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◆勉強する理由

アテネ五輪 活路示したお家芸の勝利

 アテネ五輪は前半戦が終了した。日本は前半だけで二ケタの金メダルを獲得、昭和三十九年東京大会の十六個に迫る勢いだ。特に柔道、体操、水泳といった日本のいわゆる「お家芸」や、かつてそうだった種目で、力を発揮していることは、スポーツ界の今後の道を示唆しているといえる。

 例えば男子団体で優勝した体操の場合、世界の趨勢(すうせい)がアクロバットまがいの新しい技の開発に向かった中で、あくまで基本を大切にし、正確な演技をすることに力を入れた。今大会では審判もそうした面を重視したことから、見事復活を果たしたという。

 これこそ、小野喬氏、遠藤幸雄氏、加藤沢男氏といったかつて金メダルに輝いた名選手たちが目指してきた道であり、そうした伝統に立ち返った勝利といえる。

 柔道も、テレビで見ていてもわかるが、外国選手の多くは畳の上を激しく動き回り、相手の足をすくうといったレスリングのような戦法をみせた。これに対し日本選手は、奥襟と袖を取りしっかり組み、「一本」を狙うという柔道本来の戦い方に徹した。

 むろん相手の動きや力に屈して敗れたケースもあったが、男女でこれまでで最多の八個の金メダルを得たことは、そうした方向が間違っていなかったことを示している。

 水泳は柴田亜衣選手が女子の自由形で初の優勝をしたが、北島康介選手が百メートルと二百メートルの平泳ぎを制したのも快挙だ。平泳ぎは過去の大会の競泳で日本が得た金メダルのうち、半数近い七個を占める得意種目だ。北島選手の泳ぎにも、そうした伝統の技術が脈打っているといってもいいだろう。

 スポーツも科学技術などと同様、日進月歩の世界である。新しい技や練習方法を取り入れることも、世界に遅れないために必要であることは言うまでもない。

 しかしどの競技でもそうだろうが、先輩たちが汗やときには血を流しながら築いてきた伝統的技術や競技姿勢がある。そうしたものにも目を向けてこそ世界の頂点に立てることを、日本選手の活躍が示している。

 後半戦もマラソンをはじめ日本の得意の種目が控えている。良い結果が出ることを祈りたい。

平成16年8月22日(日)産経新聞
by sakura4987 | 2006-06-21 11:35

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