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◆武器は資源 中央集権化強めるプーチン政権


平成16年9月28日(火)産経新聞

ロシア型の開発独裁模索  統一強化への過渡期、民主主義と矛盾せず

 中央集権を強めるロシアのプーチン政権に欧米の批判が高まっている。確かに、同政権が目指す政治形態は欧米型の民主主義ではない。かといって、「鉄のカーテン」で外との接触を制限し欧米と対峙(たいじ)した「ソ連」への回帰とも違う。そこで、同政権はエネルギーなど世界有数の資源を武器に、国家主導のロシア型「開発独裁」を志向しているとの見方が浮上している。(モスクワ 内藤泰朗)

 「プーチン政権は、さまざまな意味で(イタリアの独裁者)ムソリーニ体制に似ている」。カーター元米大統領の国家安全保障担当補佐官だったブレジンスキー氏は、米紙、ウォールストリート・ジャーナルに寄稿した論文でこう断言した。

 氏は、プーチン大統領が出身母体の旧ソ連国家保安委員会(KGB)主導で推し進める中央集権化に警鐘を鳴らしたうえで、「独裁国家は次世代を満足させることはできない」と結論付ける。

 プーチン大統領が提唱した地方自治体首長の事実上の任命制をはじめとする中央集権化は実際、全権力をソ連共産党政治局に集中させたソ連時代をほうふつとさせる。

 ただ、そのソ連を崩壊させたエリツィン前政権時代の政治体制についても、大方のロシア人は市民生活に大混乱をもたらし、「オリガルヒ」と呼ばれる一握りの政商が政治経済を支配する寡頭政治を作り上げ、民主主義とは異なったとみる。

 そうした中でスタートしたプーチン政権の課題はまず、「ロシアの解体を防ぎ、秩序を回復し、経済的に繁栄し軍事的にも強国として残る」(同大統領)ことだった。

 同政権はその課題達成のため、幹部をKGB出身者に置き換え、世論の反発を防いで求心力を生み出そうと、メディアへの統制を強め、愛国心育成の教育を再開した。

 地方自治体の首長たちは翼賛政党の「統一ロシア」への入党へと動き、早くも権力の集中が進む。「オリガルヒ」たちも国家資産横領と脱税の罪で圧力をかけられ、政権への服従姿勢を示す。

 ロシアが戦略商品と位置づけるエネルギー分野では、メドベジェフ大統領府長官が、天然ガス生産・供給で世界最大の国営独占企業体、ガスプロムの代表取締役を兼務するほか、セチン同副長官は今年七月に国営石油ロスネフチの会長に就任。九月にはガスプロムがロスネフチを吸収合併することも判明した。

 「シベリアや極東の資源を外国資本を頼らずに独自開発し発展させるには、百八十社もの石油会社が乱立する現状ではどうしようもない。戦略的に投資できる巨大な国営エネルギー企業の創設が必要なのだ」。クレムリン筋はこう説明する。

 世界有数の鉄道や、兵器、宇宙、航空などの「戦略産業」でも、大統領府の補佐官たちが要職を兼務しており、政権は「プーチン株式会社」と皮肉を込めて呼ばれる。

 「欧米や日本などの民主国家はみな歴史の過程で、こうした開発独裁型の政治形態を経験、民主主義への道を歩んでいる。ロシアも例外ではない」と同筋は強調する。

 だが、中央集権化がどこまで進むのか、民主主義の大原則の三権分立が事実上崩れた現状で誰が政権の独走を止めるのか-。多くの不安を残しながら、「プーチンの危うい実験」は始まった。

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 【政治調査研究所長 セルゲイ・マルコフ氏】

 プーチン大統領の進める中央集権化が、ロシアの民主主義の発展に対する打撃だとする見方には賛成できない。民主主義の原則と矛盾するものではないと考える。

 ロシアは依然、ソ連崩壊の混乱から立ち直るための過渡期にある。地方では、首長たちの専横が目に余る状態だ。国家の中に国家があるようなもので、そうした地方政府と地元警察当局との癒着が汚職の温床となっている。この汚職体質と戦い、解決しないことにはいかなる民主主義も発展もあり得ない。

 その意味でプーチン政権の政策は犯罪的な色合いを取り除き、国家としての統一強化につながる可能性を秘めているのだ。

 もう一つの柱である比例代表制の導入も、ロシアに政党政治を作り出すきっかけになるもので、決して過去(一党独裁制)への回帰ではない。ただ、政権の独走を防ぐ意味で、市民社会をより発展させていくことが今後ますます重要になってくる。(談)

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 ≪開発独裁≫ 開発や経済発展を図ることに正当性の根拠をおいて独裁政治を行うこと。フィリピンのマルコス政権やインドネシアのスハルト政権のほか、韓国の朴正煕政権、台湾の蒋経国政権などがその典型例として挙げられる。経済的には、外資の積極誘致などで効率的成長を実現したケースもある。半面、政治的な硬直化を招き、門閥支配や政財界の癒着、不公正な選挙など腐敗を招くという欠点も指摘される。




※この視点は知っておかなければならないと思う。単純細胞のマスコミに踊らされないためには、こうした情報を丹念に拾っておく必要がある。ロシアという国が誕生直後という認識で、今後の成り行きに注目し、国家の成長という教訓を学ぶ必要があるだろうし、明治政府の事にも思いを馳せる必要があるだろう。 
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by sakura4987 | 2006-05-14 11:44

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