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◆【岩崎慶市のけいざい独言】日本の失敗体験歩むのか



 (産経 08/2/18)


 「とくに改まった感想はない」

 先の先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)での福井日銀総裁のコメントは実にそっけなかった。来月が任期満了で最後となるG7が地元だったのに、である。

 注目の後任総裁人事が微妙な段階にきたこともあろう。村上ファンド出資問題など過去の経緯が脳裏をよぎったのかもしれない。だが、世界を揺るがす米サブプライムローン問題に対する認識はさすがだった。

 経済が金融資本市場との相互作用抜きには考えられなくなったとし、サブプライム問題を欧米金融機関の不良債権問題だと分析した。この認識を会議の中で展開、その共有を求めたという。

 その通りである。日本の不良債権問題は、膨大な財政出動と極限の利下げを行っても効かず、金融危機に陥ってはじめて公的資金投入に踏み切った。それでも解決に向かうのに6年もかかった。

 株、土地の資産デフレを形成する市場と不良債権問題、そして金融の目詰まりががんじがらめにリンクし、動きが取れなくなっていたからだ。福井氏は総裁就任前から従来の政策ではその解決は困難とみていた。

 だからだろう。総裁に就任すると、竹中プランによる公的資本を使ったりそな国有化に果敢に呼応した。銀行保有株の買い上げなどの市場対策や、非伝統的手法を含む量的緩和の一気の拡大で下支えしたのである。

 米国の構図は当時に似ている。企業部門への影響は軽いが、株や住宅の資産デフレとサブプライム関連の不良債権、金融の目詰まりは、ブッシュ政権の対策では解消されない。利下げや所得減税では病根の手術はできないからだ。

 しかし、金融機関の自己資本増強にとどまったG7声明をみる限り、米国が福井氏の認識を共有したとは言い難い。外国政府系投資ファンドの出資でしのごうというのだろうが、日本がそうだったように病根が深いと自力解決は難しい。

 大統領選の予備選が佳境に入り、金融機関救済イメージを嫌いたいのは分かる。だが、手術が遅れるほど病状は悪化する。そして利下げも減税も際限がなくなる。

 日本は公的資金投入遅れによる金融危機と、りそななどの病根手術という失敗・成功の体験を持つ。福井総裁に言われるまでもなく、米国はその両方を十分に研究してきたはずではないか。

 市場が期待するのは米国得意の決断スピードである。
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by sakura4987 | 2008-03-07 14:44

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