◆東京大空襲裁判 証拠調べへ
(NHK 2008/11/13)
http://www3.nhk.or.jp/news/k10015345611000.html#
太平洋戦争末期の東京大空襲の被災者や遺族などが集団で国に謝罪と賠償を求めている初めての裁判で、13日から原告側の被災の状況を明らかにするための証拠調べが東京地方裁判所で始まり、原告が法廷の場で家族を亡くした状況などを説明します。
この裁判は、昭和20年3月、一晩でおよそ10万人が亡くなったとされる東京大空襲で家族や家を失った被災者や遺族など130人余りが「国が民間の戦争被害者に戦後、援護や補償をしてこなかったのは法の下の平等に反する」として、国を相手に、謝罪と総額で14億5000万円余りの損害賠償を求めているものです。戦争による空襲の被害をめぐり、集団で国の責任を問う裁判は、今回が初めてです。
東京地方裁判所では、13日から「証拠調べ」が始まり、13日は空襲で家族を亡くした原告5人と空襲を体験した作家の早乙女勝元さんが証人として出廷し、当時の状況などを説明します。
この証拠調べは、空襲の被害を立証するには被災者や遺族が法廷で体験を語る必要があると原告側が求めてきたもので、被告の国側は必要ないとしていましたが、裁判所が原告側の要求を認めて行われることになりました。証拠調べは来年1月まで行われ、あわせて13人の原告が証言に立つ予定です。
この裁判で、国側は「戦争の被害は、国民が等しく受忍しなければならない」として、訴えは無効だと主張しています。