2009年 05月 14日
(recordchina 2009/5/10) http://www.recordchina.co.jp/group/g31234.html 2009年4月30日、米議会の諮問機関・米中経済安保調査委員会は中国の対米スパイ活動に関する公聴会を開催した。研究者や元連邦捜査局(FBI)捜査官らがスパイ活動の実態について証言した。5月9日、環球時報が伝えた。 元FBI捜査官のスミス氏は「中国は特定の情報や科学技術に狙いを定めて活動しているわけではなく、まず情報を集めた後に分析分類するという手法を取っている」と述べ、中国のスパイ活動の対象が広範囲に及ぶことを証言した。こうしたスパイ活動の担い手はほとんどが中国人留学生及び在米華人だという。 米シンクタンク・諜報研究分析センターの毛文傑(マオ・ウェンジエ)副主任は「中国は世界で最もスパイ活動を活発に行っている国だ」と指摘。また米国の輸出規制法には穴があり、米国内の中国向けに技術や情報を売っている個人及び企業の管理を強めなければならないと訴えた。 2009年 05月 09日
(産経 2009/5/6) http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090506/fnc0905060329000-n1.htm 軍事転用可能な技術や機密情報の海外流出防止と産業スパイの取り締まり強化を目的にした改正外為法と改正不正競争防止法が成立した。 産業機密情報の漏洩(ろうえい)にあまりに無防備で「スパイ天国」とさえいわれてきた日本にとって一歩前進といえる。施行は来年中というが前倒しすべきだ。加えて重要な国家の防衛、外交機密についても外国のスパイから守る法の整備が必要で、長年の懸案である国家秘密法(スパイ防止法)の制定が急がれる。 今回の法改正は3年前に発覚した光学機器メーカー、ニコンの研究者がロシアに軍事転用可能な機密部品を渡した事件や、一昨年の自動車部品メーカー、デンソーの中国人従業員による図面データの大量不正持ち出し事件などがきっかけとなった。研究者は窃盗罪、従業員は横領罪に問われたが、結局は起訴されず、両社とも泣き寝入りする結果に終わっている。 このため改正外為法では、安全保障上の懸念がある技術を国外に提供する場合は、すべて経済産業相の許可が必要とした。さらに、無許可の技術提供や輸出に対する罰則についても、最長10年の懲役へと量刑を引き上げた。 一方、改正不正競争防止法では、産業スパイが企業の重要情報をコピー、送信などの手段で不正に持ち出しただけで刑事罰が科されることになる。 これまでは、従業員が企業秘密を外国政府に渡しただけでは摘発が困難で、不正取得された情報がライバル企業に渡った事実まで被害企業が立証する必要があった。それが今回の改正により、デンソー事件のようなケースも立件が可能となる。 しかし法整備はこれでも十分とはいえない。日本では情報の不正持ち出しが窃盗罪の対象にはならない。スパイ行為を包括的に取り締まる法律もない。日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法や自衛隊法、原子炉等規制法などに部分的な取り締まり規定はあるが、抑止力は不十分だ。日本を舞台にしたスパイ活動が分かっても、外国人登録法や出入国管理法違反などの軽い処罰にしかならない。 個別法による対応は、すでに限界にきている。ほとんどの国ではスパイ防止法を制定し、国家機密の保護を当然の責務としている。日本も情報漏洩で国益が損なわれる事態をいたずらに見過ごすことは許されない。 2008年 11月 05日
