2009年 06月 12日
佐藤栄作内閣の末期だから40年近くも昔の話。「国連は田舎の信用組合だ」と言い放った西村直己という防衛庁長官がいた。当時は元気だった社会党が「国連軽視もはなはだしい」と騒ぎ、ほどなくクビになった。 国連は、わずかなカネでメンバーになれ、自分の利益ばかり主張してまとまらない「田舎の信用組合」みたいなものだ、というのが西村発言の趣旨だ。21世紀の今、そんな意味で信用組合を引き合いに出す政治家はいまい。では、国連は信用組合並みに進化しただろうか。 北朝鮮が2回目の核実験をしたと発表してから2週間以上たつが、国連の動きはあまりにも鈍かった。安全保障理事会はようやく決議案の最終合意にたどりつくようだが、足を引っ張ったのはおなじみの中国だ。 中国が最も嫌がっているのは、北朝鮮船舶への臨検(貨物検査)義務化の決議盛り込みだという。臨検を義務付ければ、「武力衝突を招きかねない」からだそうだが、それこそ北朝鮮の思うつぼだ。この期に及んでまだ金正日ファミリーを甘やかそうとしている。 もちろん、日本には厳しい。崔天凱駐日大使は、日本国内に出始めた敵基地攻撃論や核武装論について「日本の正式な立場、政策に影響を及ぼさないよう期待する」と牽制(けんせい)した。核兵器を持ち、世界第2位の軍事費を湯水のごとく使って軍拡に懸命なのにぬけぬけとよく言えるものだ。 実は、西村発言には次のような前段があった。「中共が入ってくれば国連はますます悪くなるかもしれない」。当時は、安保理常任理事国だった中華民国(台湾)が国連を追われ、中華人民共和国(中共)が取って代わった直後だ。「西村予言」は当たったか。小欄の答えは言わずもがなだろう。 2009年 06月 09日
(共同 2009/6/4) http://www.47news.jp/CN/200906/CN2009060401000553.html 北朝鮮の2回目の核実験をめぐる国連安全保障理事会の決議案交渉で、日本と米国が主張している金融制裁強化策について、中国とロシアが「核、ミサイル開発の阻止に必要なものに限定すべきだ」と難色を示していることが3日、分かった。国連外交筋が明らかにした。 日米は決議案に盛り込むべき制裁措置として、北朝鮮船舶への臨検(貨物検査)義務化とともに金融制裁の強化も主張。アジア開発銀行(ADB)といった国際金融機関の対北朝鮮融資中止も提案するなど、協議の重要争点の一つとなっている。 安保理の5常任理事国と日本、韓国の7カ国は4日も、日米が提示した決議草案の最終合意に向け交渉を継続。大使級会合も開く方針。 外交筋によると、中ロも金融制裁を科す方向性では同意しているが、銀行との取引停止や国際機関などの融資、援助禁止は「北朝鮮の国民生活に甚大な影響を与えかねない」と指摘。核、ミサイル開発にかかわる団体の資産凍結拡大などにとどめるべきだと主張しているという。 2009年 04月 18日
▼米紙ニューヨーク・タイムズ 外交努力を一生懸命重ねることを軽蔑し、さらに、それよりほんのわずかだが余計に国連を軽蔑したブッシュ前政権は、大いなる機能不全に陥っている国連人権理事会について、かかわりを拒否する選択をした。 これに対しオバマ政権は、人権理事会の理事国に立候補することを決定している。そのことは、国際社会が持て余すこの組織を健全にするために絶好の機会となるかもしれないが、健全にするのは易しいことではない。 人権理事会はたびたび、しかも容赦なくイスラエルを非難している。しかしスーダン西部ダルフールでの大量虐殺や、ジンバブエでのムガベ大統領による残忍な犯罪に関しては手加減をしており、それは皮肉であり恥ずべきことである。 人権理事会は先月、パキスタンが提案した、宗教の冒涜に反対する分別のない決議を承認した。この決議は、検閲や、宗教を信じない者への当局による迫害を正当化するのに安易に利用される恐れがある。 人権理事会の弱点は、国連が抱えるより大きな問題の不可分の要素になっている。理事国は、自国の政策が批判されるリスクを避けるため、「国家主権の尊重」を盾に、互いの行き過ぎた政策にお墨付きを与えることに躍起になっている。そして人権理事会は、あまりにも多くの他の国連機関と同様に、理事国の割り当てを、長所や実績ではなく、地域ブロックごとの政治に基づいて行っている。 その結果、いずれも現在の理事国であるサウジアラビア、エジプト、キューバといった国々が、日常的に自国民の権利を侵害しながら、一方で他国の人権状況を裁いているのだ。 米国は来月の人権理事会の理事国選挙で、間違いなく理事国に選ばれるだろう。米国が立候補している欧米ブロックには、ほかに立候補している国がないからだ。しかし理事国になれば、それで十分というわけではない。 外交の成否は、妥協点を見いだし、意見の一致を得ることに懸かっている。しかし「静かな外交」は、しばしば奏功しないことがある。その場合には、米国は、意見が言えない抑圧の犠牲者に成り代わって、自ら声を大にして、はっきりと発言しなければならない。 2009年 04月 13日
