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◆【経済が告げる】円高の今が好機-政府紙幣 編集委員・田村秀男 



 (産経 2009/2/13)


 ちまたには世界金融危機が引き起こす「デフレ恐慌」劇場があちこちにある。与野党問わず「政治主導」を任じる議員なら、使命感ある官僚なら、ほんの10分でもよいから足を向けてはどうか。そう、家電量販店では「価格崩落」が起きている。地上放送のデジタル化に対応した薄型32インチの液晶テレビの店頭価格があっという間に10万円そこそこまで下がった。が、お父さんは「まだ下がるから待とうや」と、はやる家族を説得する。

 家電製品ばかりではない。携帯も車も、原材料も部品も、メーカーはシェアを死守しようと、設備、人手、部品や材料費を切り詰め、出血しても出荷価格をさらに下げるが売れない。

 不況のツケは結局、家計に回る。失業不安でストレスがたまる。投資・生産・労働・消費という経済サイクル全体が収縮する。物価下落と不況が増幅しあう。追い込まれた企業がいくら生産ラインを止め、正規雇用を含む人員、報酬や給与をカットしても回復の見通しは立たない。経済成長率は一挙に2けた台でマイナスになる情勢だ。

 負の連鎖を断ち切り、景気に好循環を作り出すための「資源」が日本にはある。通貨「円」である。1930年代「大恐慌」研究の権威でもあるバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は大恐慌の原因は金融引き締めにあると判断し、昨年9月中旬の金融危機勃発(ぼっぱつ)以来、ドルを青天井で増発してきた。だが、赤字国米国の場合、「ドル暴落」の危険がつきまとう。ドルの象徴である米国債相場はじりじりと値を下げ始めた。通貨が強くないと通貨発行量に限界が出てくるわけだ。

 国際的に高く評価されているデフレ脱出策は円高の日本で生まれた。「昭和大恐慌」のさなか、円高を生む「金解禁」政策を中止した高橋是清蔵相は、大量発行した国債を日銀に直接引き受けさせて日銀券を大量発行させ、景気を浮揚させた。

 自民党内などで浮上している「政府紙幣」発行論は「高橋財政」の赤字国債の政府紙幣版である。政府紙幣は通貨としてはしょせん傍流だから、人々は日銀券と替えたがる。結局、日銀は入ってくる政府紙幣の分だけ日銀券を刷らされる。政府紙幣は日銀にとっては不良資産で日銀券は債務である。政府からツケ回しされる日銀としてはおもしろくないが、政府の紙幣発行権限を否定するわけにはいかない。そこで「通貨に対する信認が害される恐れがある」(白川方明(まさあき)日銀総裁)という「殺し文句」で政府紙幣を牽制(けんせい)する。

 きまじめな学究肌の白川総裁だけに、この論法は与謝野馨経済財政担当相らを動かしている。

 が、よく考えてもみよ、通貨の信認低下とは、円の暴落やインフレを意味する。今はその逆で円高デフレである。ましてや、紙幣増発が高すぎる円相場を下げ、デフレを止めるなら結構なことではないか。円高の今が、千載一遇の好機である。

 もちろん、発行限度など厳格な節度が必要だ。それを貴重な財源とする政府支出は太陽電池パネルなど新規環境プロジェクトなど日本経済の新規まき直しに重点配分すべきだ。ちまちまとばらまく定額給付金では閉塞(へいそく)状況を打開できるはずがないことは世論調査からみても明らかだ。円高は日本の余力の表れである。潜在力を引き出せないなら、政府も日銀も「政策不況」の元凶としての誹(そし)りを免れないだろう。
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by sakura4987 | 2009-02-14 09:44

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