(中央日報 2008/11/3) http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=106780&servcode=400§code=400 法務部が国家機密の流出を防ぐ‘スパイ罪’の新設を推進している。1953年の制定以来55年ぶりに全面的に手直しされる刑法の改定を通じてだ。 法務部関係者は2日、「現行の刑法上の間諜罪は、国家保安法と同様に敵国である北朝鮮だけを対象にしている。日増しに激しくなる諜報戦などに対応するため、同盟国を含む外国の間諜活動を防ぐ‘国家機密漏洩罪’の新設を推進中だ」と明らかにした。 法務部によると、刑法改正案をまとめている刑事法改正特別委員会第3小委はこのほど、国家機密漏洩罪を刑法の‘外患の罪’の規定に新設することで合意し、これを全員委員会に回付した。この条項の核心は、‘国家安保に影響を及ぼす機密を探知・収集したり、外国に漏洩した場合には処罰する’という内容だ。 刑法制定当時に設けられた第98条の間諜罪は敵国のために間諜行為をしたり間諜を幇助した者、軍事機密を敵国に漏洩した者は死刑または7年以上の懲役に処すよう定められている。 刑事法改正委員会は、間諜罪処罰条項が脱冷戦後の世界各国の情報戦争に対処し、北朝鮮以外の同盟国や外国のための間諜行為などを防ぐのには限界があると判断した。これにより委員会は当初、現行の間諜罪条項の文言のうち‘敵国’を‘外国’に修正し、間諜罪の法的な構成要件を拡大することを検討した。 しかし南北間の休戦状況と、北朝鮮の間諜浸透が依然として続いている現実を考慮し、国家機密漏洩罪を新設する方向で結論を下したという。国家情報院と検察も委員会の国家機密漏洩罪新設案に賛成する考えだという。 法務部関係者は「今後全員委員会で外国の立法例を検討し、社会的世論を取りまとめた後に原案通りに通過すれば、来年初めごろに刑法改正要綱に盛り込む」と説明した。法務部はまた、刑法改正の際に、時代変化を反映し、‘私生活無断撮影罪’と‘対話秘密侵害罪’‘営業秘密侵害罪’などの条項新設も推進中だ。 2008年 09月 18日
(産経 2008/9/9) ■火をつけているのは誰か --「竹島」の問題や北京五輪閉会式での「日本海」呼称問題…。韓国での反応を見ていると、日本人はウンザリしてしまう。「いつまでこんなことが繰り返されるのか」と 洪 日韓両国の間には、いつでも火がつく問題が3つあります。「独島(竹島)」「教科書」「慰安婦」です。とりわけ領土問題(竹島)は、どこの国でも感情的になる。それなのに問題を管理する中心がなかった。このままでは「反日」「嫌韓」はいつまでも、繰り返されるかもしれません。 ただ、問題は「誰かが火をつけている」ということですよ。日韓両国の接近や発展を何としても阻止したい、未来に向けての良好な関係を望まない勢力が韓国の中や日本の中にいる。韓国で言えば、“民族統一”の欺瞞(ぎまん)を振りかざして北朝鮮の金正日と手を組んでいる左派・共産主義勢力がその代表です。日本にもそれに呼応する勢力があり、国外にもいます。 --でも、韓国では何かあると日の丸を焼いたり、日本大使館に卵を投げつけたりする人たちがいるでしょう 洪 そんな人たちはごくわずかですよ。ソウル市民の0・1%にも達しません。彼らを煽(あお)る勢力があり、日韓のメディアがそれを増幅させて発信する。「意図的」に作り出されたものなのに、知らずに踊らされているのです。今回の「独島」をめぐる騒ぎも不自然に感じられます。ちょうど北朝鮮の金剛山で韓国人女性観光客が北朝鮮兵士に射殺される事件があったでしょう。その事件に対する韓国内の反発を沈静化させたのが「結果的」に「独島」問題でした。実際、日本は独島を奪い返しに攻撃を仕掛けてきたわけでもありませんからね。冷静に考えれば「独島」よりも深刻で緊急なことはいくらでもあります。 --そう思います 洪 「反日」は単純な感情ではなく、イデオロギーによるものだと気付くべきです。もし「感情」なら、戦後60年以上もたっているのだから、薄れて整理されて当然でしょう。そうならないのは、これが感情ではない証拠です。 ■日本人にもある「誤解」 --日本では、《韓国は右派も左派も「反日」になると足並みをそろえる。「歴史問題はもう持ち出さない」と言ったはずの大統領も、国内問題で窮すると「反日カード」を持ち出す》といった疑念が消えません 洪 多くの日本人が「反日」に対して、間違った認識を持っていると思います。「反日」の理由を「植民地統治への記憶」と考えているでしょうが、そればかりではない。「その記憶を忘れるな」「復讐(ふくしゅう)せよ」と偏狭な民族主義や共産主義のイデオロギーをもって煽(あお)り続けている勢力こそが問題なのです。それに反論しようものなら“親日分子”のレッテルをはられ、徹底的に攻撃されるから怖くてできない。