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◆少子化は自然の摂理――杞憂する前にすることがある



http://it.nikkei.co.jp/business/column/sou_tanto.aspx?n=MMITzv000021052006

宋文洲の単刀直入

 空が曇りだしただけで「これから雨が降り続け、世界は洪水に呑み込まれる」と考える人が日本にはたくさんいるようです。

 「今年から日本の人口が減り始め、50年後に半分、500年後には数百万人に減少、1000年後には誰も居なくなる・・・」と考える人達のことです。

 政府や経済団体などが少子化対策について活発に議論をしていますが、その議論はいつも腑(ふ)に落ちません。少子化どころか、世界は人口爆発の脅威にさらされているのです。

 日本列島に1億2000万もの人類が生活するようになったのは人類誕生以来のことです。単位面積の人口密度から見ると、日本は既に過密状態です。このことは住宅の狭さと混み合う電車から毎日実感しているはずです。

 東京、ニューヨーク、上海・・・あらゆる都会の車の大群を見ればガソリン価格の急騰も納得します。温暖化、酸性雨も人口増加の産物です。

 人口増は資源を枯渇させ、環境に負荷をかけ、それを巡る醜い争いを増やしている。これも周知の通りです。

 「経済の成長には必ず人口の成長が必要である」という発想が少子化の脅威を作り出しています。これは完全に資本側の論理です。

 「より多くの人間に消費させればより多くの利益が得られる」という資本の論理です。この論理には資本家と消費者しかいないのです。

 しかし、資本家も消費者もみな生活者です。お金があってもなくても同じ空気を吸わないといけません。戦争が起きれば巻き込まれない人など居ません。人口を増やすことで我々人間が幸せになる確証はどこにもありません。

 産業革命以降、人類は急速に科学に目覚めました。「いかに人間の労力を省くか、いかに人間に頼らず生産するか」は常に産業と経営の中心テーマであり、我々の社会はこれによって余裕が得られ、文明が進化を遂げました。

 先進国に限って人口増が止まり、少子化になる傾向はこの余裕と文明を受け入れたことの暗示であり、人間の生存本能の証拠です。

 せいぜい100年前に誕生した資本家と産業界の論理よりも数百万年も進化した遺伝子の戦略の方が優れているはずです。「不必要なことをしない」というのがそれです。

 確かにどうしても人手が必要な産業はあります。コンピューターのプログラムを作成することは機械にはできないことです。ホテルや観光施設のサービスは機械に任せられません。多くの人々はこれを理由に少子化の脅威を語ります。

 しかし、経済のグローバル化を図ればこの問題は自然に消えます。世界には大勢のシステムエンジニア(SE)の予備軍が存在します。今のインターネット環境を利用すれば移民の問題もなく彼らを活用することが可能です。アメリカのIT産業は十数年前からこのような戦略を取り、成長し続けてきました。

 そもそも外国人を活用する前に日本自身の人材は果たして活用されているでしょうか。女性の社会進出が日本ほど遅れている先進国はほかにあるでしょうか。あなたがもし男性ならば、女性の上司を男性の上司と同じように受け入れられるでしょうか。あなたが女性ならば、女性らしさを守りながら男性と同じように活躍する心の準備があるでしょうか。

 日本人の半分を占める女性が活躍できる心と場所が抑制されたまま人口減の脅威をあおる風潮にどうしても不思議を感じてしまいます。「人材の宝庫」を自慢しながら会社を「人材の倉庫」にしている経営は新規採用をする前にやるべきことがあります。

 人口が減ってもGNPが減るとは限りません。しかし、人材活用とグローバル展開がないとGNPは間違いなく減ります。さらに生活の豊かさを決めるのはGNPの総額ではなく、一人当たりの生産性です。

 日本の隣にこの数十年来、懸命に一人っ子政策を推進し人口を抑制してきた国、中国があります。その間にも経済の発展を遂げてきました。やがて凄まじい高齢化時代がやってきますが、それでも人間過剰よりましです。高齢化と少子化は今の人口減によってではなく、過去の急速な人口増によって起こされた問題であることに、なぜ我々は気付かないのでしょうか。

 日本の高齢化はやがて自然に解消されます。その時は少子化問題も自然に一緒になくなります。日本の人口もいつ増加に転じても不思議ではありません。9・11のテロ事件後のニューヨーカーによる出産ブームが示唆するように我々の遺伝子は危機に強いのです。


-筆者紹介-

宋 文洲(そう ぶんしゅう)

ソフトブレーン会長

略歴
 1963年中国山東省生まれ。85年に北海道大学大学院に国費留学。天安門事件で帰国を断念し、札幌の会社に就職するが、すぐに倒産。学生時代に開発した土木解析ソフトの販売を始め、92年28歳の時にソフトブレーンを創業。

 98年に営業など非製造部門の効率改善のためのソフト開発とコンサルティング事業を始めた。00年12月に東証マザーズに上場。成人後に来日した外国人が創業した企業が上場するのは、初のケースとなった。

 05年6月東証1部上場。06年1月代表を辞任。著書には「やっぱり変だよ日本の営業」「ここが変だよ日本の管理職」などがある。
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by sakura4987 | 2006-05-25 17:03

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