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◆【萬物相】日本人の「迷惑をかけて申し訳ない」 (朝鮮日報 04/11/2)



 http://www.chosunonline.com/article/20041102000039


 日本の戦後文学の旗手、三島由紀夫の代表作『金閣寺』は1950年に京都の金閣寺で実際に起きた放火事件を題材にした小説だ。



 この小説に主人公として登場する若い学僧は、日本人が伝統文化の象徴のように大切にしている金閣寺に火をつけた後、睡眠薬を飲んで自殺しようとしたが未遂に終わった。



 自殺したのは学僧の母親だった。息子の放火と関連して事情聴取を受けて帰宅する途中、橋から飛び降り自殺をしたのだ。母親が警察で繰り返した言葉は「皆様にご迷惑をおかけして申し訳ありません」だった。



 詩人で随筆家の金素雲(キム・ソウン)は日本を旅行中、東京ステーションホテルに泊まった。ある日、東京駅から連絡を受けた。あて先が間違っていて、ホテルに行くはずの電報が東京駅に届いたという。



 多忙で時間がないから読み上げてほしいと頼むと、駅員は「ご迷惑をおかけして申し訳ない」とためらう様子だった。後にその電報はソウルにいる息子の死を知らせるものだったことがわかったという(『木槿通信』)。



 他人に迷惑をかけることは、日本人が社会生活で最もタブー視していることのひとつだ。他人に面倒をかけ、気を使わせ、煩わせることは全てこれに該当する。



 幼稚園の時から教育の第一目標は「人に迷惑をかけない子どもにすること」だ。ある人が雪崩に遭い渓谷で遭難し、辛くも救助された。この人が最初に言った言葉は「助けてくれて感謝する」ではなく「迷惑をかけて申し訳ない」だった。



 イラクで武装勢力に拉致された日本人の香田証生さんが殺害されたという連絡を受けた家族が「迷惑をかけて申し訳ない」という談話を伝えた。



 どのような事情があろうとも、家族が非業の死を遂げたのに、これほど冷静でいられるのだろうかと驚かされた。



 この数日前も、新潟県中越地震で2歳の皆川優太ちゃんら親子が土砂崩れに巻き込まれたという連絡を受けた祖母の反応は「元気に家を出た優太がまた元気に家に戻ってくるのを待っている」とだけ話した。「皆さんに申し訳ない」とは言わなかったが、同じことだろう。



 死んでも他人に迷惑をかけないという心の底には、他人が迷惑をかけるのも絶対に容認できないという考えがある。これが日本という共同体を維持する人間関係のルールだ。



 自分の感情を自由に噴出でき、人の考えにも自由に干渉できる韓国ではなかなか見られない風景だ。
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by sakura4987 | 2007-08-14 12:39

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