2008年 11月 14日
(technobahn 2008/11/12) http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200811121914 物置サイズの小型原子炉を使って小型原子力発電機関の研究開発を進めてきた米ハイペリオン・パワー・ジェネレーションが実際に、小型原子炉「ハイペリオン・パワー・モジュール」の営業活動を開始していたことが10日、同社の発表により明らかとなった。 ハイペリオン・パワー・モジュールは高さが3メートル弱の円柱状の形をしたもの。米ロスアラモス国立研究所の技術民間移転計画の元で同研究所のピート・パターソン博士が中心となって開発が進められてもので、その後、この技術は米国政府によってハイペリオン社にライセンス提供されて商用化が進められていた。 ハイペリオン・パワー・モジュールの場合、商用原子力発電施設では必須の炉心冷却のため循環冷却系や発電のためのタービン装置といった機構部分は組み込まれてはおらず、会社側ではまったくのメインテナンスフリーで2万世帯分の電力消費量に相当する25MWの電力を5年間に渡って供給することができると述べている。 原子炉本体は安全上の対策から完全密封状態で出荷され、地中に埋められることで運用が行われることが前提となっているが、燃料の交換も可能なように設計されており、寿命がきた場合には燃料を交換することで原子炉本体は最大50年間に渡って利用することも可能。また、原子炉本体はメルトダウンなどは物理的に生じない構造となっており、炉心が外部環境に露出するような状況が発生した場合でも、燃料本体が外部に暴露状態になると自然に冷却が進み熱暴走などが生じることもないとも説明している。 ハイペリオン社では2013年から2023年までに3つの生産工場を使って約4000基のハイペリオン・パワー・モジュールの生産に着手することを予定しており、100基分に関しては既に工業用として国内外の顧客向けに販売契約を結んだ模様だ。 ハイペリオン社では導入を決定した顧客名に付いては明らかにしていないものの、最初のハイペリオン・パワー・モジュールはチェコのTES社を通してルーマニアに導入される見通しだ。TES社では既に6基のハイペリオン・パワー・モジュールの導入を決定した模様だ。 ハイペリオン・パワー・モジュールの価格は1基あたり2500万ドル(約25億円)。1万世帯を有する小規模な町が導入した場合、1世帯あたり5年で2500ドル(約25万円)、1年換算では500ドル(約5万円)を支払うだけで必要な電力の全てをまかなうことができる計算となり、ハイペリオン社では省エネで地球温暖化をもたらすCO2の排出しないエコなエネルギー手段としてこの小型原子力発電機の導入を積極的に売り込んでいる。 2007年 12月 10日
(世界日報 07/12/3) ■無尽蔵の資源 世界が注視 ■真水、水素…副産物も魅力 地球温暖化の防止策として、太陽光や風力など自然に由来する再生可能エネルギーへの期待が高まっている。海面と深海の温度差を利用して電力を得る海洋温度差発電もその一つ。佐賀大学が世界に先駆けて実用化への道を開いた分野で、インド、サウジアラビア、パラオなど海外からも注目されている。資源枯渇の心配がなく、電力の副産物として真水、水素、リチウムなどが得られる利点もある。海洋温度差発電の仕組みと今後の課題などを紹介しよう。 海洋温度差発電の仕組み自体は簡単で、19世紀に提唱された。 太陽熱で温められた表層の海水(約30度)で沸点の低いアンモニアを気化させ、その蒸気で発電用のタービンを回す。使い終わった蒸気は、深層からくみ上げた低温(約6度)の海水で冷やし、液体に戻ったアンモニアを再利用する。このサイクルの繰り返し。基本的には、海水を利用して太陽エネルギーを電力に変換するシステムだ。 総発電量から、アンモニアを循環させるための電力を差し引いたものが正味電力と呼ばれ、実際の発電能力となる。 佐賀大海洋エネルギー研究センター(IOES、佐賀市)の門出政則センター長は、「エネルギー源は無尽蔵。保守費用以外のコストはほぼゼロだ」と話す。佐賀県伊万里市のIOES伊万里サテライトに設置した実証プラントでは2005年、6・3キロワットの正味出力獲得に成功した。実用レベルにはまだ遠いが、門出さんは「今後はプラントのさらなる効率化を目指す」と意気込む。 