◆外務省の怠慢のツケ 宗男氏ほえた (読売 06/8/17)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20060817-OHT1T00017.htm
日ロ外交に精通する新党大地の鈴木宗男衆院議員(58)が16日、今回の拿捕事件について「ロシアとの信頼関係を失った日本外務省の責任は重い」と最近の日本の外交姿勢を痛烈に批判した。
宗男氏の怒りは収まらない。「密漁の非は認めなければならない。だが、ロシアの警備隊が丸腰の民間人に銃撃するのも悪い。ロシアの行為は日本を信用していない証拠だ」とまくし立てた。
信用失墜の原因を「外務省が02年に私も含め、佐藤優氏(外務省元主任分析官=46)などロシアに強い人材を排除したこと」と指摘。
以前は「青年交流」の名目でロシア警備局の幹部を日本に招待し、意見交換に努めたが、現在はほとんど機能していないという。
さらに昨年の国会質問で対決し、この日、ロシア側に抗議した外務省の原田親仁欧州局長の名を挙げ「ロシアに弱みを握られている人物が強く言えるはずがない。局長、課長級の人事を刷新するべき」と批判。
「対ロ外交はこの数年で進歩したか? 私は後退しか知らない」とこき下ろした。
また漁船が密漁したカニを巡り、両国で激しい争いがあることも指摘。宗男氏は「ロシアはカニを日本に売れば大きな利益になるのを知っている。以前から密漁には厳しいが、最近は乱獲による水産資源の枯渇も重なり、その傾向が強くなっているのではないか」と語った。