◆レッドカーペットの注目は同性婚支持の白リボン
アン・ハサウェイらがアカデミー賞授賞式での着用表明
(varietyjapan 2009/2/20)
http://www.varietyjapan.com/news/showbiz/2k1u7d00000j96uo.html
白リボンを身につける予定の主演女優賞候補アン・ハサウェイ アカデミー賞の授賞式と同様に注目されるのが、レッドカーペットに登場するスターたちのファッションやジュエリー。今年は、アン・ハサウェイや『ミルク』の出演者たちが身につける同性婚支持の“白リボン”に注目が集まりそうだ。
同性婚支持を訴える「白リボンキャンペーン」は、昨年11月にカリフォルニア州で同性婚を禁止する住民投票イニシアティブ「プロポジション8」の通過を受けて(2008年11月7日関連記事)、Frank Voci氏が立ち上げたもの。
その象徴となる白リボンは既に3万本近くが配られており、グラミー賞授賞式ではデイヴ・グロールやデイヴ・スチュワートが、オバマ米大統領の就任式ではハサウェイが身につけていた。今回のアカデミー賞授賞式でも、広報担当やエージェント、スタジオ、製作会社などを通して主要ノミネート陣にも届けられており、とても協力的な反応が得られているという。
Voci氏は、3月5日(木)にカリフォルニア州最高裁判所が「プロポジション8」を覆すべきかどうかについての口頭弁論を公聴することをあげ、「ハリウッド関係者や俳優たちもみな、裁判の直前で感情的になっているのです」と語る。
いつの時代も、リボンはムーヴメントの象徴だった。今の米国では、赤リボンがエイズ危機、ピンク・リボンが乳がん研究の象徴として知られており(2008年10月17日関連記事)、スターたちもトレンド作りにひと役買っている。1991年にエイズ団体「ヴィジュアル・エイズ」が、トニー賞授賞式で赤リボンを配ったことがきっかけで、そのムーヴメントがエミー賞からグラミー賞、アカデミー賞にまで発展。最終的には、各地のイベントやパーティ、一般の人々にまで普及した。
特にアカデミー賞は、司会者やプレゼンター、受賞者が政治的発言をする場として知られている。03年には、『ボウリング・フォー・コロンバイン』で長編ドキュメンタリー賞を受賞したマイケル・ムーア監督が、イラク戦争を批判するスピーチを披露。司会のスティーヴ・マーティンが「舞台裏では、運転手たちがやっとのことでムーアをリムジンのトランクに押し込んでいましたよ」とフォローをする場面もあった。
Voci氏によれば、今年の授賞式に向けたキャンペーン活動について、アカデミー側は反対しておらず、レッドカーペット上で白リボンを配布することについては許可待ちの状態。ちなみに、ゲイの政治家ハーヴェイ・ミルクの生涯を描いた『ミルク』のメンバーは同意しているようだが、主演のショーン・ペンがリボンを身につけるかは直前までわからないという。