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◆父親の役割とは 父性をもっと発揮して

 お父さん、子供との接し方を間違えていませんか? 遊び相手で満足していませんか? 日本では、母子密着が欧米より強いとされ、父親があまり子育ての前面に出てこないとも言われる。そんな中、『ケータイを持ったサル』や『父親力』(中公新書)などの著書がある京都大学霊長類研究所の正高信男教授(比較行動学)は、「子供の自立には父親の存在が欠かせない」と訴える。(篠田丈晴)

≪勘違いのパパ≫

 子供に対して親は母性と父性という二つの違う役割を担っているという。母性は安全基地としてやすらぎを与えること。多くの場合、乳児のころから母乳を与えるなどいつもそばにいる母親がその役割を担う。

 一方の父性は、子供が外の世界に出て怖い目にあったり、失敗や挫折を経験したときに、励ましたり助言する役割だという。「人が自立していく過程で大切なのは父性です。もちろん夫婦間でその役割を分担していればいいのですが」と正高教授。

 日本の場合、母子間の情緒的な結びつきである「アタッチメント」の重要性が強調され、母親は子供に寄り添いがちだ。「子供にとって母親のそばは安心ができ、居心地もいいから外界にあまり出たがらない。経済的に自立しないで親と同居する『パラサイト・シングル』や、社会問題となっている『ひきこもり』なども、こうした背景が大きな要因になっていると私は考えています」

 一方で、休日に一緒にゲームをしたり、キャッチボールをしたりする「子育て大好き」パパは、子育てについて勘違いをしている、と断じる。「子供に好かれるようなことばかりするのは父親の自己満足でしかない。それはある意味、母親の手伝いであり、父親が二人目の母親になっているに過ぎないのです」
≪挫折時こそ≫

 正高教授は、子供をめぐる問題が多い現代社会だからこそ、“父親力”や“父性”の重要性を強調する。「欧米の場合、キリスト教的な個人主義の影響が根強く、父親も自然な形で自立を促すように子供と接します。しかし日本の場合、母親が全部抱え込むケースが多いため、父親自身が意識的に父性を発揮していかなければならない」

 甘えたいときは母親に思い切り甘えればいい。こうした母性の役割も大きいが、金銭感覚や社会性など人間が生きていくために必要なことを学ぶうえで父親の存在は大きいという。いつもそばにいる母親とは違う視線で助言することができると考えられるからだ。思春期まで挫折を知らずに来た子供がひとたび挫折したら取り返しがつかなくなる場合もある。

 正高教授は「母性と父性のバランスが大切。挫折したときに応援するのが父親。子供は小さな挫折を何度も経験すべきで、そのたびに叱咤(しった)激励してほしい。『いいよ、いいよ』と慰めているだけでは子供は成長しないし、自立もできません」と呼びかけている。

平成16年8月24日(火)産経新聞
by sakura4987 | 2006-06-21 11:58

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