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◆【断 久坂部羊】恋愛のチカラ (産経 07/12/13)




 グループホームに入所しているMさん(92歳)が、大腿骨(だいたいこつ)を骨折して入院した。もともと認知症が進んでいて、夜中に知らない人が部屋に入ってきたという幻覚に慌てて、転倒したのである。
 Mさんは手術のあとリハビリをして、3カ月後に戻ってきた。全身麻酔では認知症が悪化することがあるので心配したが、さほど影響はなかったようだ。



 それどころか、診察に行くと、いやに表情が明るい。骨折する前はめったに笑顔は見られなかったのに、目を糸のように細めてニコニコしている。



 「何かあったのですか」と職員に聞くと、入院中にお世話になった理学療法士がイケメンで、Mさんが彼をいたく気に入ったのだという。その理学療法士は退院後も訪問リハビリに来てくれ、その日はMさんはとても機嫌がいいらしい。



 それからMさんは見ちがえるように元気になった。しかも、驚いたことに、認知症まで改善してきたのだ。夜の幻覚もなくなり、以前は言えなかった日付と曜日が言えるようになった。イケメン理学療法士がやってくる火曜と金曜を基準にして判断するらしい。明らかに気分が高揚したおかげである。恐るべし、恋愛のチカラ。



 しばらくして診察に行くと、サイドテーブルに理学療法士とMさんのツーショット写真が飾ってあった。イケメンの彼氏は親切にも肩にそっと手を回している。Mさんの表情が輝いているのは言うまでもない。



 「Mさん、彼のことが好きなんでしょう」私が冗談半分に言うと、「好きだなんて、オッホッホ。ただ話が合うだけですよ」と真剣に否定した。表情は恋する乙女そのものだった。(作家・医師)
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by sakura4987 | 2007-12-29 15:56

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