「反日」を政治的に利用した指導者も、最近10年の左翼政権の時代を除けば、実はそんなに多くはないと思います。 ところで日本で最も“嫌われている、反日的な”韓国の大統領は誰ですか? --おそらく竹島を含めた「李承晩ライン」を一方的に設定して日本漁船を拿捕(だほ)しまくった初代大統領でしょうね 洪 私は、李承晩大統領は韓国を自由民主主義の近代国家にしようとした偉大な功労者だと思います。反対に、日本で伊藤博文は近代化の功労者ですが、韓国では嫌われている。両国民が、こうしたことを認め合うことができれば、必ずや「感情」は乗り越えられます。 また、両国関係の戦略的発展のために、いろんな人が努力したことが正しく評価されていません。1965年、今より反日感情が激しくて当たり前のときに朴正煕大統領は日韓国交正常化を断行し、高校で日本語を教えることを決めました。現在も世界で日本語を学んでいる学生が最も多い(人口比で)のは韓国なんですよ。そんなことを日本のメディアは無視します。 --日本では、朴大統領は軍事政権で強権的な政治を行い、「金大中事件」(73年)を起こした、というイメージがいまだに強いですね 洪 金大中政権が誕生したとき、多くの日本人は歓迎しました。それは今も「金大中氏は民主化のシンボルだ」という“誤った”認識があるからです。韓国ではソウル五輪(88年)を機に“民主化”の名を借りた左傾化が一気に進みました。その左傾化の実情や「反日」の増幅に日本人は気づかなかったのです。(喜多由浩) ◇ 【プロフィル】洪● ホン・ヒョン 1948年、韓国・ソウル出身。陸軍士官学校卒。3度の駐日韓国大使館勤務を経て、2004年から早大客員研究員。 ●=榮の木を火 2008年 09月 18日
(中央日報 2008/9/8) http://mooo.jp/z5g6(URL圧縮) http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=104327&servcode=500§code=500 世界100カ国余りに支部を置き、会員が3000万人にのぼる国際テコンドー連盟(ITF、総裁・張雄)のオーストリア・ウィーン本部が、北朝鮮労働党統一戦線部(以下、統戦部)の前衛組織だったことが明らかになった。 張雄(チャン・ウン)総裁は国際オリンピック委員会(IOC)委員。 北側は統戦部工作員にテコンドー師範を装わせ、海外工作・情報要員として送った。 統戦部は特に1980年代、ITF師範を使って全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領の暗殺を3度も謀ったことが分かった。 こうした事実は、ITFの創設者である崔泓熙(チェ・ホンヒ、72年にカナダ亡命、02年に平壌で死亡)元総裁の息子、崔重華(チェ・ジュンファ、54)氏の証言で明らかになった。 崔重華氏は74年に出国した。 崔重華氏は張雄ITF総裁体制を不法だとし、別のITFを組織した後、総裁を務めている。 カナダ在住の崔重華氏は転向の意思を南側当局に伝えた。 李明博(イ・ミョンバク)政府が転向の要請を受け入れたことで、8日、34年ぶりに韓国に入国する予定だ。 これに先立ち崔重華氏は5-6日、東京・成田で2度にわたり中央SUNDAYと単独インタビューを行った。 崔重華氏によると、統戦部はITF本部に資金を支援し、対南工作を指示した。 統戦部は崔泓熙元総裁から数千万ドル規模の資金支援の要請を受け、毎年30万ドルの組織運営資金と120万ドルの世界大会開催経費を支援した。 その代わり統戦部は80年以降、ITFのテコンドー師範の海外派遣を掌握した。 ≪以下、後略≫ ◆「統戦部副部長がウィーンで私に全斗煥暗殺を指示」…単独インタビュー(2) ◆「統戦部が反韓国団体結成を指示」…単独インタビュー(3) 2008年 08月 19日
