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◆行動する人生


 「星の王子さま」の著者、サン=テグジュペリは行動主義文学者である。すぐれた作家であり、パイロットでもあった。観念ではなく行動に移すことを信じ、実践した人物である。「夜間飛行」という作品に彼の考えがよく反映されている。

 些細(ささい)な部品一つでも作動しないと墜落する郵便機に搭乗した主人公・フェビアンは夜間飛行中に暴風雨に直面する。手段や方法に関係なく、手紙を目的地まで届ける使命を帯びているフェビアンは、必死になって基地と連絡しようと努力するが、暴風雨によって高度は落ち、残りの燃料が三十分持つか持たないかの状況だった。死の目前で、かすかな期待感を持ちつつ照明弾を撃つが、下は茫々とした黒い海だった。その時、雲のすき間から美しく輝く星の光を発見し、それに向かって最後の飛行をする。星に向かえば、二度とこの世に戻れないことはよく承知している。「実に美しい」。無数に輝く星の中でこのようにつぶやきながら、彼は生を終える。

 彼が創作したパイロット、フェビアンの崇高な飛行は自分自身のものになってしまった。第二次世界大戦のとき四十二歳であったにもかかわらず、入隊した。事故もあったが、立派に任務を遂行し続けた。最後の飛行の許可を受け、一九四四年七月三十日、南フランスに飛んだ。しかし、その最中、地中海上空で撃墜されて、帰らぬ人となった。

 サン=テグジュペリにとって、飛行は観念の限界と安逸を超えて崇高な愛に進む行動の象徴であった。惰弱な文人の道を拒み、行動で自分の思想を示した、この行動主義作家は次のような言葉を残した。

 「義務の履行がないならば、成長はない」「未来に関して、あなたのなすことは予見ではなく、実践する行動なのだ」

 行動を誘発できない考えは、すなわち死んだ考えだ。人生の価値観や思想がもし私たちの行動を誘発できなければ、なんの利益があろうか。真の価値のためならば、孤独な夜間飛行のような行動も辞さない人生を生きていきたい。
by sakura4987 | 2006-06-21 16:23

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