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◆領海警備 各国の実態


読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/teigen/1999/wothers.htm

 世界の海洋国における領海警備の実態はどうなっているのか。米英露など5か国の領海警備の法制度や実情を紹介する。

◆沿岸警備隊「軍の一部」/米国

 領海侵犯には沿岸警備隊(コーストガード)が基本的に対応する。平時は運輸省に所属するが、法律上「軍隊の一部」と位置づけられており、必要に応じ海軍が参加する。

 武器使用は軍隊並みに認められ、「船舶を服従させるために必要なあらゆる手段を行使できる」(合衆国法典第14編)としている。

 不審船に対する強制停船手続きは、沿岸警備隊の「海上取り締まりマニュアル」で細かく定められている。追い越しや使用できるすべての信号方法を用いて停船を命じ、応じない場合は威嚇射撃を最低3回実施する。実弾を使用する場合は船の前方に着弾させる。ライフルも使用でき、その場合は相手に分かる距離に接近する。それでも停船しない時は、船を沈没させず、人を傷つけない範囲でエンジンなど船体射撃もできる。

 逮捕の際の武器使用は、「合理的かつ必要な範囲」に限られ、正当防衛以外は殺傷してはならない。

 海軍は通常、沿岸警備を担当していない。米国では、沿岸警備隊と海軍の連携が密接なのが特徴で、年4回の共同訓練、無線の同一周波数使用による情報共有などが行われている。

◆海軍に法で警察権付与/英国

 ドレイク提督がスペインの無敵艦隊を打ち破った16世紀末から、沿岸を守るのは海軍の伝統だ。環境・運輸・地域問題担当省所管の沿岸警備隊は、不法侵入船の監視と通報などに任務が限定されている。不審船が不法侵入した場合、沿岸警備隊の要請によって、海軍が出動する。

 海軍には、「商船法」によって警察権が与えられており、乗組員を逮捕し英国の法廷へ引き渡すことができる。70年代に英国とアイスランドが漁業水域をめぐる対立から「タラ戦争」に突入した時には、海軍艦艇が漁業法違反でアイスランド漁船を拿捕(だほ)した。

 国連海洋法条約の「有害通航」に該当する船舶を海軍が拿捕した場合、国内法を適用して裁く。情報収集活動と疑われる場合、スパイ活動を取り締まる「機密保持法」が適用される。

 領海警備を海軍の専管事項とする利点について、英国際戦略研究所(IISS)のジョアンナ・キッド研究員は、〈1〉二重警備の無駄がない〈2〉火力、船速とも沿岸警備隊を大きく上回る海軍の方が効果的・威圧的な行動が可能だ――との2点を挙げている。

◆中立維持へ体系的法制/スウェーデン

 領域警備は国防軍が担当する。領域警備に関し、憲法に相当する政体法、それに基づく政府命令を制定するなど、極めて体系的な法整備をしているのが特徴だ。すなわち、政体法第10章第9条は「政府は、平和時または外国相互間の戦争中に、領域に対する侵犯を阻止するため、国防軍に、国際法または国際慣習にしたがって実力を行使することを授権することができる」と規定し、82年6月に政府は「平和時および中立時における領域侵犯の際の国防軍の介入等に関する命令」を制定した。

 しかも、政府命令では、外国の軍人、艦船、航空機が領土、領海、領空に不法侵入した場合、軍に自衛のための武力行使を認める条項を盛り込んでいる。

 このように主権侵害に断固たる姿勢を示すのも、米ソ冷戦下で、ソ連潜水艦の度重なる領海侵犯に悩まされた経験があるからだ。さらに、中立政策(平和時の非同盟主義)を維持する狙いがある。

 ただ、80年代、潜水したまま領海侵犯したソ連潜水艦に爆雷投下して浮上するよう警告したが浮上せず、結局、領海外に逃走させた。

◆北朝鮮船には軍が対処/韓国

 領域侵犯事件は、海洋水産省に所属する海洋警察庁が対処する。有害通航や停船措置を定めた領海および接続水域法がある。

 ただ、北朝鮮の武装工作員の潜入目的と見られる不審船を領海内で発見すれば、ただちに軍が厳しい対応をとる。不審船発見の一報を現地部隊から受けた合同参謀本部が作戦を指示する。陸海空軍を統括する合同参謀本部は統合防衛法に基づく「統合防衛作戦」を定めており、三軍と海洋警察が一体となった作戦を展開する。

 それによると、海軍は、艦艇を現場海域に急派して不審船や工作員の身柄確保に努めるほか、停船命令や警告射撃を無視して船が逃走を図り、確保不能と判断される場合には撃沈する。昨年12月には、北朝鮮小型潜水艇を韓国軍が追跡、日本領海内に逃げるのを防ぎながら、艦砲射撃して撃沈した。

 韓国は現在も、北朝鮮を「反国家団体」(国家保安法)、「自由民主的基本秩序への脅威」とみなし、同国を事実上外国としていないため、北朝鮮の軍艦撃沈は国際法規・慣例の適用外という考えをとっている。

◆武器使用は現場の裁量/ロシア

 「ロシア国境法」に基づき、領海侵犯の取り締まりは、国境警備隊が担当する。国境法には細かな対処規定が書かれており、不法侵入した船が停船命令を無視した場合、〈1〉無線による事前通告〈2〉船舶周辺への3回の警告射撃――を実施。なお無視して逃走する船には船体射撃を認めている。北方領土周辺海域でも近年、日本漁船が被弾した例が何回かある。

 ただし、武器使用の決定権は、現場指揮官の裁量にゆだねられている。これが、北方周辺での日本漁船への取り締まりが、厳しかったり緩やかだったりする一因とも見られている。

 国境警備隊は旧ソ連時代に国家保安委員会(KGB)の管轄下にあったが、94年からロシア大統領直属機関の国境警備局の傘下にある。有事の際は大統領令により海軍の一部として活動する。 “準軍隊”的な性格上、独自の情報機関を持ち、艦船も大半が海軍から回されたもので、装備も海軍艦船とほぼ同レベルで充実しているとされる。隊員も海軍学校出身者が多い。効率的な運用体制と言えそうだが、ロシアの財政事情からやむを得ない措置という一面もある。




※こうして見ると、それぞれの国で制度が違っていて面白い。我が国の場合、今回の様な事件が起こるたびに、必ず法の不整備や連絡関係のずさんさが指摘されるが、平和ボケのためか脇がいつも甘く同じことの繰り返しのように思う。海上保安庁と自衛隊の関係については、英国式がすっきりしていいと思うが、日本は確か逆になっていると記憶している。縦割り行政の問題も含めて、もういい加減すっきりしたものにしてもらいたい。 
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by sakura4987 | 2006-06-23 12:54

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