佐賀大が海洋温度差発電の実験をスタートさせたのは1973(昭和48)年。第1次オイルショック直後で、世界中で研究が活発化した。 最初の課題は、アンモニアを気化させる蒸発器と、液体に戻す凝縮器の熱交換効率を上げることだった。当初のパイプ状の熱交換器では表面積が小さく非効率。佐賀大チームが開発した薄い板状のプレート式熱交換器で「効率が飛躍的に向上した」という。続いて、アンモニアにごく少量の水を加える独自の「佐賀大方式」を開発。実用化を目指せるまでに効率が上がり、世界をリードするきっかけとなった。 ただし、現在の技術だと発電には20度以上の温度差が必要で、北緯20度~南緯20度に立地条件が限定される。また、洋上に設置するため大規模化が難しい。 佐賀大は04、05年にインド政府と協力し、インド洋沖合約50キロに全長77メートル、幅14メートルの大型実証プラントを設置したが、いずれも台風などの影響で長さ1キロに及ぶ取水管が流され失敗している。 門出さんは「海洋温度差発電は、エネルギー問題を一気に解決する夢のエネルギーではないが、人口数万人程度の島嶼国に向いた小規模システムには適している」と話す。 たとえば太平洋ミクロネシアのパラオ共和国。人口約2万人の小さな国で、数万キロワット程度の発電プラントですむ。佐賀大方式に注目したパラオ政府は01年、すべての発電を海洋温度差発電に転換する方針を打ち出した。 一方で、副産物に注目する国もある。発電に使った温海水は0・03気圧に減圧すると蒸気化し、これを使用済み冷海水で冷やせば淡水が作れる。さらに、この淡水を電気分解すれば質の高い水素も作れる。深層冷海水は、携帯電話などの電池に使われるリチウムが0・1~0・2ppm含まれ、回収すれば再利用できる。 淡水が貴重なインドでは、発電施設としては失敗に終わった施設を淡水化プラントに転用、今年3月に成功を収めた。産油国のサウジアラビアやクエートでは、精油所の温排水を利用して、佐賀大の技術を使って淡水を得る計画が進む。 門出さんは「発電に必要な温度差を小さくし、利用可能な地域を拡大することが課題。工場の温排水や温泉など、さまざまな可能性を探っていきたい」と話している。 2007年 12月 02日
(中日 07/11/30) http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007113002068454.html 中・印成長が影響 石油鉱業連盟は29日、2005年末時点での世界の石油・天然ガスに関する評価報告書を発表した。この中で、石油の確認埋蔵量は1兆1138億バレルとなり、現在の生産量ベースで37・6年分に相当すると推計。未発見の資源量を加えた「枯渇年数」は68年で、前回調査(2000年末時点)より11年短縮した。 確認埋蔵量は前回調査とほぼ同じ。5年分増えた計算になるが、世界的な探鉱の進展で未発見だった資源を新たに確認できたため。ただ、確認埋蔵量と未発見の資源量を合わせた「究極可採資源量」は今回も約3兆バレルと変わっておらず、今後、経済成長が著しい中国やインドなどで石油消費の一段の拡大が見込まれることから、枯渇するまでの推定年数が短くなった。 地域別では、埋蔵量の多い中東は可採年数が78年と世界平均の約2倍。21世紀半ば以降も石油生産が可能であるものの、中東だけでは世界的に拡大する石油消費量をカバーすることはできないという。 今回の推計では、資源開発が進み始めたオイルサンド(原油を含んでいる地下の砂や岩)など石油の代替燃料の動向は加味しなかった。 2007年 12月 02日
(日経BP 07/11/14) http://premium.nikkeibp.co.jp/em/column/toichi/14/index.shtml 輸出規制を撤廃したオーストラリア ウランをめぐる資源外交が活発になっている。特に、ウランの二大資源国であるオーストラリアとカザフスタンをめぐる争奪戦は激化する一方だ。 オーストラリアは従来、国内3カ所のウラン鉱山に限って輸出を許可する「3鉱山政策(Three Mines Policy)」を採っていた。1983年に、当時の労働党政権が導入した政策で、環境保護の観点と軍事利用を防ぐため、輸出を制限したのだ。以来、オーストラリアは一貫してこの姿勢を崩さなかった。ウランの埋蔵量が世界一にもかかわらず、生産量がカナダを下回るのは、これが原因である。 