◆仏・新移民法が成立 (中日 06/6/18)
http://www.chunichi.co.jp/00/kok/20060618/mng_____kok_____003.shtml
進む選別 滞在許可、条件厳しく
「移民を選別する」として野党や人権団体などから批判を受けていたフランスの新移民法案が16日夜、仏上院で可決、成立した。来春の大統領選への出馬を視野に、移民制限の政策を進めるサルコジ内相は「国に必要な移民を選ぶのは欧州各国の流れだ」と話した。
新移民法は、移民が家族を呼び寄せる条件などを厳しくする一方、優秀な外国人は積極的に受け入れるとする内容。
また、不法移民が10年間住めば滞在許可証を取得できる従来の手続きを廃止。これまでフランス人と結婚した外国人は2年後に滞在許可証を取得できたが、3年後に変更した。
このほか、移民を仏社会に融合させるため、10年間の滞在許可証を取る際にフランス語習得を義務づけた。
上院では野党を中心に「法案は人間味に欠ける」との批判が上がり、約100の修正案を2週間にわたって審議。▽療養中の移民に最大6カ月の特別滞在許可証を与える▽発展途上国からの頭脳流入には当事国の合意が必要-などを付け加えた。
移民を供給するアフリカ諸国からも批判が上がっていたが、こうした批判に配慮する形で、サルコジ内相は不法滞在家庭の就学児童に特別滞在許可を与える決定をした。