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◆余りに相手知らぬ対中外交の危うさ

平成16年11月04日(木) 産経新聞 東京大学名誉教授・小堀圭一郎

譲歩も弱みと見る交渉に無防備

≪やりきれぬ倫理の浅薄さ≫

 靖国神社の御祭神の中、東京裁判のA級被告だつた昭和殉難者の霊璽(れいじ)を取下げて他へ移せとの暴論が一部の政界の元老から出されてゐた。その謬妄(びゅうもう)を厳しく批判し、どうやら沈黙せしめ得たと思つてゐた所、最近同様の要請が我国の財界とそれを代弁する一部のジャーナリズムから又しても提出されてゐるのを見、その発想と倫理の浅薄に何ともやりきれない思ひである。取下げ論のみならず小泉首相の靖国神社参拝に対して加へてくる中共政府の内政干渉に対し、抗議するどころか此に相呼応して総理の信条に非難を向ける新聞人さへゐるのだから、この国の精神状態は一体どうなつてゐるのだらう。

 中共政府の干渉を我々がどの様に受止め、対処すべきかについて、十月十四日付の本欄で加地伸行氏が「靖国カードは中国の打ち出の小槌(こづち)」と題して正に正論を述べてをられる。加地氏と同じく、筆者も実にうんざりする思ひで、既に何度も書いた事を茲(ここ)に反復する。

 〈彼を知り己を知らば百戦して殆(あやふ)からず〉は余りにも有名な『孫子』謀攻篇の一章だが、実はこの章は、この命題の裏である〈彼を知らず己を知らざれば戦ふ毎(ごと)に必ず殆し〉なる一句で結ばれてゐる。日本の対中外交が今陥つてゐる状況は正にこれである。話は「戦ひ」ではないといふかもしれないが、所詮知恵と力の競(きそ)ひ合ひである外交交渉には、実戦よりも更によくこの訓戒があてはまる。

≪洋の東西問わぬ実態認識≫

 現今の日本人は国際交渉の場に立つて、己に本来どれほどの力があるのか、又その力をどの様に活用すべきであるのかを知らなさすぎる。その具体的詳細はこの紙面では到底意を尽せないので省略に従ひ、今は〈彼を知らざる〉危険について一言しておく。

 今日の論壇に、日中関係における所謂「政冷経熱」の膠着(こうちゃく)をどう打開するかについて(筆者自身は当方から打開をはかる必要なしと断言するものであるが)、お互ひが半歩譲る必要がある、日本が靖国問題で半歩譲歩すれば、相手も現在の険悪な反日・侮日行動を緩めるだらう、と論ずる気楽な意見がある。迷妄の最たるものである。無知愚昧(ぐまい)は普通道徳的欠陥とは見做さないが、それでも度を越せば、しかも公に発言権を持つ立場でそんな風であれば、世を謬(あやま)る点に於いて犯罪的である。

 今我々が当面してゐる相手は、此方が半歩譲れば、すかさずそれに乗じて二歩も三歩も踏み込んで来る、毫(ごう)も「交譲の精神」無き手合なのだ。〈悪魔に毛を三本渡すと魂まで攫(さら)つて行かれる〉といふ古い西洋の諺も既に何度か引用した記憶があるが、その通り、一寸でも譲歩の気せ配を見たならば、その時が交渉での敗北が決定する時点である。

≪利こそが最大の行動尺度≫

 煮ても焼いても喰へない、恐るべき彼国人の実態を認識するために有用な文献は、現在我々の周囲に十分豊かに提供されてあるのだが、たださうした「彼を知る」ための良書の著者の多くが筆者の知友であるために、それらの名を挙げて江湖に薦める事が党派的言辞の如くに解されると不本意である。そこで敢へてそれを避け、謂はば第三者の立場から書かれ、最近翻訳刊行された一書を挙げておく。それはラルフ・タウンゼント原著『暗黒大陸・中国の真実』(原題は正しくは「暗黒の道・支那をめぐる真実」)である。著者は昭和六年から八年にかけ上海と福州で副領事として過し、アメリカに帰国して直ぐに本書を著してゐる。

 ジョン・マクマリーの『平和は如何に失われたか・大戦前の米中日関係』は筆者にとつて極東現代史についての深い啓示の書であつたが、このメモが書かれたのは昭和十年で、タウンゼントのそれと近い時期の観察の所産であるが、両者は互ひに相識る仲ではなかつたらしい。だが両者の考察の結論が、当時の支那大陸の現状を総合的に判断して、民主党政権の親中反日路線は誤りである、との真剣な警告となつてゐる所、今日なほ日米両国の知識人が熟読玩味すべき洞察である。

 具体的な細部でも、例へば、中国人は相手が少しでも下手(したて)に出ると忽(たちま)ちつけ上つて傲慢(ごうまん)になる、相手が譲歩の姿勢を見せれば、それは弱みがあるせゐだとて冷笑するだけである-といつたあたりは実に符節を合せた如き共通体験の叙述である。終りに、タウンゼントが、中国人の行動尺度には義もなければ理もない、彼等を動かしてゐるのは唯「利」だけである、と深刻なる軽蔑(けいべつ)をこめて記してゐる、その姿に現在の我国の媚中派財界人は極めて似てきてゐるのではないであらうか。(こぼり けいいちろう)





※私も書くのが嫌になる。日本民族は確かに優しい民族だし、争いを好まない事は良い事だと思う。しかし、世界に冠たる「武士道」精神を受け継ぐ民族である事も間違いない。その使い分けが大事なのであって、どちらか一方で良いという事ではなかろう。靖国神社は絶対に譲れないと、まずはしっかり腹を据える事だ。「一翳(いちえい)眼(まなこ)にあれば、空華(くうげ)乱墜(らんつい)す。」と言うように、心に迷いがあると、実体のないものが乱舞して、妄想が広がってしまう。この様な時に大事な事は国民が一致する事だが、マスコミが相手に揉み手をして媚を売っているようではどうしようもない。後は、強力な指導者が出現する事を期待するか、良識ある国民が声を大にするかだ。 
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by sakura4987 | 2006-06-23 13:50

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