ところが2007年4月、オーストラリア政府は3鉱山政策を撤廃した。ウラン価格の高騰を受け、「なぜ開発、輸出を行わないのか」と国内で批判の声が高まったからだ。中国やインドから輸出拡大の要請が高まったという事情もある。3鉱山政策を導入した労働党も、新規の鉱山開発を容認することを決定した。 オーストラリアのウランの権益確保に積極的なのが中国である。具体的な権益の状況は情報公開されていないが、中国企業がすでに多くの権益を押さえている可能性は高い。従来、軍事利用への懸念から、オーストラリアは中国にウランを輸出していなかった。しかし2007年1月、同国政府は「軍事転用防止」という条件を盛り込んだ、対中ウラン輸出協定を批准している。これにより中国は、オーストラリアから天然ウラン資源を輸入できるようになった。 インドも、オーストラリアのウラン資源確保に熱い視線を注いでいる。インドは核兵器拡散防止条約(NPT)に加盟していないため、オーストラリア国内ではインドへの輸出の是非をめぐって論争があった。だが、2007年7月、米印両国政府が民生用原子力協力協定に合意したことで、状況は一変した。まだインド国内には根強い反対があるため、先行き予断を許さないが、もし同協定が批准されれば、輸出は認可されることになる。オーストラリアもインドを重要なパートナーと位置付けているようだ。 2007年 12月 02日
先日、地球村の高木善之氏の講演会を聞いてきました。 前に書きましたように、彼に嫌悪感を持っていたので、行くつもりがなかったのです。 しかし「敵を知り己を知れば百戦危うからず」で敵情視察に行ってきました。 そして主催者である倫理法人会を小馬鹿にし、反日を煽る態度を見て、義憤を感じて講演途中で彼に特攻攻撃を仕掛けました。 彼の話を折って2回、野次を飛ばしたのです。 地球村で野次を飛ばす人間なんてめったにいないでしょう。 おとなしく彼の誘導に従って皆が「YES! YES!」の連呼。 ヒットラーやスターリンのドイツやソ連国民のよう。 やはり前に書いたように彼は「ソフト共産主義者だ」との予感が当たっていました。 まず一つ目は、高木氏「原発を推進しているのはアメリカと日本だけです!」 私「え ?!」 私「中国があるでしょう!」と声をあげる。 高木氏、驚いたように「私が言っているのは先進国のことだけです。 確かに中国もインドも推進しています」 私は心の中で(このアホ! こんなデマのプロパガンダに皆だまされるな!) ウソ伝え 大衆扇動 今も昔も アメリカのスリーマイル島原発事故(79年)とウクライナのチェルノブイリ原発事故(86年)は、原発重大事故の危険を事実で示しました。 これらの重大事故で脱原発の流れが始まったのです。 原発頼みの脱石油 核不拡散と両立見えず http://www.asahi.com/strategy/0606x.html しかし時代は変わってきている。現在は、石油枯渇や地球温暖化の進展予測によって原発が見直されてきたのです。 多くの発展途上国は真っ先に原発推進に進んでいる。 また過激な環境保護団体であるグリーンピースの創設にかかわったパトリック・ムーア氏は、原発推進の発言をするなど、急速に原発推進派が世界に現れ始めている。 グリーンピースと資金(その2) http://www.gns.ne.jp/eng/g-ken/igiari/obj_237.htm グリーンピースと資金(その1) http://www.gns.ne.jp/eng/g-ken/igiari/obj_236.htm 高木氏はその流れのなかで未だに古い資料を使って反原発運動の洗脳を行なっている。 また共産中国や発展途上国への批判は行なわない。 まるで昔、共産党が「資本主義国の核は悪だ」「共産主義国の核は善だ」と言っていたのと同じです。 彼の思想の根源は共産主義であることがここでもわかるのです。 現在、世界は核戦争の脅威の下で平和への道を模索せざるを得ない状況です。 核武装を否定することは発展途上国においてさえなされていない。 現代世界は危機と同居しながら生きていかざるを得ない時代です。 理想論だけでは過酷な世界政治は動かない。 原発も同じ。 今の高度な生活水準を望む国民がいる限り、電気の消費量を減らす原発反対は理想論でしかない。 平和、幸福、安楽を国民や世界が求める限り、危険と隣り合わせの選択しか残されていない。 