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◆賢者は外交を政局に絡めず (産経 07/11/17)



   【土・日曜日に書く】東京特派員・湯浅博


 ≪人口減少で徴兵制?≫


 いまの日本で、よもや徴兵制の時代が来ることを信じている人はまずいない。そんな時代錯誤の“赤紙”がなくても、自衛隊というちゃんとした軍隊があるではないかという思いだ。



 自衛隊は本当に「ちゃんと」しているのだろうか。あれは英語でセルフ・ディフェンス・フォーセズといって、おおむね、隊員が自分の身を守るときにだけ武器使用が認められている自衛の軍だ。



 可憐(かれん)な少女が拉致されても奪還できず、中国原潜が領海を侵犯しても追い出すことができない。イラクの復興に陸上部隊を出したとはいえ、南部サマワの安全地域にこもって給水活動などをした。自衛の軍は、オランダ軍というもう一つの軍に守られていた。



 もちろん、彼らのせいではない。隊員の手足を縛ってきたのは、脅威に目をつむる戦後平和主義と、それを信奉する政治家たちである。ばかげたことに、国民を守るより自衛隊員が自らを守るときにのみ戦闘を認めてきた。



 ところが、米国の2人の研究者は「徴兵制を持ち込まない限り、北東アジアで最小の自衛隊の規模さえ維持することはできない」と衝撃的なことをいう。



 「徴兵制だって?」といぶかる声が聞こえてきそうだ。



 日本の男性人口は、2050年になると現在の6200万人から4700万人に落ち込む。この時点で、比較的体力のある20歳から40歳の男性人口が、1000万人を切ると考えられる。



 徴兵制を採用しない限り、とても現有兵力の24万人を維持することができない計算なのだ。



 「北東アジアで最小?」とこれも意外に思うかもしれない。



 日本の対抗勢力である中国の総兵力はなんと230万人である。北朝鮮110万人、韓国69万人だから、なるほど日本は北東アジアで最小の軍でしかない。それさえ人口減少で維持できないとは深刻な事態である。



 無責任なコラムニストがいっているのではない。シャプレン元朝鮮半島エネルギー開発機構顧問とレーニー元駐韓米大使という安全保障の専門家が、最新の米外交誌フォーリン・アフェアーズでその「よもや」を予言している。



 ≪米国の日本不信≫


 日本人はこれまで、カネ稼ぎに専念して安逸をむさぼってきた。戦争がなかったのは憲法9条があるからではなく、日米安保条約に基づいて米国がにらみを利かしてきたからだ。



 ところがいま、両氏は兵力低下の実情から「いくら最新鋭の兵器や機器で装備しても、日本のアジアでの役割は制約される」と日本不信に傾く。日本が同盟国たりうるかを疑っているのだ。



 この危機回避のために日本は将来への覚悟があるか。その時になって国の守りを備えようとしても、予算のほとんどを高齢者対策にとられて身動きがとれない。



 しかも2050年という年は、中国が米国を抜いて世界一の経済大国になるとの米証券の予測がある。日本の経済規模は中国の10分の1になるから、日米が手を結ばなければとても対抗できない。



 それなのに、日米中を「正三角形」の等距離に置くべきだとする民主党の代表がいた。それがいかに空想的であるかは、日本が国連常任理事国入りを目指したときに、反日デモを容認した中国の動きをみれば分かる。



 ≪同盟離れの危険≫


 民主党の代表はまた、日本がインド洋で行ってきた給油活動の根拠であるテロ特措法を退けた。そのうえ「国連の決議さえあれば、国際治安支援部隊への参加でも憲法に抵触しない」と吹いた。



 国家の調整機関にすぎない国連の憲章を日本国憲法の上位に置いてしまった。中露が拒否権を持つ安保理の決定に日本の主権を委ねてしまうとは危険きわまりない。キッシンジャー元国務長官の言葉を借りれば、多国間機構の重視は2国間同盟の軽視につながる。



 そうでなくとも、米国内から「同盟離れ」の論調が漏れはじめた。米国の要人たちが、北朝鮮の核廃棄を目指す6カ国協議を“触媒”に、「北東アジア安全保障フォーラム」の発足を提案している。北東アジアの歴史問題を含めて調整をはかれば、慰安婦、南京事件、教科書問題が取り上げられる。当然、日本外交には不利だ。



 親日家のシーファー駐日米大使が「新しい友人と引き換えに古い友人を捨てれば、誰も友人がいなくなる」と米国の中国傾斜をたしなめたのも、それが顕在化しているからだろう。



 外交は政局に絡めないという「賢者の知恵」は、いまだ日本政界では成熟していない。与野党が内輪もめしている間に、国益が容赦なく損なわれていく。
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by sakura4987 | 2007-12-02 14:02

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