(産経 2009/4/11) http://sankei.jp.msn.com/world/america/090410/amr0904101840009-n1.htm 北朝鮮のミサイル発射に国連安保理が有効な手段を講じると思っている米国人は3割程度にすぎないことが9日、米調査会社ラスムセンが発表した世論調査で明らかになった。 国連安保理が有効な対策をとるだろうと答えた回答者は34%で、このうち非常に有効な対策をとると答えたのは8%だった。59%は効果的な反応をみせるとは思わないと答えた。このなかで23%が安保理の対応はまったく効果がないだろうと回答した。 党派別にみると、民主党支持者の5割は効果的な対応をとるとみているのに対し、共和党支持者の74%、無党派の61%は効果があるとはみていない。 国連は米国の敵か味方かの質問に対しては、味方27%、敵17%、敵と味方の中間が49%だった。 米国が国連加盟国であり続けるべきとの回答は60%だったが、潘基文国連事務総長が、国連分担金を滞納している米国を「最大の踏み倒し屋だ」と発言した3月11日の直前に行われた調査から6ポイント減った。 調査は5日のミサイル発射後の7、8の両日、全米の有権者約1000人を対象に電話で行われた。 2009年 03月 15日
(産経 2009/3/12) http://sankei.jp.msn.com/world/america/090312/amr0903121732015-n1.htm 国連の潘基文事務総長は11日、米下院外交委員会のメンバーとの会合で、国連分担金を滞納している米国を「最大の踏み倒し屋だ」と発言し、議員側から猛反発を受けた。 共和党のロスレイティネン筆頭理事は声明で「信じられない発言だ。国連が非効率なのは、資金不足のためではなく、資金を浪費する腐敗したシステムを抱えているからだ」と発言を批判した。さらに「イランやシリア、北朝鮮が世界を危険にさらしているときに、国連は民主主義国家である米国やイスラエルを非難することで頭がいっぱいになっている」として、国連自身の改革を進めるよう求めた。 AP通信によると、潘事務総長は発言の事実を認めたうえで、「米国の滞納額は近く16億ドル(約1500億円)になる」と述べ、予算を承認するよう促す目的だったことを明らかにした。 米国の分担金は、国連加盟国の中で最高の22%で、年間約49億ドル(約4700億円)を負担する必要がある。 2009年 03月 04日
(カンボジアウォッチニュース 2009/3/2) http://cambodiawatch.net/cwnews/kokusai/20090302.php カンボジアのフン=セン首相は24日、全国生中継された国立教育大学卒業式における演説で、1980年代になってもクメール=ルージュを支援しつづけた国連の罪はポル=ポトよりも重いと指摘し、国連を訴追するべきだと述べた。 「一部の人々は1975年~1979年当時、ポル=ポト派による虐殺が進行中であることを知りながら、同体制に対する支援を1993年まで継続した。もし知らなかったのならそれはその人々の過ちではないが、彼らはそれを知っていたのであり、そのうえで協力していた。彼らはポル=ポトよりさらに大きな罪を犯したのだ」と首相。 「ポル=ポト派を訴追するのなら、その前にまず国連を訴追しなければならない。1979年から1991年までポル=ポトを支援しつづけた国々も、訴追されなければならない」と首相。 「いま彼らはこれ見よがしに裁判をやっている。裁判は終わりはしないだろう。我々は1979年にすでに裁判をやったにもかかわらず、彼らはそれを認めようとしない。彼らがやっていることは一事再理であり、かつそれを莫大な金をかけてややこしくやっているだけだ」と首相は述べた。 国連戦犯法廷のHelen Jarvis広報官は、演説を聴いていないのでコメントできないと述べた。 国連のレジデント コーディネーターDouglas Broderickは、代弁者Beth Neateを通じて、演説を見聞きしていないのでコメントできないと述べた。 2008年 11月 24日
