◆札幌市長 同性愛者集会に毎年参加
(世界日報 2008/9/15)
http://www.worldtimes.co.jp/members/honshi/2008/09/080915/03men/do.html
■市民から疑問の声上がる
会場の大通公園 アダルトグッズ販売される
性の低年齢化や価値観多様化が進む今日、性に絡む社会問題が連日のように紙面を賑わしている。こうした中で、上田文雄札幌市長が同性愛者の集会に毎年出席し、参加者を激励し続けていることに市民から疑問の声が上がっている。
札幌市大通公園で十四日に行われた「レインボーマーチ札幌」。奇抜なヘアにパンツ一枚の男がくねくねと踊りだすかと思えば、異様なコスチュームで大きな声で笑い声を上げる少女たち。市内をパレードする参加者は「ゲイになって良かった」「ゲイタウン=札幌」などと書かれたプラカードを誇らしげに掲げている。
年に一度札幌市で開かれるこの集会に、全国から千人近い同性愛者やその賛同者が集まる。現役の市長が来賓として出席し同性愛者を激励するため、同性愛者の権利獲得の拠点として位置付けられているためだ。
あいさつに立った上田市長は「これからも君たちが活動しやすい街となるよう、最大限協力していきたい」と、市を挙げて同性愛者を支援する立場を改めて表明し、会場から大きな拍手と喝采を受けていた。
弁護士でもある上田市長は人権擁護の立場から、性的少数者(マイノリティー)の権利を訴えたいのだろうが、有識者や市民の意識とは大きな乖離があるようだ。
同性愛者のパレードも行われる集会場のブースでは、アダルトグッズや奇抜な下着などが堂々と売られ、眉をひそめる市民は少なくない。
非政府団体(NGO)世界連邦運動協会の北海道代表で元大学教授の荻野忠則氏は「同性愛者の権利についてはよく分からないが、少なくとも性倫理の崩壊は家庭の崩壊、教育の崩壊につながる。ましてや大通公園という公共の場で公然といかがわしい物を売り、そこに現役市長があいさつに行くというのはあってはならないこと」と指摘する。
また、真言宗智誠院の渡邊哲良住職は「私自身、同性愛者を差別しているわけではないが、これ見よがしに市長が参席すべきものかどうか」と疑問を投げ掛ける。
同集会は同性愛者の権利拡大を訴える目的で一九九六年に「レズ・ビ・ゲイ・プライドマーチIN札幌」として始まり、今年で十二回目。全国から同性愛者が集まり、一時間半近くにわたって市内をパレードする。近年、参加者は減少傾向にある。(札幌支局)