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◆【紙面批評】帝塚山大学教授・中川幾郎 中国とどうつきあうか



(産経 06/5/14)

 急速に巨大化する中国をどのように見すえ、どのように付き合っていくのか。それは今や国民の危機感を刺激する最大の関心事項になっている。

 言い換えれば、もはや外交専門家たちの秘儀的技術に委ねられたままではすまない、国民的コンセンサスが緊急に必要な課題になってきた。もしも、まだそうではないとするならば、専門家や新聞はその落差を埋める使命を持っているはずである。


≪新鮮な金美齢氏の指摘≫

 胡錦濤政権になって、江沢民政権時代以上の中国政府の強固な姿勢が目立ってきた。

 主な事件だけでも、わが国の国連安保理常任理事国入りをめざす動きとタイミングを合わせたような反日暴動の群発、わが国公館への暴力的な侮辱行為の容認は記憶に新しい。中国政府は、これだけでもわが国民にマイナスイメージを与えてしまった。

 産経新聞は、他紙と比較しても、この関心事項に多様に応えようとしている。

 胡錦濤主席の「靖国参拝がこれ以上行われないなら、首脳会談をいつでも開く用意がある」という発言に対して、「胡発言をどうみるか」という四月二十六日付の日中対論はタイムリーだった。

 金美齢氏の「えげつない手法はね返せ」という素直な発言と、元中国大使の中江要介氏の「原点戻り平和友好の道を」という内省的な発言は、この問題に関する識者の立場の両極を示したといえるからである。

 金氏の、ポスト小泉候補にとって、「参拝しない」という選択肢は、かえって総裁選でのカードにならなくなった、という指摘はむしろ新鮮であった。中江氏の、「なぜそんなことを相手が言うのかよく考えてみないといけない。

 中国が一番求めていることは、日本が再び侵略するような軍事大国になってほしくないということだ」という姿勢は、もはや問題の核心に迫りきっておらず、発言すべき時代がずれているのではないか、という感がぬぐえなかった。

 たしかに、日本の対中外交姿勢は、一貫して対話と相互譲歩を基調としてきており、中江氏の立場はそれを代表している。

 問題は、ひたすらそのような姿勢で臨んできた日本の対中外交が、靖国問題以外にも実に多くの課題を先送りして山積させ、今日に至ってしまったという残念な事実ではないだろうか。

 四月の胡錦濤訪米に際して、両国で靖国問題が取り上げられるという観測が流れたが、米国はとりあわなかった。

 ワシントンの古森義久特派員による中国研究専門家、ロバート・サター・ジョージタウン大学教授へのインタビュー(八日付)で、この背景を的確に説明している。

 サター教授は、米国が靖国問題を取り上げることは非生産的であり、国益にもならない、と説く。むしろ中国は「靖国問題によってナショナリズムのとりこ」になり、日本に対する長年の偏向がもたらした対決的な政策から脱出できなくなったと指摘した。


≪とるべき行動とは≫

 一方で、平松茂雄氏の「東シナ海の航行禁止措置騒動の真相」(七日付「正論」)のように、事実の冷静な分析も載っており、正確な事実を認識することの重要性が指摘されている。ならば、東シナ海の石油ガス田開発をめぐって、わが国がとるべき行動はどうあるべきなのか。

 親中国派閣僚である二階俊博経産相は、前経産相が認めた帝国石油の試掘にストップをかけたが、対案としていかなる方策を用意しているのであろうか。

 説明責任とは、このような場合にこそ発揮されなければならない。普通の国民である私たちは、その方策と展望を聞きたいのである。

                  ◇

【プロフィル】中川幾郎

 なかがわ・いくろう 昭和二十一年大阪生まれ。大阪大学大学院修了。国際公共政策博士。行政学、文化政策、地方自治専攻。著書に「分権時代の自治体文化政策」「日本産業の構造変革」など。
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by sakura4987 | 2006-05-14 11:27

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