(産経 2008/8/12) OO7シリーズで凄腕スパイのジェームズ・ボンドが属しているとされる英対外情報部(MI6)と、防諜(ぼうちょう)担当の対内情報部(MI5)が、北京五輪対策のため多忙を極めているそうだ。 次期五輪開催国の首脳として北京五輪の閉会式に出席するブラウン首相をはじめ、閣僚や政府高官ら100人以上が最近、訪中の際の心得としてスパイ被害に遭わないよう極秘の指導を受けた。 英日曜紙サンデー・タイムズなどによると、「北京ではスパイがうじゃうじゃ活動している」「常に尾行がついている」「誰も信用してはいけない」「プリペイド式携帯電話を持参して、帰国したらすぐに捨てる」などの警告が与えられた。 英政府が神経をとがらせているのは今年1月、ブラウン首相が訪中した際、同行した側近の一人が中国人の美女と一夜をともにし、朝目覚めると公用の携帯端末が美女とともに消える“事件”が起きたからだという。 女性スパイの「ハニー・トラップ」にはめられたとの見方がもっぱらだ。 エバンズMI5長官は昨年、英国内における中国のスパイ活動について警鐘を鳴らした。英王立統合防衛研究所(RUSI)のニール・アジア安全保障部長は「携帯電話や携帯端末、パソコンから電子情報を盗むのは簡単で、北京に持っていくのは避けた方がいい」とアドバイスしている。 2008年 07月 28日
(レコードチャイナ 2008/7/26) http://www.recordchina.co.jp/group/g22015.html 2008年7月25日、「国際先駆導報」はここ数年海外メディアが頻繁にとりあげている「中国人美女によるハニートラップ(甘い罠)」、いわゆる色仕掛けのスパイ活動について「そんなに多くの美人スパイが本当に中国にいるのか?」と、否定的な論評を掲載した。 英国の「サンデー・タイムズ」紙は今月、今年1月のブラウン首相訪中の際に、随行員の1人が中国美女の罠にはまり、ホテルで携帯電話を盗まれていたと報道。同じく今年2月に在北京インド大使館の1等書記官が本国に召還された件で、インドのメディアは「彼の中国語教師である中国人の女子大生に、印中国境問題に関する情報を漏らしたため」と報道。07年にはキルギス共和国で「中国のために」働いた女性スパイが捕らえられ、日本では海上自衛隊員が「中国人妻のために」イージス艦の「特秘」情報を盗んだという報道があった。 「中国人美女が色仕掛け」となるとその報道に俄然注目が集まるが、前述の英首相やキルギス共和国は報道を完全に否定。インド大使館も書記官召還は「単なる人事異動」でスパイ活動とは無関係と発表。日本のイージス艦情報についても、同隊員が同僚とわいせつ画像を交換している際に流出したものと見られている。 海外で登場する「中国美女スパイ」とは、海外メディアが抱いている今の中国のイメージを投影したものではないかと「先駆導報」の記者は分析。日進月歩で発展する中国に魅力と脅威を同時に感じている海外諸国の複雑な心理の表れだと説明している。 2008年 01月 31日
(産経 08/1/16) http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080116/plc0801160109000-n1.htm 内閣官房の内閣情報調査室に勤務する男性職員(50)が昨年1年間、担当する業務とは無関係にロシア政府関係者に接触を図り、機密情報を漏らしていた疑いがあるとして、警視庁公安部に任意で事情聴取されていたことが15日、分かった。 公安部は容疑固めを進めており、月内にも書類送検する方針。 調べでは、男性職員は担当業務とは無関係に、旧ソ連KGB(国家保安委員会)の後継機関、SVR(ロシア対外情報庁)所属のロシア大使館員と接触して、日本政府の機密情報を漏らしていた可能性が高いという。公安部は男性職員から数回にわたり、任意で事情を聴いた。 電子データではなく、紙の資料の形で渡していたらしい。情報は防衛情報ではないとされる。 内閣情報調査室は内閣の重要政策に関する情報の収集や分析を行う情報機関。 2008年 01月 30日
