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◆公務員の労働基本権 (世界日報 06/9/8)


政治目的乱用の危険大/公僕意識の徹底を第一に

 五年間で国家公務員定員の5・7%を純減させる国家公務員制度改革を推進する上で、公務員に争議(スト)権などの労働基本権を与えるべきか否かについての議論が、今月中旬頃から再び活発化しそうだ。

 自民党の武部幹事長はすでに「付与」に前向きの姿勢を示している。

だが、公務員が「国民全体の奉仕者」(憲法一五条)という精神をしっかり身に付けるという前提がなければ、労働組合(官公労など)が政治目的に労働基本権を乱用する危険性が大きいだろう。公務員制度の根幹にかかわる問題でもあるだけに、慎重な議論を求めたい。

 自由民主(九月号)は、「『官』から『民』への流れを反映-公務員の『労働基本権』の検討始まる」と題し、政府の専門調査会が去る七月二十七日に議論を始めた経緯などについて報道している。

 その内容はよく整理されているが、権利を付与するか否かについては両論を挙げ、結論は調査会に預けたままの形になっている。

 そもそも政府が、官公労の長年の悲願であるこのテーマを討議のテーブルに乗せたのは、国家公務員制度改革を推進しなければならず、そのためには労組の協力が必要だからというものだ。

 昭和四十四年の総定員法で「本人の意に反する配置転換は行わない」との国会の付帯決議が足かせになっているため、労組の支援が不可欠と判断した。

 政府はまた、国際労働機関(ILO)の「公務員のスト権の一律禁止は問題」(平成十四年十一月)という勧告も考慮し、彼らの要求している労働基本権を保障するか否かを検討することになったのである。

 労働基本権(憲法二八条)とは、組合を組織する「団結権」、労使協議を行う「団体交渉権・協約締結権」、それにストライキを行う「争議権」の三権のこと。

 民間労組には、すべてが付与されている。しかし、公務員は協約締結権と争議権が制約されている。

 これは当然のことで、公務員がストライキをしたら「公共サービスはストップし、国民生活に多大な影響がでるのは避けられない」(自由民主)し、

 公務員は「民間と違って倒産、失業の危険がないだけに、スト収束への歯止めがなくなる恐れが強い。旧国鉄時代の『スト権スト』が思い起こされる」(同)というのはもっともな指摘だ。

 政治目的のためには多くの国民の足に影響が出ても構わない、という春闘などの“迷惑な前科”を思い出せば、とうてい付与すべきではない。

 昭和四十八年の最高裁判決でも、「争議行為などの禁止はやむをえない制約」として公務員の労働基本権の制約は合憲との立場が明確にされている。

 「自由民主」は一方で、「基本権が付与されることになれば、民間企業並みのリストラが可能になり、身分保障はなくなる」とし、改革推進に大きく役立つことも指摘している。

 武部幹事長も「できるだけ民間とイコールフッティング(競争条件の同一化)を考え、民と官のさまざまな格差、条件は是正されていくべきだ」と語っている。

 だが、この問題を議論する前に、考えるべきことが二つある。

 一つは、現行の国家公務員法でも勤務実績のない公務員を免職を含めて分限処分が可能であることだ。例えば、社会保険庁は国民年金不正免除問題で、全職員の約一割が不正を行ったとして処分した。

 この中には、虚偽報告をするなどの行為が多数発覚したが、こうした公的意識を失った悪質な職員は、もっと厳しく処分していくということが、まず必要だ。

 もう一つは、公務員に「国民全体の奉仕者」であるとの公僕意識を持たせることである。これが欠落している公務員にスト権を与えれば、必ず自己あるいは自分の所属する労組の利益を優先して不当なストを行うことは明らかだ。

 ムダは省くべきであり、小さな政府に向かう方向性はよい。しかし、郵政民営化でもそうだが、小泉「改革」の特徴は、国家のあるべき姿や理念が見えてこない、単なる機構いじりの印象が強い。

 武部幹事長の発言も、大胆な免職や配置転換をして総人件費の抑制につなげようとの思惑からだが、その前に公務員の「意識改革」を徹底して行うことを求めたい。

政治評論家 山岡 尽忠
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by sakura4987 | 2006-09-09 07:59

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