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◆脳を若返らせる生き方

/浜松医科大学名誉教授 高田明和氏に聞く (世界日報 06/5/27)



◆下記の文章をまとめました。───────────────────


●ストレスをためないで上手に発散させることだ。それには、プラス思考を心掛けること、趣味などの好きなことに打ち込む時間を持ち、適度な運動をすることも効果がある。

●セロトニンが減ると鬱になり、増えると元気になる。トリプトファンが脳内でセロトニンになって精神を安定させる。これは、太陽の光に当たる、運動をする、頭を使うことで促進される。

●七年連続で年間三万三千人が自殺している。人口当たりで米国の二・五倍、北欧諸国の二倍だ。

●高等教育を受けた人の方が、そうでない人より、樹状突起が長く、枝分かれの数が多かった。また、突起が長く、枝分かれの多い人はボケにくいことも分かってきた。つまり、勉強するのは自分の脳を元気にするためだといえる。

●悩んでいても、姿勢を正してお茶を飲むと、前頭前野は活発に働き、悩みから解放されやすい。

●瞑想(めいそう)すると左の前頭葉の集中させる分野が活発に働き、右脳の後ろにある自意識の分野が弱まる。また、坐禅(ざぜん)では呼吸を重視する。呼吸をゆっくりさせ、脳に二酸化炭素が増えるとセロトニンが増えることが最近、分かった。

●脳の若さを保つには、いつまでも学び続けることが大切だ。


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≪いつまでも学び感動する生活を≫

≪ストレスを上手に発散/プラス思考で趣味・運動も≫

≪高齢でも増える脳幹細胞/ミラー細胞の活用を≫


 年を取っても健康で暮らすには、何より脳を活性化させることが重要だといわれる。肉体をコントロールする脳の機能が落ちると、さまざまな生活障害を起こすからだ。

 そこで、加齢に伴って衰える脳を健康に保ち、さらに活性化させるにはどうしたらいいか。世界的な生理学者で脳にも詳しい、高田明和・浜松医科大学名誉教授に聞いた。(聞き手=フリージャーナリスト・多田則明)

 ――生活習慣病とストレスとの関係は?

 現代は大変な競争社会だ。競争自体は悪いことではないが、そのためにストレスがたまると健康を害する人が多くなる。

 なぜストレスが健康に良くないのか。動物は命の危険にさらされたり、強い相手と戦うときにはストレスが高まるようになっている。それによってコルチゾルという副腎皮質ホルモンを出し、筋肉のエネルギー源である血中のブドウ糖濃度を高めるためだ。

 加えて、心臓の働きが活発になり、ブドウ糖の燃焼には酸素が必要なので呼吸が速くなる。そうした仕組みから、ストレスにさらされると血圧と血糖値が高くなり、その結果、動脈硬化が起こり、生活習慣病を発症する割合が増える。

 昔から強度のストレスは脳を傷害すると言われていたが、それはほとんど心理的なもので、状態が収まれば元に戻ると考えられていた。

 それが、米国のベトナム戦争帰還兵の調査によって、実際に脳細胞を傷害していることが分かった。PTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断された帰還兵の脳を調べると、海馬が小さくなっていた。

 辺縁系にある海馬は記憶の入り口といわれ、その前に感情の中枢である扁桃がある。海馬の容量が、前線に一年いると二割、二年いると四割減少し、三年いると半分以下になってしまう。

 コルチゾルが異常に多く出る人の海馬も小さい。鬱(うつ)病になるとコルチゾルが出るので、鬱病が長いと海馬が小さくなる。

 こうしたことから、長期にコルチゾルが大量に出ると脳細胞が死んでしまうことが分かってきた。普通、ホルモンが出るとそれを抑制するフィードバック機能が働くのだが、強度のストレスにさらされると働かなくなる。

 脳の健康のためには、ストレスをためないで上手に発散させることだ。それには、プラス思考を心掛けること、趣味などの好きなことに打ち込む時間を持ち、適度な運動をすることも効果がある。


 ――脳の変化が心に影響を与えるのか。

 釈迦は脳と心はたいまつと明かりのような関係だと言った。たいまつがないと明かりはないが、たいまつと明かりは同じではない。脳はモニターのようなもので、心はその働きとしての映像だと考えると分かりやすい。

 昔、ヒンズー教では修行のし過ぎや誤った修行のため精神に異常を来した者に、インド蛇木(じゃぼく)の根をしゃぶらせたという。一九三〇年にインドの学者が、インド蛇木の根に精神を安定させる物質が入っていることを発見した。

 これに目を付けたスイスの製薬会社がその物質を分離し、血圧を下げる働きがあったので、高血圧の薬レゼルピンとして売り出した。ところが、レゼルピンを服用した患者の中に鬱状態を訴える人が現れ、中には自殺者も出た。

 製薬会社がその原因を究明したところ、脳内のセロトニンという神経伝達物質が減少していることが分かった。

 セロトニンが減ると鬱になり、増えると元気になることから、脳内のセロトニンを増やす薬が鬱病の薬として開発された。

 セロトニンは主として動物性たんぱく質のトリプトファンからつくられる。肉を一切食べないとセロトニンは減少し、薬を飲んでも鬱は治らない。だから、年を取っても適度な肉食は必要だ。

 またトリプトファンが脳に入るにはブドウ糖が必要で、すき焼きのように肉と砂糖を一緒に食べるのは理にかなっている。

 トリプトファンが脳内でセロトニンになって精神を安定させる。これは、太陽の光に当たる、運動をする、頭を使うことで促進される。

 約六百万年前に現れた人類の祖先の脳の大きさは、今のチンパンジーと同じ四百㌘ほどだった。二百万年前の道具を使う猿人の脳が約六百㌘、百五十万年前の火を使う原人の脳が九百㌘で、現代の人類の脳は約千四百㌘、人類の祖先の三倍以上になっている。

