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◆【ビューポイント】たかが鯨がはらむ重要問題



 (世界日報 08/2/19)


「発信力」問われる日本/国際社会に影響力の発揮を

                    評論家 太田 正利

■あらゆる力で事態に対処せよ

 世間にはあらゆる種類の「力」がある。眼力、想定力、政治力、洞察力、鈍感力…けだし、無力ではこの世で生き延びられないが、現在一番大切なのは日本の存立を左右する安全保障の問題である。このためにはすべての国と「仲良くする」のが第一と言われるが、土台無理である。各国とも皆独自の価値観ないし思想を持っている以上、日本もそれなりの心構えを以て事態に対処すべきであろう。

 未解決な大きな問題として、「従軍慰安婦」、「南京事件」等の歴史認識があり、これは国家の威信の問題として筆者も何回か言及した。北朝鮮の核・拉致の問題も重要。それに、尖閣列島、海底油田開発、ロシア爆撃機の領空侵犯の問題等、ごく最近では南極海における反捕鯨団体「シーシェパード」が日本鯨類研究所(以下「日鯨研」)の調査船に対し劇物を投げ込み、さらに、二人の抗議活動家が船内に侵入するという事件があった。この模様は日本のTVで報道されたほか、世界中に発信され、元来親日的で日本の安保上も重要な豪州の政府をも巻き込んだ両国間の騒動にまで発展した。

 南極大陸(したがってその周辺海域)はどの国も領土主権を持たないということが、国際的に確立している。豪州はその南極海域を鯨の禁漁区と宣言しているが、かかる主張を認めているのは仏、NZ、ノールウェー、英国のみであり、国際法上ここは公海である。しかも日本の捕鯨は豪が主張する南極海域外でも行われている。

■調査捕鯨は法的に正当な権利

 そもそも国際捕鯨取締条約の目的は鯨族の資源の保存・保護であって、人道的ないし「鯨道的!」な考慮ではない。

 かつて米国は鯨を捕りまくり、捕鯨基地の設置がペリー提督訪日の主目的だったといわれる程だ。一九八二年国際捕鯨委員会(IWC)は商業捕鯨のモラトリアム(一時停止)を可決した。日本は反対して異議を申し立てたが、八六年にこれを撤回した。ただ、このモラトリアムは「鯨類資源の科学的数値が不確実」との理由が背景にあったので、「調査捕鯨」でデータを蓄積し、商業捕鯨の再開に備えることにした。その上、調査捕鯨は、条約第四条及び第八条の規定に照らして「委員会加盟国」に認められている権利なのだ。

 他方、反捕鯨環境団体のグリーンピースやそこから分離したシーシェパード等の公海上における行動はまさに「テロリスト集団」(日鯨研や水産庁)によるテロ攻撃に値する。今回、先方は、船に侵入して拘束された二人の解放を求め、捕鯨の妨害活動をしないようにと日本側から要求されたとし、さらに「人質を使って要求をしてくるとはテロの証拠、我々はテロ集団と交渉する気はない」とした。まさにお笑いだ。

 鯨についてさらに一言。「鯨飲馬食」というように、鯨の食欲はすさまじい。

 日鯨研の試算によると鯨が一年間に食するエサの量は三億ないし五億㌧、世界の漁獲量が一億㌧足らず…調査捕鯨のおかげでミンク鯨の胃の中は秋刀魚、スケソウ鱈、スルメイカ、片口鰯で一杯だったのがわかった。人類の食料を鯨様に奉っているようなものだ。魚に重要な動物蛋白を依存している日本人、牧畜による肉類を食し、かつ、これを日本等に輸出する国の捕鯨に対する態度…その背景に思いを致すのは穿ち過ぎだろうか。

■対外発信力の涵養・発揮の秋

 本論の最初に挙げた諸問題。何故にかかる事態に立ち至ったのか。昨年、米下院における従軍慰安婦の決議案に関し、安倍総理の「強制性を裏付ける証拠はなかった」(〇七年三月一日)という発言が米国内の反撥を呼び、さらに、国会議員等(桜井、岡崎等著名人を含んで四十四名)が「事実」なる表題で「強制連行はなかった」云々の主張を展開した。

 しかしながら、この決議は下院を通過したのみならず、カナダ、欧州等にも波及し同様の趣旨の決議が相次いだ。さらに、南京事件についても北京で最近記念館の拡張工事が済んで新たに公開されたとのこと。これらの事実から明白なのだが、中韓両国が対日批判を世界に訴えて自己の正当性を主張し、国際場裏で対日主導権を取るのがその政策目的である。事実中国においては、「両雄並び立たず」というではないか。

 前大戦前からそうだった。顧維鈞は世界的な外交官だが中国の立場を各国に訴えて親中国派を増やした。宋美麗(蒋介石夫人)その他欧米の各地で活躍した多くの中国人も皆英語の達人で、その影響力たるや恐るべきものがあった。戦時中も外国ジャーナリストを隠れ蓑とする工作員まがいを駆使し、反日工作に利用した。一例が前にも挙げたティンパリーで、彼の著作がやがてアイリス・チャンの「レイプ・オヴ・ナンキン」に繋がる。この本には事実誤認の箇所が九十もあり、曰く付きのトンデモ本である。

 日本人は概して外国語に極めて弱い。特に発信力においてだ。確かに最近はこの傾向が多少改善されてはいるがまだまだである。ただ、南京事件については東中野教授らの労作が英訳され、世界に発信されている。この辺で発信力を発揮し、文書で自己の立場を明確にしないと、日本は常に批判の対象になり、将来も世界中の物笑いになる。日本でも何か組織的にかかる試みをするチャンスはないのだろうか。筆者も微力を尽くす所存である。
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by sakura4987 | 2008-03-07 15:14

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