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◆ロンドン地下鉄が2000円になる日 (産経 07/6/18)



【岩崎慶市のけいざい独言】

 10年に及んだブレア英政権がブラウン政権に交代する。さすがにイラク戦争を契機とする人気凋落(ちょうらく)に勝てなかったわけだが、こと経済運営では依然として評価が高い。

 この春、ロンドンに行って何がびっくりしたかといえば、地下鉄料金である。4ポンドだからそれ自体高いのだが、円換算すると1000円に跳ね上がる円安ポンド高に改めて驚いたのだ。

 ユーロ高にため息をつくどころの話ではない。だが、ユーロ圏を上回る成長軌道と失業率の大幅低下をみると、妙に納得してしまう。それだけブレア政権の経済運営は確かだったわけだ。その中でも注目すべきは財政運営だろう。

 小さな政府へ道を開いたのはサッチャー保守党政権だが、財政規律を制度的に確立したのはブレア労働党政権である。

 一つの景気循環を通じて債務残高を安定水準に保ち、社会保障や利払い費などを除く各省庁の裁量的経費に3年間固定の限度を設けたのだ。

 この結果、毎年度の各省庁や議会との予算折衝も、単年度の予算使い切りという悪弊も姿を消した。むしろ、英財務省担当者は「歳出を削りすぎたこともあった」と苦笑していた。

 それだけではない。毎年、人口動態予測を基に50年先までの長期財政推計を公表し、規律の緩みにタガをはめている。こうしてブレア政権は先進国でトップクラスの財政健全化を実現した。

 ブレア退陣で今後の財政は大丈夫かとの声も出ようが、まず心配はいらないのではないか。この財政規律確立を強力に主導したのは、ブラウン財務相その人だからだ。

 独断専行との批判が出るほどアクの強いリーダーは、日本でいえば小泉純一郎前首相に似ているとか。すでに春には、ブラウン政権に向けて発表した税制改革が大きな話題となっていた。

 所得税では、3段階税率のうち最低税率を廃止し中間税率を引き下げる。法人税では本則税率を下げて中小企業向け軽減税率を上げる。これが増減税どちらなのか議論が渦巻いていたのだ。

 実にしたたかなアメとムチの使い分けだが、決して財政規律は緩めないということだろう。それに引き換え、英国と比較にならないほど財政が悪化した日本はどうだ。

 今年の「骨太の方針」は消費税論議を先送りし、歳出まで緩めようとしている。このままでは、ロンドン地下鉄が2000円になる日がいつかやってくるのではないか。

(論説副委員長)
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by sakura4987 | 2007-06-30 08:31

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