 脳の重さは体重の2%だが、全エネルギーの約25%を消費している。

 人間の基礎代謝は体重に比例しているが脳が大きいため、脳以外の基礎代謝は75%に抑えられている。動物に比べ人間が肥満しやすいのは、脳が大きくなった副産物ともいえる。


 ――日本は自殺者の多いのが問題だ。

 バブル崩壊のころから急増し、七年連続で年間三万三千人が自殺している。

 人口当たりで米国の二・五倍、北欧諸国の二倍だ。

 自殺者の多くが鬱病で、日本では薬で治らない鬱病の人が多い。自殺者のうち、医師にかかり薬を服用している人が三割もいる。

 鬱の治療には、物の考え方が重要だ。私たちは外界からの情報を考え方で解釈する。例えば、リストラになっても、それによって将来に不安を抱くことがなければ、悪い影響は受けない。

 鬱になりやすいのは、白か黒かの二分法的な考え方の人に多い。鬱にならないためには、少しあいまいでいいかげんな方がいい。

 交通事故死した人の脳を調べると、高等教育を受けた人の方が、そうでない人より、樹状突起が長く、枝分かれの数が多かった。また、突起が長く、枝分かれの多い人はボケにくいことも分かってきた。

 つまり、勉強するのは自分の脳を元気にするためだといえる。

 左脳に運動をつかさどる分野があり、ある運動を繰り返すと、その領域の脳細胞が大きくなる。中指を失った動物は、人さし指と薬指で補おうとするので、脳のその領域が大きくなる。脳はそのようにつくり変えられる。

 耳の聞こえない人が手話を見ると聴覚野が活性化され、手話を聞いていることになる。目の見えない人が指先で何かを触ると、視覚野が活性化される。指先で何かを知ろう、手話を見て話を知ろうとしないと脳は変わらない。脳を変えることができるのは本人自身で、第三者は関与できない。

 左脳が障害を受けると、右半身が不自由になるが、次第に機能を回復することがある。壊れた脳細胞が回復することもあるが、多くは右脳が右の手足を動かそうとしている。脳は本来、左右両方で体を動かす機能を持っているからだ。

 右脳の前頭葉には陰性の感情を、左脳の前頭葉には陽性の感情を起こす場所がある。そのため、左側が脳梗塞(こうそく)になると鬱的に、右側が脳梗塞になると楽観的になる。

 昔の武将たちは、戦場でお茶を立てて飲んでいた。人間はいつも大きな重力を受けているため、腰や背骨の筋肉が収縮していて、筋肉が収縮する刺激は脳に伝わる。

 刺激を受けると神経のつながりは強固になり、活発に活動する。だから、悩んでいても、姿勢を正してお茶を飲むと、前頭前野は活発に働き、悩みから解放されやすい。

 瞑想(めいそう)すると左の前頭葉の集中させる分野が活発に働き、右脳の後ろにある自意識の分野が弱まる。また、坐禅(ざぜん)では呼吸を重視する。呼吸をゆっくりさせ、脳に二酸化炭素が増えるとセロトニンが増えることが最近、分かった。

 脳のグランドデザインは遺伝によって決まるが、個々のつながりは環境や刺激によって決まる。脳細胞は胎児の早い時期から始まり、最後の分裂は胎生七カ月くらい。

 それ以後は、刺激によって神経突起のつながり方が変化する。多くの突起を持つ脳細胞が分裂するとは考えられないので、脳細胞は生後、増えないが、突起が伸び、つながり合うことで、いろいろな能力を獲得するとされていた。

 ところが七、八年前、米国の研究で、高齢になっても主に海馬において脳の幹細胞が増えることが分かった。海馬の神経は脳のいろいろな場所とつながっているので、幹細胞が増えれば脳が変わることになる。これは高齢者にとって朗報だ。


 ――脳細胞を増やし、活性化するにはどうすればいいのか。

 ラットを迷路で訓練させると脳細胞が増え、神経のつながりが良くなることが分かった。脳の若さを保つには、いつまでも学び続けることが大切だ。

 脳には目に映る人の行為をまねするミラー(鏡)細胞がある。サッカーのテレビ放送を見ていて、右足でシュートすると、見ている人も右足に力が入ることがある。

 他人がしていることに影響を受け、それが脳に反応を起こさせている。話をすると言語中枢が働くが、話を聞いている人もミラー細胞によって同じところが刺激され、相手の話していることを自分でも無意識に話している。

 感動するような話を聞いてミラー細胞が刺激されると、あたかも自分のもともとの感情であるかのように感じる。それはまた、心を変える力を持っている。

 信じている人から激励されると元気になるのはそのためだ。脳を活性化させるには、こうしたミラー細胞を活用することが非常に重要になる。

 たかだ・あきかず 1935年、静岡県生まれ。慶應義塾大学医学部卒業、同大学院修了。ニューヨーク州立大学助教授、浜松医科大学教授を経て、同大学名誉教授。医学博士。専攻は生理学。血液学と生理学の分野で国際的に活躍する一方、ユニークな科学エッセーを発表している。著書は『ボケない脳のつくり方』『40歳をすぎても記憶力は伸ばせる』『いい「いいかげん」が脳を若くする』『自分でもユーウツになる「その性格」を変える』ほか多数。
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by sakura4987 | 2006-05-28 12:19

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