(朝日 08/1/18) http://www.asahi.com/national/update/0118/TKY200801180001.html 内閣情報調査室の男性職員(52)がロシア側に情報を渡していたとされる事件で、職員が数年間にわたり複数の在日ロシア大使館員から現金計約400万円を受け取ったと話していることがわかった。内閣官房は17日、職員を懲戒免職処分にした。渡していた情報については「重大な秘密にあたるものではなかった」との見解を示した。 内調によると、職員は総務部門に所属していた07年1~10月、8回にわたってロシア大使館員と接触し、国内外の情勢に関する有識者会議の発言内容などについて自らまとめた文書などを提供。その際、飲食接待を受けたほか、現金計82万円を受け取っていたことを確認した。これらの行為は国家公務員倫理法違反にあたり、懲戒処分の理由となるとした。 職員は94年採用。国際部門所属だった98年、外部の会合で当時のロシア大使館員と知り合い、飲食の接待を受けるようになった。その後、内閣情報集約センターに移ったころから現金提供を受け始めた。情報提供を始めたのは、内閣衛星情報センターに所属していた2年ほど前からで、ロシア側から特定の情報を要求されることもあったという。 職員はほぼ月に1回の割合でロシア大使館員と接触していたという。受け取った現金は1回数万~10万円程度で、総額約400万円。競馬や飲食代などに使ったと説明しているという。 記者会見した内調の河辺有二総務部主幹は「カウンターインテリジェンス(防諜(ぼうちょう))の中心的役割を担うべき職員が外国政府機関職員から繰り返し金銭を収受していたことは極めて遺憾」と述べ、書類管理の見直しなどの再発防止策を検討すると表明した。職員が提供した情報に秘密指定されたものはなく、明らかな守秘義務違反は認められないと説明した。 2008年 01月 30日
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080115it01.htm?from=top 企業が秘密にしている重要な技術情報などを盗み出す「産業スパイ」行為を防ぐため、経済産業省は、秘密情報を不正に手に入れただけで摘発できる新法「技術情報適正管理法」(仮称)を制定する方針を固めた。 海外への日本企業の情報流出が深刻化する中、これまで刑法では摘発できなかった「情報の窃盗」を取り締まり、企業の競争力を保護する。軍事転用が可能な技術の流出を防ぐ狙いもある。さらに特許法も改正し、安全保障面で重要な特許は非公開とする。いずれも来年の通常国会に法案を提出する予定だ。 産業スパイ行為を摘発する法律は従来、不正競争防止法(営業秘密侵害)がある。しかし、対象は同業などのライバル会社に営業面で重要な情報を漏らし、公平な競争が妨げられた場合に限られる。しかも、海外を含めて情報の流出先を特定する必要があるため、立件自体が難しく、起訴されたケースは一度もない。 軍事転用が可能な技術が競争関係にない会社や海外に流出しても、同法では摘発できない上、刑法でも、盗んだ情報自体はお金やモノではないため窃盗罪にあたらない。 このため、経産省は安全保障の観点からも、産業スパイ行為を幅広く取り締まる必要があると判断し、新法の細部を検討後、春にも産業構造審議会(経産相の諮問機関)に諮る方針だ。 新法は「情報の窃盗罪」と位置付け、企業が社内で一部を除いて秘密にしている経営的に重要な技術情報などを意図的に入手したり、漏えいさせたりした行為だけで摘発できるようにする方針だ。 例えば、社内のネットワーク内にある秘密情報に権限のない社員が接続し、CD―ROMなどに情報をコピーしたり、電子メールで私用パソコンに送ったりすれば、第三者への情報流出を確認できなくても、それだけで違反行為とみなす。 昨年3月に発覚した大手自動車部品メーカー「デンソー」(愛知県刈谷市)の中国人技術者による製品データ持ち出し事件では、技術者が大量のデータを持ち出した同時期に中国へ3回帰国するなど、不審な行動が判明していた。愛知県警はデータが他社に渡されたかなどを解明できず、不正競争防止法の適用を断念した。経産省が2006年に製造業など625社に行った調査では、技術が「流出した」は35・8%にのぼっており、新法が制定されると、これらの多くは違反とみなされる可能性がある。 罰則については、不正競争防止法の規定と同じく10年以下の懲役、1000万円以下の罰金(法人は3億円以下)とする方向で検討を進める。 特許法も改正し、政府が安全保障上、重要な技術と指定した特許は一般が閲覧できないようにする「秘密特許制度」を導入する方針だ。 (2008年1月15日3時0分 読売新聞) < 前のページ次のページ >
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