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◆核実験で逆風、金剛山観光 続く統制、金網ごしの北 (産経 06/10/30)


 韓国が1998年以来、進めてきた「金剛山観光事業」が危機に直面している。北朝鮮の核実験強行をきっかけに、国際社会から「北朝鮮に対する“軍資金提供”の役割をしているのではないか?」と厳しい目で見られているからだ。

 韓国では継続論が大勢だが、中断や縮小論も出ている。核実験後の北朝鮮領・金剛山に3度目、2年ぶりに行ってきた。(金剛山 黒田勝弘)

 印象は「依然、統制が厳しいなあ」だった。ホテルなど施設は増えていた。しかし登山コースから道路、ホテル、売店…など、すべて動物園のように金網の中にある。現地、北朝鮮の住民から隔離されていることには変わりない。

 要所、要所で軍服姿が監視の目を光らせている。カメラ禁止をはじめ、あれするな、これはダメなど、禁止と注意事項も依然、多い。

 金剛山という美観、絶景は認めるとしても、あれは観光というより、国際的な好奇心のマトになっている“北朝鮮”を味わう団体見学旅行といった感じか。

 核実験以降、予約取り消しなど訪問客はかなり減ったという。日頃は多数のバスでにぎわう登山口の温井里・駐車場も閑散としていた。

 金剛山観光事業は、この地が生まれ故郷だった韓国の大財閥・現代グループの創業者、故鄭周永氏の“故郷への思い”で始まった。これに政府の対北融和政策が乗っかり拡大した。

 訪問客の総数は8年間で137万人(うち外国人7500人)。これまで北朝鮮に支払われた外貨は、事業権料や土地代、入山料、税金などの名目で総額4億5000万ドルに上る。

 韓国政府は現代の経営難を救うため、金剛山温泉場や公演場をはじめかなりの施設を“買い取る”など支援を続けてきた。とくに「統一教育」といって近年、増えている学校単位など青少年の団体旅行にはかなりの補助金を出している。

 「制裁論は承知しているが、いったん中断となると再開は難しい。月2万人の訪問があれば収支は合う。いずれにしろ政府の支援がなければ経営は困難になる」(張桓彬・現代峨山常務理事)という。現代側は中断や縮小が事業放棄につながることを恐れている。

 現代は今、前面に金剛山、後方に日本海という素晴らしい景観の丘陵地帯に、世界最長の1072ヤード(約980メートル)の超ロングホールを持つゴルフ場を建設中だ。しかしこれも今年10月オープンだった当初予定が来年秋以降に延びた。それにしても飢餓イメージの北朝鮮でゴルフというのは、いささか気が重くなる。

 天下の絶景という金剛山だが、今年は気候不純のせいか紅葉の鮮やかさがない。登山コースには例によって所々に環境保護兼案内と称して北朝鮮側の要員が配置されている。彼らは話かけられるのを待ち受けていて、会話では必ずその時々の北朝鮮の政治的主張を熱心に語る。

 今回は当然、核問題で「われわれの核兵器は米国に備えた自衛のものだ。われわれが先に使うことはない。どうです、金剛山は平和で平穏でしょう。核問題は金剛山観光とはまったく関係ありません」だった。

 韓国は和解とか交流と浮かれているが、北朝鮮はしっかり政治的利益を考えている。そういえば金剛山観光の売り物の一つである北朝鮮サーカスでは、舞台の垂れ幕に「ハナ(ひとつの意)」という文字とともに朝鮮半島が真っ赤な色で描かれていた。

 南北交流の「朝鮮半島旗」の色はブルーではなかったかしら。北朝鮮の南北統一観はいまなお「赤化統一」論のようだ。
by sakura4987 | 2006-10-30 15:47

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