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◆『道徳教育の再生』ほか-政治評論家 山岡 尽忠

(世界日報)


≪為政者の必要条件≫

徳望備え「志士」の気概/堀江被告に欠落した資質

 証券取引法違反の罪で起訴されたライブドアの前社長堀江貴文被告がこのほど、九十四日ぶりに保釈された。堀江被告に対するマスコミなどの関心はいまだに高いようだが、為政者(政治家)の条件を考える上で堀江被告は“最良の”反面教師といえよう。

 この政治家の条件・資質について「自由民主」(五月号)は、吉田松陰や二宮金次郎、孔子らの教訓をもとに論考しているが、堀江被告を先の衆院選で全面的に応援し、また政治家として不適切な候補者を公認した自民党自身が、自戒をこめて学ぶべき内容でもあろう。

 第一に、政治家は「志士」であるべきだ。志ある者とは「自己の幸せよりも他者の幸せを考える人間」(加地伸行・大阪大学名誉教授)のことである。小泉首相は今国会冒頭の施政方針演説で、「志士は溝壑(こうがく)に在るを忘れず」と語り、改革実現のためには一身を投げ出す覚悟だとの姿勢を示した。これは、幕末の吉田松陰が孔子の言葉を引用したものを取り上げた個所だが、政治姿勢としてはよい。

 しかし、それだけでは足りない。加地氏は「政治家にとって最も必要なことは、知識でも技術でもない。集金力でも組織力でもない。人気でも弁舌でもない。ただ一つ―見識と覚悟とである」と指摘するが、この見識と覚悟とが政治家に不可欠な徳望となるのだ。「徳 孤ならず。必ずとなり有り」(論語)と言われるように、その人物の周囲に人が集まってくるようになるのである。

 徳望を備えた人間には、法律にさえ引っかからなければ脱法行為をしても構わない、との発想はあり得ない。法律は人間社会において守るべき最小限の規律を文章化したものにすぎない。「この法以外に、人間が人間社会に生きるために必要な規範がある。それを道徳と言うのである。ただし、道徳には法のような強制力はないので、各人が己れの心(良心)に従って自発的に従うことになる。この道徳に従うかどうかによってその人間の評価が定まる」(加地氏)のである。

 すなわち、政治家の要件は、法律を遵守(じゅんしゅ)し道徳力(良心力)を持ち、徳望を兼ね備えた志士であることだ。この条件にかなった政治家は現在、数少ないに違いなく、もっと精進すべきだ。しかし、「金で買えないものはない」とうそぶき、大前提の法律を犯しながら黙秘を通して反省も全くみせない堀江被告には、少なくとも政治家の資質はない。そのことを今回のライブドア事件は教えてくれたといえよう。
by sakura4987 | 2006-05-05 15:47

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