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◆自殺者数最悪]「『心の病』への対策が必要だ

7月23日付・読売社説(1)

 重い心の病を抱えながら、孤立して生きる人が増えているのだろう。ますます深刻化する重大な社会問題である。

 昨年一年間に自殺した人は三万四千人余に達した。警察庁が統計を取り始めた一九七八年以降、最悪の数字だ。交通事故で死亡した人の数より四・五倍も多い。全体の73%は男性である。未成年者から高齢者まで、すべての年齢層で増加した。

 動機別では、借金や生活苦、失業、事業不振など、経済的な問題で命を絶った人が、四、五十代の働き盛りの人を中心に前年より千人近く増え、八千八百九十七人もいた。長期にわたる不況と雇用不安の影響があるのだろう。

 国立国語研究所が昨年まとめた世論調査結果では、外来語の中で最も使用率が高かったのは「ストレス」だった。これも現代社会の“病理”を端的に示すものだ。強度の慢性的ストレスからうつ病になり、自殺する人が増えている。

 「生きているのがつらい」と言い残して死を選んだ女子中学生がいる。大学生の自殺も増えている。人間関係の希薄化も進んでいる反映ではないか。

 自殺の動機としては、仕事の不調や職場の人間関係など、勤務上の問題も増加した。社会経済生産性本部の調査によると、労使双方の九割以上が、今後、社会全体でも企業内でも、心の病が増加すると予想している。

 日々の生活を送る上で、だれにもストレスはつきものである。しかし、個人にも組織にも、ストレスの要因を調べ、それを緩和していく工夫が必要だ。

 介護疲れなどで高齢者夫婦が無理心中したり、子育てに悩んで親子で心中する事件も後を絶たない。少子高齢化が急速に進む中で、家庭も揺らいでいることが、このような悲劇の背景にある。

 自殺の多発場所として知られる福井県の東尋坊で、悩みを抱えて訪れる人の相談に乗っている茂幸雄さんは「みんな本当は死にたくない。だれかが声をかけてくれるのを待っている」と話す。

 交通事故の防止活動では多くのボランティアがいるのに、自殺防止の体制はあまりに手薄すぎるとも訴えている。政府や自治体も検討すべきことだ。

 欧米の先進各国と比べても、日本では自殺する人の割合が二倍前後も多い。なぜこうなってしまったのか、社会の在り方を含めて考えることも重要だ。

 警察庁の自殺統計も、どのようなケースが増えているのか、もっと詳しく分析し、公表してもらいたい。自殺の増加の原因を解明し、具体的な対策を考える上で役立つからだ。

(2004/7/23/05:16 読売新聞)


日本では、人工妊娠中絶が年に三十万例以上あるといわれる。だが、中絶胎児の扱いは実態不明だ。最近も、横浜市の産婦人科医が、中絶胎児をごみとして処分していた疑惑が問題になった。

 中絶胎児の細胞は、難病治療に道を開く可能性がある。人としての尊厳を損なわずに、その可能性をどう探るか。しっかりとした指針を作る必要がある。

 研究が進めば、北京の医師の治療が有効かどうかもはっきりするだろう。

 臓器移植や不妊治療などでも、日本国内の体制整備の遅れから、海外での治療に頼る患者は少なくない。同じことを繰り返している訳にはいかない。

(2004/7/23/05:16 読売新聞)


1900(明治33)年の自殺者は5863人で、人口10万人当たりの自殺率は13.4人にすぎなかった。昨年の自殺率は約27人となり、先進諸国の中でも突出している。こと自殺予防に関する限り、日本は百有余年間、経済や科学の発展と引き換えに退歩の道をたどってきてしまったと言える。

 その非を自覚するところから対策を講じたい。生きる喜びや生命への慈しみを改めて認識し、子供たちにも教育、しつけを通じて繰り返し伝えたい。困っている人、悩んでいる人に優しく手を差し伸べるため、「社会の母性」を育(はぐく)み、強めていかねばならない。

 交通死者が激増した70年、政府は交通安全対策基本法を策定、国を挙げて交通事故対策に取り組んで、30年近くを要したものの死者数を半減させた。自殺者対策にも関係省庁による総合的な施策が不可欠だ。教育者、宗教者らの活発な議論も促しながら、日本人の死生観、宗教観にまで踏み込んだ取り組みを進めねばなるまい。

 自殺者の多くが心の病気におかされていることを踏まえれば、精神科医療の充実はもちろん、精神科の患者に対する偏見を一掃し、精神科の敷居を低くする工夫なども求められている。連帯保証債務から自殺に追い込まれる中小企業主らを救済するためには、個人保証制度の見直しが必要だろう。

 自殺は弱い者の選択、といった考え方は捨て、自殺願望者をこの世に踏みとどまらせられない非力さを省みよう。何よりも若者までが絶望感を抱き出している社会の現実を問い直したい。

毎日新聞 2004年7月25日 0時16分
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by sakura4987 | 2006-06-23 12:35

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