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◆【正論】太平洋の新覇権時代に甘い危機意識 (産経 07/2/2)



作家 深田祐介


 ■中豪接近に日本は対応できるのか

 ≪進む中豪関係の親密化≫

 戦前の少年冒険小説の敵役は往々にしてA国、B国と呼ばれ、このA国B国のアジア覇権を抑止すべく、わが「昭和遊撃隊」や「新戦艦高千穂」が奮戦するのであった。

 しかし、現在の太平洋では新事態が発生しているらしい。オーストラリア居住で『日露戦争を演出した男 モリソン』の作者、大宅壮一ノンフィクション賞候補作家のウッドハウス暎子(えいこ)氏から新年に長い近況報告をちょうだいしたが、彼女は中豪接近と両国の関係の親密化に言及している。

 ウッドハウス暎子さんによると、「中国は豪州からウラニウムをはじめとする天然資源を大量に買い付けています。

 また、今回豪州の野党党首となり、将来の首相有望株のケビン・ラッド氏は中国語が話せる中国通です。豪州の中国人人口の増加は著しく、将来の中豪関係は強化される傾向にあります」とのことである。

 中国の軍備増強と、太平洋覇権型海軍の建設は、きわめて現実的になったと見るべきであろう。

 今や昔のA国、B国は中、豪両国になろうとしている。そしてもはや「昭和遊撃隊」も「高千穂」も存在しない。


 ≪「15年戦争」の真実とは≫

 あの昭和6年から20年に至る戦争を左翼の連中が「日本軍閥による15年の侵略戦争」と呼び始め、「15年戦争」の呼称はほとんど国民的にも認知されてきた。

 ところが冷戦が終結し、情報開示が進んできて、この15年戦争が日本主導でなく、共産主義主導であることが次第にはっきりしてきたから、戦争体験者としては、愕然憮然(がくぜんぶぜん)たる思いにとらわれる。

 私の人生の最初の認識は、満州国の紙の小旗を持って、皇帝溥儀(ふぎ)の来日を出迎えにゆくあたりから始まるのだが、あの満州国建国の端緒となる張作霖爆殺事件も、実はスターリンの命令でソ連情報機関が行ったと、『ワイルド・スワン』の著者としても知られるユン・チアン氏がソ連情報機関の文書を使って『マオ-誰も知らなかった毛沢東』で書いている。

 ユン・チアン氏によれば、盧溝橋事件拡大による日中全面対立も、中国共産党スパイであり南京上海防衛隊司令の張治中が実行したものだ、という。

 決定的なのは、東條英機や東郷茂徳など東京裁判のA級戦犯が口をそろえて「あれだけは忘れられません」といい、米国の対日宣戦布告と理解したとする対日提案文書、ハル・ノートの作成者、D・ホワイト財務次官補が、実はソ連共産党のスパイであり、ハル・ノートはコミンテルンの指示による、という京都大学の中西輝政教授の指摘だろう(「諸君」連載)。


 ≪またも負けたか八連隊≫

 なんのことはない、15年戦争は日本軍閥ではなく、ソ連と中国の共産主義者の陰謀であり、世間知らずの日本は15年にわたって共産主義者の手のひらで踊っていただけの話だったのだ。

 満州軍官学校を卒業し、韓国軍初の陸軍大将となった白善●氏は達意の日本語で、何冊もの自伝や戦争論を書いているが、作中に米国のイージス艦にその名を残すアーレイバーク元提督に「日本海軍の敗因はなんだったとお考えですか」ときいたくだりがある。

 アーレイバーク元提督は言下に「人事の硬直です」と答えたそうだ。

 「ソロモン海域で、私の好敵手で名将だった三川軍一中将も田中頼三少将も、画期的な勝利後、中央とひどい喧嘩をやったのではないか、とおもうような懲罰的人事を受け、すぐに予備役編入つまり解雇されてしまったのだ。米海軍の用語でいうと、『ハンモック・ナンバー』つまり海軍兵学校の卒業年次でしか人を評価できない愚かしさでしょうね」と。

 すでに当欄でも更迭論が主張されていたが、久間章生防衛大臣は北朝鮮問題にからみ「(北が)核実験をやっただけでは周辺事態認定にならない」と発言するなどして、その見識、器量を危ぶむ声は厳しいものがある。

 ハンモック・ナンバーは日本の政界で言えば当選回数で、久間氏が当選9回だから今のポストにあるのだとしたら、かつての日本軍の愚の繰り返しだ。

 太平洋が中豪接近により新しい「覇権の時代」に入りつつあるとき、政府がこのような危機意識では、かつて共産主義者らの手のひらで踊らされたように他国の手玉にとられるのは明らかだ。

 環太平洋外交は戦う前からすでに危うい。早くも「またも負けたか八連隊」という戯(ざ)れ歌そのままのムードではないか。

●=火へんに華
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by sakura4987 | 2007-02-02 17:31

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