★★★ 日本再生ネットワーク 厳選ニュース ★★★

sakura4987.exblog.jp
ブログトップ

◆「少子化対策とは?」 結婚と育児は別-デンマーク

http://www.tokachi.co.jp/kachi/98cam/5_7.html

日本との大きな違いは結婚と育児を分けて考えていることだ。2人の友人、メッテ・ソーレンセンさん(24)が「自分も今、33歳の恋人がいますが、2人の間で話すことは結婚のことではなく、もし子供ができた場合、どのように育てていくかということです」と話す。95年の統計でデンマークの総出産数のうち46.8%が「婚外出産」。日本のような結婚-出産という図式はない。

しかし、ソーレンセンさんは言う。「結婚をしないのも、仕事や自己実現を優先したためであって、子供が嫌いだからというわけではないんです。デンマークはほとんどが計画出産で、自分の人生で一番、産むべきと思うときに産んでいるです」

デンマークも日本と同様、初産年齢が年々上昇している(95年で女性27.5歳、男性28.9歳)。女性の大半が仕事を持っているためと考えられている。しかし、デンマークは出生率が伸び、逆に日本は低くなっている。背景に「子供」と「自分」のとらえ方の違いがあるからではないか。

少子化が進む日本は今、特に若い世代において子育てを見詰め直す時期なのかもしれない。(年間キャンペーン取材班=猫島一人)


◆女性の自立が契機に~国の支援、男性の協力生む

http://www.tokachi.co.jp/kachi/98cam/5_8.html

「デンマークの出生率が上がったのは、女性の社会進出を進めようとしたからなんです」と、デンマーク社会省社会研究所のシニア研究員であるビタ・プルーツァン氏(58)は言う。デンマークの少子化対策を取材すると、行き着くのは「女性の自立」だ。女性のための施策が、結果的に子供を、産み育てやすい環境をつくり出している。
70年代に制度整備

きっかけは1960年代にデンマークが農業国から工業国へと転換し始めたことだった。労働力不足に陥った社会は、その解消を女性に求め、就業率は60年の22%から、10年後には80%まで上昇した。


デンマークの出生率上昇は、日本に何を問い掛けているのか

次に賃金や休暇など男女平等を求める女性運動が活発になる。運動は女性が働く間、子供をどのように育てていくのかという要望にまで広がった。保育所や幼稚園、現在ある子育て支援策などはほぼ、70年代には整備された。

当然、男性の意識の変化も求められた。プルーツァン氏は「それまでは日本と同じように男は仕事、女は家庭という意識でしたから、男性は女性が社会にでることに対し、すごく戸惑ったんです。家庭の中でどういう立場を取っていいか分からなくなったんです」と、分析する。離婚率が急激に上がった時代でもあったが論議を重ねるうちに、男性の理解が得られるようになったという。

「女性が社会に出て、自立することが、『国の支援』と『男性の協力』にまで及んで、子供を産みやすい状況をつくり出したんです」

自分たちの意思で

デンマークの人々は自分たちの意思で、国に支援策を求め、現実にしてきた。しかし、一方で高い税負担を覚悟しなければならなかった。例えば所得税は50%、収入の半分は税金になる。また、商品のほとんどに日本の消費税に当たる付加価値税が25%加えられており、物価は日本と同等か、やや高い。賞与も一般的にないため、生活は苦しく、女性が社会に出て働くことは経済的にも、必然になっている。


「女性の自立を支えた結果、出生率が上がった」と話すシニア研究員のプルーツァン氏

しかし、不満の声は上がっていない。2人の子供の父親で会社員のラース・マッセンさんは「高い税金を払うのを好む人はいないと思うが、それだけの見返りがある。自分たちの納めた税金がうまく使われているという実感がある」と話す。プルーツァン氏も「国民は現在の政策を、おおむね好意的に受け止めている」と言う。

代償を受け入れる

デンマーク人と結婚し、以来25年間、デンマークと日本を行き来しているブンゴード孝子さん(48)は言う。「デンマークの人たちには、国に支援を求める代わりに、その代償(高い税金)を受け入れている。自分たちはこれだけお金を払っているのだから、国はしっかりしてもらわないと困る、と政治の関心も高い。日本のようになれ合いではなく、責任の所在をはっきりとさせていて、ある意味では健全です」

少子化対策は、その国の人の意思にかかわってくる。至極、当然なことだが、日本ではなかなか表に出てこない。しかし、子供が少なくなっている今、結婚や家庭のことも含め、子育てのことを改めて、論議する時期なことは確かだ。(おわり)(年間キャンペーン取材班=猫島一人)



◆少子化をのりこえたデンマーク

湯沢雍彦 / 朝日新聞社 / 2001/12/25

http://www.ywad.com/books/1197.html

最初に結論ありきの調査


 社会学者6人による、デンマークの社会福祉の実態調査の報告。

 まずはっきりさせておきたいのだが、デンマークは決して少子化を「のりこえ」てはいない。デンマークの合計特殊出生率は1983年に1.38という最低値に達した後に、1995年に1.82まで回復し、その後は1.7~1.8あたりの数値で安定している。つまり依然として人口置き換え水準よりも下である。

 本書は、この出生率のリバウンドの原因がデンマークの社会福祉政策にあると決め打ちした上で、デンマーク国内のこの政策の代弁者たちの公式見解を聞いてきてまとめた、という感じの本。

 公式見解を知るには有益なのだろうが、ほんとうにこの政策が効いているのかという疑問への答えはない(著者自ら、この時期の出生数の増加の直接の原因は、ベビーブームの子供の世代が適齢期を迎えたことにあると記している)。

 また、これらの政策のネガティブな影響(と思われるもの)については、言い訳ていどのリストを記しているのみである。

 ちなみに、著者らが挙げている「デンマークの弱点」のリスト(237ページ)、

(1) 離婚。離婚率は2.5前後で、ヨーロッパでは標準的だが世界的に見れば高い。また、登録されていない結婚の破綻はもっと多いと思われる。

(2) 自殺。10万人あたりで22.3で、世界21か国中で4位。

(3) 平均寿命はかつては相対的に高かったが、いまでは世界の20位にも入らない。

(4) 犯罪。犯罪件数はヨーロッパ16か国中で2位、自動車窃盗件数は3位、殺人事件数はヨーロッパとしては平均、薬物犯罪件数はヨーロッパで3位。

 これらの「弱点」は、デンマークの福祉政策との因果関係がある可能性が高い。それは出生率の上昇との因果関係よりも強いかもしれない。

 なお、本書には記されていないが、デンマークは90年代に入って順調な経済成長を遂げており、失業率が歴史的な低水準(といっても5%超)にまで低下したが、その状況下でナショナリズムの方へと揺れていて、特に移民政策が保守化し、移民をターゲットとしたヘイト・クライムも起こっているようだ。

だが本書の著者らは、福祉政策の恩恵を受けているハッピーな人々へのインタビューを繰り返すのみである。

 『「大崩壊」の時代』と『超少子化』の項も参照。私は別に福祉政策を目の敵にしているわけではないし、自分が納めている税金の一部が、出生率の上昇を目的とした政策に使われても構わないと思っている。

 ただ、少子化を悪いものと見なし、それは日本における個人(特に女性)の権利が確立されていないからだ、というような論理の筋道を立てる人々は、(1) このロジックの妥当性をちゃんと検証せず、(2) 提示する政策のネガティブな側面を敢えて無視することが多いように思う。
[PR]
by sakura4987 | 2006-03-29 15:22

毎日の様々なニュースの中から「これは!」というものを保存していきます。


by sakura4987