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◆【社説】ネパール危機/毛派と決別し政治安定図れ

 (世界日報 06・4・23)

 ネパールの政治情勢が、大きな節目を迎えた。ギャネンドラ国王がテレビを通じ「権力を民衆に返す」と述べ、国王の統治を強権的だと抗議してデモを続ける主要七政党連合(SPA)に新首相を推薦するよう求めたからだ。

 ただ、デモを二週間以上続けているSPAは、国王の提案を不十分だとして拒否した。このため、しばらく混乱が収拾される見込みはない。


≪中国が武器供与で急接近≫

 SPAは六日からゼネストを続け、各地でデモを展開。今月中旬には、首都カトマンズと周辺地域で外出禁止令が発令された。それでもSPAは、外出禁止令を無視し、大規模なデモを実施した。

 ネパールでは、王室保持とその政治的権力を拡大させたい国王と、議会政治を復活させたいSPA、王制を打倒し革命政権樹立を目標とする毛派の「三つ巴(どもえ)」状態から、毛派がSPAと結び付き始め、国王に立ち向かう方向へ動いている。

 最大の懸念材料は、SPAと毛派が完全に結託し、国王と対峙して国を二分する状態になることだ。国土の三分の二を実質支配しているとされる非合法武装組織の毛派にとって、合法的政治基盤を持つSPAを味方に付けることは、政治力強化へのチャンスとなる。

 戦前、中国共産党が国民党と結託して日本軍を駆逐し、農村から都市を包囲して革命政権樹立に成功したのと同様なシナリオがネパールで展開しないとも限らない。

 毛派が信奉する毛沢東思想は、これまで中国だけでなく海外でも悲惨な結果をもたらした“罪科”がある。カンボジア内戦時には毛沢東思想に傾斜したポル・ポト派が、教条主義に走り、数百万人を虐殺した。近代化に後れを取り、農村主体の国ネパールでは毛沢東思想はいまだに吸引力を持っているのが実情だ。

 懸念されるのは国内情勢だけではない。ネパールの専制政治化を危惧しているインドや欧米諸国の政治的牽制(けんせい)を尻目に、中国が武器供与などでネパール政府に急接近しているからだ。

 中国は国王が実権を掌握した昨年二月以後、装甲車五台や自動小銃を提供し、航空機を含む約千二百四十万㌦の経済援助も供与した。

 中国による軍事支援は、国王が、首相はじめ全閣僚を更迭、主要政治家の軟禁や報道の自由への侵害行為などに反発したインドや米国などが軍事支援をストップするなどの制裁措置に動いたスキを突いた格好だ。

 中国の狙いは、犬猿の仲だったインドと経済関係強化や共同軍事演習を行う一方で、インドを牽制するカードとするとともに、ダライ・ラマ師を精神的支柱にしたチベット亡命政府のネパールでの活動をそぎ落とすことにあった。

 ネパール政府は、公式には「チベットは中国の領土」としてはいるものの、チベット亡命政府の動きを事実上容認し、チベット難民の受け入れにも柔軟姿勢を示してきた。だが同政府は昨年一月、カトマンズにあるダライ・ラマ代表部事務所とチベット難民福祉事務所の閉鎖措置を強行した。中国のネパールへの武器支援につながる“取引”だったとみられている。


≪国際社会も外交支援を≫

 南アジアの将来を展望するなら、ネパールを放置していいはずがない。まずは今回の国王声明を踏み台として、SPAは毛派と決別し、政治的安定を回復できるよう動くべきだ。

 国際社会も外交的支援をする必要がある。座視し続けるなら、ネパールは中国に取り込まれるか、教条的共産主義者の手に落ちないとも限らないのだ。
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by sakura4987 | 2006-04-23 14:59

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