(読売 2008.11.21) http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20081121-OYT1T00277.htm 国連総会第3委員会(人権)は20日、死刑執行の一時停止(モラトリアム)を求めた昨年の総会決議を再確認し、各国に履行状況の報告を求める決議案を賛成105、反対48、棄権31で採択した。 12月に国連総会本会議で改めて採択され、決議が成立する。死刑制度を維持する日米中などは「国民感情に応じて、各国が判断すべきだ」とし、今年も反対票を投じた。 死刑執行の一時停止を求める決議は昨年初めて国連総会で採択され、今年の決議案も欧州連合(EU)を中心とする89か国が共同提案した。総会決議に法的拘束力はないが、EUや国際人権団体は採択を毎年重ねることで死刑廃止を求める国際世論の高まりを示し、死刑存続国への圧力強化を目指している。 国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルによると、2007年に死刑を執行したのは24か国で、1989年の100国から大幅に減少。国連加盟192か国中、137か国が死刑制度を廃止するか、事実上取りやめているという。 2008年 11月 03日
(産経 2008/10/31) http://sankei.jp.msn.com/world/europe/081031/erp0810310934003-n1.htm 国連のB規約(市民的および政治的権利)人権委員会は30日、日本政府に対し死刑制度の廃止を「世論調査と関係なく、前向きに検討すべきだ」と勧告する審査報告書を発表した。同委員会の対日審査は1998年以来、10年ぶり。 慰安婦問題についても「法的責任を認め、被害者の多数が受け入れられる形で謝罪すべきだ」と初めて勧告した。同問題については女性差別撤廃委員会、拷問禁止委員会に続き、関連する人権条約の管轄機関による勧告が出そろったことになる。 人権保護団体アムネスティ・インターナショナル日本の寺中誠事務局長は「予想されたほぼすべての問題でより具体的な勧告が出た。日本の人権に対する国際社会の目は厳しさを増している」と勧告内容を歓迎。一方、日本政府筋は「審査では日本の立場について説明を尽くしたが、十分理解が得られず残念だ」などと語った。 2008年 10月 22日
(NHK 2008/10/17) http://www.nhk.or.jp/news/k10014783671000.html# 各国の人権の状況を審査する国連の委員会で日本の死刑制度について取り上げられ、日本政府が「厳格な手続きを経ている」として理解を求めたのに対し、委員の間からは「死刑によって重大な犯罪を抑えることができるのか」などといった批判的な意見が相次ぎました。 スイスのジュネーブにある国連の自由権規約委員会は、国際人権規約に基づいて各国の人権の状況について審査しており、16日までの2日間日本の実情について取り上げました。 このうち、委員会が10年前日本政府に廃止に向けた措置をとるよう勧告した死刑制度をめぐっては、外務省の上田秀明人権人道担当大使が「日本では厳格な手続きを経たうえで最も重大な犯罪に死刑判決を出している。国民世論の多数も、きわめて凶悪な犯罪には死刑もやむをえないと考えている」と述べ、理解を求めました。 これに対して、17人いる委員の間からは「死刑によって重大な犯罪を抑えることができるのか」とか「世論を理由にして死刑を正当化するのは問題だ」などといった批判的な意見が相次ぎました。 死刑制度をめぐっては、人権団体などが、世界的に廃止の動きが広がっているなかで日本ではむしろ死刑執行のペースが早まる傾向にあると批判しています。委員会では、死刑制度を含む日本の人権状況について、今月末に見解を取りまとめることにしています。 2008年 10月 22日
(共同 2008/10/12) http://www.47news.jp/CN/200810/CN2008101201000199.html 国連の自由権規約委員会は15-16日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で、日本政府が国際人権規約の自由権規約を守っているか どうか審査する。焦点は死刑や婚外子差別、従軍慰安婦問題など。とりわけ死刑は10年前の前回審査で「廃止に向けた措置」を求められ たのに、執行が急増していることから、人権団体は「非難が集中する可能性がある」と予想している。 自由権規約には、人種差別禁止、男女同権、死刑の抑制、表現の自由などが定められ、規約委員会が定期的に各国政府を審査している。 日本政府は今回の審査に先立ち、2006年12月に自らの政策の適正さを説明する報告書を提出した。 規約委員会は日本側の主張を踏まえ、今年5月に「死刑の極めて限定的適用という規約上の義務をどう考えているのか」「政府から独立 した人権機関の有無」「婚姻最低年齢(男性18歳、女性16歳)の男女差別改正は検討したか」など29項目に上る質問書を日本政府に 送付。これらの各点が審査の焦点になるとみられている。 < 前のページ次のページ >
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