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◆【続17人殺傷の衝撃】(下)両親への不満



 (産経 2008/10/13)


 「弟も同じ両親、同じ環境で育てられたので、自分と同じような事件を起こさないか心配だ」。鑑定留置に入ってしばらくしたころ、加藤被告は関係者に打ち明けたことがあった。精神科医の影山任佐(じんすけ)東工大教授(犯罪精神病理学)は「依然として、両親への不満が根強いことの表れではないか」とみる。

 なぜ被告があのタイミングで、秋葉原で無差別殺人を実行したのか。影山教授は加藤被告の生い立ちを、平成12年に西鉄高速バス乗っ取り事件を起こした佐賀市の少年=当時(17)=とダブらせる。

 中学時代にトップクラスの成績だった少年は、高校で不登校に。家庭内暴力で措置入院させられ、「両親に強い怒りや憎しみを感じた。派手な犯罪で借りを返そうと思った」と不満をぶつけた。加藤被告も逮捕直後、「両親とはうまくいっていない」「あんなのは他人だ」と両親に強い嫌悪感を示した。

 影山教授は「高校で成績が落ちて見放され、相当傷ついただろう。生きがいを見いだすため、親元を離れ趣味の自動車関連の仕事を探した。派遣社員でも世間とつながっていることで精神の均衡が保たれていた」という。

 派遣先のリストラ計画が浮上したタイミングで、均衡は破れた。「多くを求めているわけではないのに、それさえも奪われる。殺人予告までして世間の目を向けさせようとしたのに無視され、プライドを切り裂かれたはず」(影山教授)

                   ◇

 酒鬼薔薇(さかきばら)世代。加藤被告や佐賀市の少年は、同い年の少年が中学3年のとき、神戸連続児童殺傷事件を起こしたことから、そう呼ばれてきた。加藤被告が高校時代に家庭内暴力をふるうと、母親は「酒鬼薔薇と同じ年でこわい」と周囲に漏らしていたという。

 自宅に部屋を持ち、パソコンやゲームに熱中してきた世代でもある。森武夫専修大名誉教授(犯罪心理学)は「温室育ちで、小さな挫折で将来まであきらめてしまう。順調な道を歩んでいない人の一部が、同世代の事件に共感してしまう」と分析する。

 加藤被告もゲーム好きだったが、「ストレス発散のために殺人ゲームをやっても、自分の絶望感に追いつけなかった。バスジャックなど連綿とした事件も加藤被告の意識にあったのだろう。殺人ゲームは殺傷のイメージトレーニングにつながってしまったのではないか」(森名誉教授)。

 第2、第3の加藤被告を生まないようにするための特効薬はない。秋葉原事件で被害者を救護中、加藤被告に脇腹を刺されたタクシー運転手、湯浅洋さん(54)は言う。「事件の原因は安直に決めつけられない。ひとつ言えるのは、加藤被告が自分自身に甘いということだ」
by sakura4987 | 2008-10-19 15:32

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