 「…陸海軍の縄張的主義を一掃し両者を一元的ならしむるを根本問題とす」。太平洋戦争末期の激戦の地、硫黄島の総指揮官、栗林忠道中将が、陸海軍のちぐはぐな戦いぶりへの痛烈な批判を電報で大本営に送りつけていたことを、最近読んだ『散るぞ悲しき』(新潮社)で知った。

 約四十日間の死闘の結果、二万の日本軍は全滅、一方の米軍の死傷者はそれを上回る二万九千を数えた。著者の梯(かけはし)久美子さんによれば、将兵に玉砕を許さず、生き延びて一人でも敵を倒せ、とゲリラ戦を展開する闘将は、戦場から家族にせっせと手紙を送る愛情こまやかな人でもあったらしい。

 米国留学時代に培った合理的精神に裏打ちされた提言は当然のことながら握りつぶされた。それどころか防衛庁防衛研究所が戦後に編纂(へんさん)した公刊戦史のなかでも省略され、「触れたくないタブー」であり続けたというから驚きだ。

 陸海軍の仲の悪さは、洋の東西を問わないが、日本の場合は、明治国家建設にともなう「陸の長州」「海の薩摩」の対立に端を発しているだけに、よけいに根が深いということか。旧軍の崩壊後に発足した陸海空三自衛隊でも、それぞれのコンピューターに互換性はなく、情報の共有もできなかったというのだから。

 その自衛隊が、ようやく一体となって戦う体制づくりを急ぐことになった。栗林のいう一元化、いまの言葉で言えば「統合運用」が始まる。東アジアの緊張が高まるなか、国際テロの脅威に立ち向かうために、また統合軍である米軍と連携を強める意味でも当然のことだ。

 初の統合幕僚長の着任式が行われた二十七日は、六十一年前に硫黄島の戦闘が終結した日。戦死か自決か定かではない栗林の“命日”でもある。
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by sakura4987 | 2006-03-28 07:07

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