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◆【風を読む】論説副委員長 中静敬一郎

 (産経 06・5・8)

 日本に一時滞在中の戦略地政学者で米海軍技術顧問、北村淳氏が語った話は衝撃だった。

 小泉純一郎首相の北朝鮮訪問により、金正日総書記が日本人拉致を認めた二〇〇二年九月十七日のあと、米空軍は日本が報復すると想定して、支援のための作戦行動を取ったというのだから。

 その行動は、レーダーに探知されにくく、敵地深く攻撃できるF117ステルス戦闘機がグアム島から韓国・烏山基地に派遣されたことだった。

 当時、ホノルルのシンクタンクにいた北村氏は米空軍士官らから派遣の理由をこう説明された。

 「多数の日本国民が北朝鮮国家により拉致された以上、日本政府が何らかの報復措置に出る可能性がある。その場合、同盟国の米国が支援するのは必至である。万一の事態を覚悟しての行動だ」

 北村氏がこれに対し、「日本政府は絶対にそうした報復措置を行わない」「報復したくてもそれを敢行する戦力を有しない」と語ると、士官らは一様に「信じられない」表情をみせ、「何のために日本はF15戦闘機を保有し、F2対地支援戦闘機を開発しているのか」と不思議がったという。

 自国民保護への彼我の国家意思がいかに異なっているかを浮き彫りにしている。百年前、セオドア・ルーズベルト大統領は若い米国人女性教師の親子がアラビアで拉致された際、軍艦を差し向けて国民を取り戻したことがある。

 「風とライオン」という題で映画化もされた。国民を守るために実力行使もありうることがまた抑止力になっているともいえる。

 だが、日本は国家意思を示そうにも示すことができないところをつけこまれ、主権を侵害された。訪米した横田早紀江さんを「なぜ(娘を)助けられないのか」と嘆かせてはならないのだ。
by sakura4987 | 2006-05-15 12:40

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