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◆老老介護“悲哀” 家族支えた87歳…気付かれず死後10日



 (産経 2009/2/25)


 厳しい寒さが続いた1月。東京都大田区中馬込の住宅で、死後1週間以上が経過した無職の男性(87)の遺体を近所の知人が見つけた。認知症の妻と知的障害のある息子と暮らし、買い物や食事の準備、施設への送迎など懸命に2人を介護していた男性。布団の中で息絶えていたが、妻と息子がその死に気付くことはなかった。男性の最期は、高齢者が高齢者を介護する「老老介護」の悲しい現実を映し出している。

 昔からの近所づきあいが残る住宅地で、坂道の多さから「九十九谷(つくもだに)」と呼ばれる馬込地区。男性は認知症の妻(80)と知的障害のある息子(51)の3人で生活していた。年金生計で暮らしぶりはつましかった。

 「最近、お父さんが食事をしないの」。1月15日夜、妻は近所の知人女性にこう打ち明けた。心配した女性が16日に家を訪れ、布団に横たわったまま亡くなっている男性を見つけた。

 警視庁池上署の調べによると、死因は脳出血とみられ、死後1週間から10日が経過していた。男性の死に気付いた妻は「今後が心配。何よりも寂しい」と周囲に漏らしたという。

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 近所の女性によると、妻は1年以上前に認知症を患ったが、それまでは息子を真ん中に3人並んで手をつないで楽しそうに歩く姿を見かけるなど、近所でも仲の良さが評判だった。

 大田区の職員が昨年4月、息子の障害の程度を確認するために家庭訪問した際、妻の認知症を知り、介護保険を申請するよう勧めた。だが、男性は「まだ私は元気だから面倒は見られる。当分は死なないよ」と笑って断った。

 男性は急な坂道をつえを頼りに、ひとり買い物に出ていた。買い物から食事の準備まで家事のすべてを引き受けていた男性に、妻は「『座っていればいいから』と言ってくれる。本当に優しくしてもらっている」と感謝しきりだったという。

 近所の知的障害者援護施設に通う息子の送り迎えも欠かさなかった。自宅から施設までは歩いて5分。男性は車の往来に気を配り、自分が車道側を歩いて息子の手を引いた。施設の職員は「介護が大変なことは聞いていた。愚痴を言わず、つらさを感じさせない明るさがあった」と振り返る。

 送迎の時に施設でつくられたケーキを買うこともあり、「息子さんが施設の活動を通じて、社会とかかわりを持つことを喜んでいるようだった」(職員)。

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 男性の死から1カ月以上がすぎ、妻は笑顔を取り戻しつつある。「息子がマッサージしてくれるの」。かつて男性が妻にマッサージをしているのを見て覚えていたのだろう。息子は恐る恐る背中や肩を押してくれるといい、「うれしい。体の痛みも数段和らぐ」。

 男性が大切にした家族は今も、仲むつまじく生活している。男性の死後、近所の人たちがおかずを差し入れたり、妻の話し相手になったりしている。区の入浴や買い物代行サービスも受けているという。大田北地域行政センターは「支援に向けて、奥さんに介護保険を申請するよう説得していきたい」と話している。



≪■参考 産経 2009/2/25≫


 厚生労働省の調査によると、介護保険を受けている世帯のうち、介護者と要介護者がともに65歳以上の老老介護世帯は平成13年の40・6%から、16年41・1%、19年47・6%と増えている。

 産業医大(北九州市)は14年から5年間にわたって、福岡県内の60歳以上の男女3000人を追跡調査。この期間に病死や老衰などで死亡した381人のデータなどを基に分析した結果、老老介護を行う男性は、健康な家族と同居する男性に比べて死亡する率が約2倍になった。さらに、介護している男性がつえをつくなど体が不自由な場合には約5倍となった。
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by sakura4987 | 2009-03-04 12:06

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