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◆【風を読む】円熟ヒラリーと明治神宮



                論説副委員長・高畑昭男

 (産経 2009/2/23)

 
 クリントン米国務長官の訪日外交が終わった。2泊3日といっても実質は1日だ。ぎっしりと詰まった日程を、その名の通りにヒラリ、ヒラリとこなしていった。

 めまぐるしい動きの中で「おや?」と印象に残ったのは、明治神宮を訪ねた長官が「均衡と調和」の大切さを説いた宮司の説話に感銘を受けたという部分だ。明治神宮に続いて、米大使館の職員らを前にしたあいさつでは「アメリカにとっても、バランスと調和という考え方はよいことだ」とも語ったという。

 境内では、「日本の伝統と文化に学びたい」と記者団に語っていた。長官は日本の中庸の美徳でもある「ほどほどのよさ」に感銘を受けたのに違いない。それは、「国際協調と実利主義」の外交を掲げるオバマ新政権のイメージにもフィットする感覚なのだろう。

 私が彼女に初めて会ったのは15年も前だ。当時のクリントン氏にはファーストレディーとして飛ぶ鳥を落とす勢いがあった。40代の若さ。「行動する大統領夫人」。「大統領の最も忠実なブレーン」などとも呼ばれ、国民皆保険法案をひっさげて議会で証言する“雄姿”が印象的だった。当時の姿には中庸とか「ほどほど」という感じはなかった。むしろ、信じるイデオロギーに向けてまっしぐらに突進する戦闘的スタイルが記憶にある。

 あれから長い歳月が過ぎた。上院生活や激しかった大統領選なども経て、ヒラリーさんも円熟してきたのだろうか。少なくとも国務長官としての日本デビューは決して悪いものではなかった。明治神宮で発見した「均衡と調和」の感覚が米外交にとっても豊かで円熟した養分になってくれれば、と思う。
by sakura4987 | 2009-02-25 15:55

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