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◆【清水満のSPORTSマインド】球道者の「ミリ単位論」



 (産経 07/7/25)

 ヤンキース・松井秀喜が調子を上げてきた。3試合連続本塁打を放ち、打率も2割9分台にアップさせてきた。「どうなんでしょうねぇ」と笑うが、松井のコメントの中に“好調の秘密”が隠されている。「球の見え方自体も違うんです。ちょっと“長く見える感じ”がする。0・0何秒かの差でしょうが…」


 今年から打撃改造に取り組んだ。スラッと打席で立つのでなく“ガニまた”である。「よりメジャーに対応するためです。こっちでは球は最後に動いて変化する。それにアジャストするため呼び込んでたたく」と説明した。ただ呼び込むのはいいが振り遅れ気味でボールの上っ面をたたいてゴロ…。大きなフォロースルーも影を潜めた。格好も悪い。しかし、シーズンに入って、不振に陥っても松井はかたくなに戻すことはしなかった。


 打ち損じは「バットの回転軌道が理想から逸脱するからです。ミリ単位の世界です。球の下をたたくのが理想ですが、強く打とうとすると力みが生まれ手首が返るから球の上をたたいてゴロになる」と説明した。松井は右投げ左打ち。右手で強くリードできる利点はあるが、“押し込む左手”は非力である。力点にあたる「左手を強化すれば克服できます」。環境を打破しなければ新たな境地に進むことはできない。ひたむきな練習と鍛錬に耐え、行動して“見えた”のである。


 松井の“ミリ単位論”は世界の王貞治の現役時代にも通じる。


 「飛ばすには球のしんの3から5ミリ下をたたく。スピンをかけて運ぶ。後は“前さばき”。ベースより投手方向地点でボールをとらえる感じかな。実際は呼び込んでいるんだけど、感覚的には球の向こう側の“空間”をバットで振り抜くんだ。1センチでも狂ったら差し込まれるネ。本当に微妙でデリケートな部分だね」


 球速150キロの世界、本塁-投手間は18・44メートルしかない。“巧みの空間”である。加えて「コンマ何秒の世界だけど、そこに“間”が生まれ感覚的に長く見られるようになったら万全だね」。そんな王感覚を松井は今、感じている。


 昨季のワールド・ベースボール・クラシックで“球道者”イチローが王監督に問うた。「打撃が簡単になったこと、ありましたか?」。「そんなことはほとんどなかったよ」。ゆえに868本塁打は生まれた…。“匠(たくみ)たち”の探求心があった。“ミリ単位”を克服しつつある松井が楽しみである。
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by sakura4987 | 2007-08-01 10:41

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