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◆靖国参拝問題の一解決策を提言す

上智大学名誉教授・渡部昇一  平成16年12月28日(火) 産経新聞 

敢えて求む元首相のお詫び声明

《討論上手の極意は議事録》

 ベンジャミン・ディズレーリといえば、ユダヤ人の子として生まれながら、十九世紀後半にイギリス保守党リーダーとして二度も首相になり、二大政党制を不動のものとし、イギリスの最盛期をつくった人物としてよく知られている。彼は最初のころは演説も下手で嘲笑(ちょうしょう)されたりしていたが、後には演説一つでピール内閣を倒したといわれるほどになった。彼の成功の一つに、議会の速記録を丁寧に読んだということが数えられている。このため彼は抜群の討論家としてイギリス議会を動かしたのである。

 こんなことをいうのは、最近、中国からの靖国神社首相参拝への露骨で無礼な干渉に対して、日本の政治家が議事録や主要外交文書の要点を勉強しているかどうかと疑われることが多いからである。

 政治家には勇気が必要であるが、知識も必要である。「勇の前に知を」と言いたい。そして、確実な知識を腹に入れた上で(頭に入れただけでは足りない)、日本という国のための弁論を組み立てるべきだと思う。

 たとえば靖国神社問題に対して、国会の議事録を調べてみれば、昭和二十八年(一九五三年)に、つまり半世紀も前に、連合国軍が行った裁判で刑死・獄死した人も公務死と認めることが、全員一致で可決されたことぐらいはすぐ分かる。この人たちを靖国神社が合祀(ごうし)するのは当然である。松平宮司がA級被告十四柱を合祀したのも当然の結論である。

 A級被告と言い、あえてA級戦犯と言わなかったのは、「戦犯」は戦勝国側が国際法的にも国内法的にも何らの法的根拠がなく、占領行政の一つとして処刑しただけのものであり、日本人が使うべき用語ではないからである。

《北京政府への模範解答は》

 こんなことには五十年前の日本議会は気が付いていたのである。だから戦犯として刑死・獄死した人たちは「公務死」とされ、殉難者となったのである。したがって昭和六十年(一九八五年)までは首相の靖国神社参拝は対外的には問題にならなかった。ただ日本の左翼メディアの中には-日本の左翼には占領政策の反日的部分を熱狂的に支持する人たちが多い-首相の靖国神社参拝を違憲だとする主張が見られた。

 おそらくこれが共鳴板になったのであろうと思われるが、戦後四十年もたった昭和六十年に北京政府が突如として首相の靖国神社参拝に不快感を示した。驚いたことに翌年、中曽根首相は靖国神社参拝を中国の圧力でやめてしまった。昨年の月刊誌『正論』の中で中曽根さんは、「中国政府内の友人の立場を良くするために参拝をやめた」という趣旨の弁明をしている。

 こんなバカバカしい話はあるだろうか。中曽根さんはディズレーリの如く議会速記録を読んで、こう北京政府に答えるべきだったと思う。

 「独立回復後の日本議会は、いわゆる戦犯の存在を認めておりません。戦死者・戦争殉難者を祀るのは古来の日本の宗教的伝統です。したがって、この問題に貴国が口を出されるのは、日中友好条約で特に強調されている内政干渉に当たります。特に他国の宗教に口を出すことはもってのほかです」

 当時の状況からすれば、中曽根さんが毅然(きぜん)としてそう言えば、これで済んだはずだったと思われる。それでも文句を言ってきたら、こう言うべきであったろう。

 「日本が宣戦布告をしたアメリカやイギリスの軍人も靖国神社に参られます。日本に宣戦布告をした中華民国も靖国神社は問題にしたことはありません。貴政府は当時、サンフランシスコ条約にも関係のなかった地方勢力であって、条約締結後に戦争のことを公式の問題にする資格はないんですよ」

《誤報訂正で抗議取り下げ》

 今から二十年ぐらい前に、歴史教科書に北京政府が文句を言ってきたということで、日本中のマスコミが大騒ぎしたことがあった。それは全くの誤報であった。その誤報を詫びる記事を産経新聞が掲載したら、北京政府は抗議を取り下げたという前例がある(他の新聞やマスコミは往生際が悪く、今に至るも誤報を詫びず、時の官房長官、宮沢喜一氏は、何と歴史教科書の検閲権を北京とソウルに与える意味の決定をした)。

 この有意義な前例にならって、中曽根さんが本紙で次のように詫びられたら、中国も抗議を取り下げるのではないだろうか。

 「私が靖国神社参拝をやめたのは、議会速記録を読んでいなかったためで、間違いでした」と。




※「過ちて改めざる、これを過ちと謂う」(論語)の典型の様なものだ。論語ではまた、「過ちてはすなわち、改むるに憚(はばか)るなかれ」とも語られている。過ちを過ちとして認めることから人間の進歩が始まるのだ。上記の事は私も常々思っていたが、中曽根さんにはこの世の最後の仕事として、過ちを詫びて旅立たれること切望する。 

この中曽根さんの評価もいろいろ分かれると思うが、私は一角の総理だったと思う。ただどうしても、この靖国参拝の件があまりに痛恨の極みであり、このまま何も発言しなかった場合、後世、日本人の恨みが残りその評価は低くなるだろう。生意気のようだが、残された時間の中で、日本国のために、またご本人の将来のために、正々堂々と詫びられる事を懇願したいと思う。 

正直な感想としては、靖国参拝は将来ますます厳しい状況に追い込まれて行くように思う。歴史問題にしてもそうだが、どこかで腹を据えて、真正面から打ち払う必要があると思う。「逃げる者には道1本、追う者には100本。」と言うが、今の状況はまさにその通りで、我が国の逃げ腰の態度を見て、中国を初め多くの国から様々な事で追い立てられている。 

さて、来年はいよいよ「歴史教科書」採択の年だが、教育委員会は相変わらずのようだ。山梨県教職員組合(山教組)の政治資金集めの件で校長ら19人を処分したにも拘らず、氏名は公表せず、「山教組の組織的な関与は明らかでない」と断定したそうだ。 

この一件だけでも、教育委員会には正義とか公明正大という道徳観もない人が多数存在していることがわかろうと言うものだ。こんな逃げ腰の人たちが、人前に出ると、したり顔で教育を語るのだろうが、ここにも前回の採択の過ちを改めない、腰抜けがいた。 
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by sakura4987 | 2006-06-23 13:52

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