以下はパソコンで調べた中国とインドの原発情報をまとめました。 【中国】 急速な経済成長に伴い中国の電力不足が原発推進の引き金になっている。 電力需要が前年比で平均12%の急激な伸びを示している。 もともと国内にエネルギー資源は豊富な中国だが、約4分の3の地域で電力不足になっており、工場等を中心に電力供給制限がなされるなどしている。 2020年までに中国は原発による発電量を3600万kWまで増大させる。 これは04年以降、毎年百万kW級の原発発電機2基を設置することになり、今後16年間、中国のどこかで毎年、原子力発電施設が建設される。 中国は世界最大の石炭生産・消費国であり、02年の石炭消費は14億2千万トンで、世界合計の27%に当たる。 このような石炭消費の増大により、大気汚染や酸性雨の問題が深刻化している。 中国の温室効果ガス排出量は世界の13%で、24%を占めるアメリカに次いで世界2位であるが、京都議定書による削減義務は負っていないのである。 現在でも全電力供給の内2%にとどまっている中国原発だが、これを2020年には4%、35年には20%にまで増設するというのが中国当局の計画だ。 20年までに原子力発電設備容量を合計3600万kW~4000万kW(原子力発電シェアにして約4%)に拡大するために、今後15年間で30基ほどの原子力発電所を建設する。 06年現在90基の原発が東アジアで稼動中であり(日本54基、韓国19基、中国11基、台湾6基)世界に434基ある原発のうちの2割を超える設備が、東アジアで動いている。 中国 原発 推進 http://search.yahoo.co.jp/search?p=%C3%E6%B9%F1+%B8%B6%C8%AF%A1%A1%BF%E4%BF%CA&fr=top_v2&tid=top_v2&ei=euc-jp&search.x=1&x=13&y=11 近代化イコール善?! 中国原発事情 http://www.bund.org/opinion/20060505-1.htm 【インド】 インドは大幅な人口増加に伴い電力消費量が増加しており、原発の建設についてロシアと契約する模様である。しかし、インドは核拡散防止条約に未加入であり日本やアメリカはインドの核保持について非難している。インドで発電に占める原発の割合はまだ3%弱。 20年までに原発の発電量を6倍に増やす計画である。 インド 原発 推進 http://search.yahoo.co.jp/search?p=%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89++%E5%8E%9F%E7%99%BA%E3%80%80%E6%8E%A8%E9%80%B2&ei=UTF-8&fr=top_v2&x=wrt 欲望と 隣り合わせの 砂上の楼閣 高木氏は調べればすぐ分かる別のウソを言っている。 原発を推進している先進国は日米だけではない。 先進国の欧州でもフランスやイギリスなどが推進している。 確かにオーストリア、イタリア、オランダ、スペイン、スウェーデン、スイス、ベルギー、アイルランドは脱原発と言われてきました。 今もオーストリア、ドイツ、アイルランドは核燃料利用への反対があるが、スペイン、イギリス、イタリア、スウェーデンでは新たな原発建設が検討されている。 総発電電力量に占める原子力発電の割合は、フランスが76%、日本34%、ドイツ31%、イギリス22%、アメリカ20%、ロシア15%。 原発によって世界中の電力の15,7%が供給されており、米国、日本、フランスで世界中の原子力による電力の57%が発電されている。 映画『東京原発』を見よう http://www.ihope.jp/tokyo-nuclear.htm 国際エネルギー機関(IEA)では原発推進支持へ転換し、20年前のチェルノブイリ事故により始まった原発計画停止は終わった。 また原油の枯渇、高騰に直面して、この先これらの国々のエネルギー政策は変化するだろう。 国際エネルギー機関 原発推進支持へ 原発依存を高める研究を全会一致で支持 農業情報研究所(WAPIC)06,4.21 http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/earth/nuclear/news/06042101.htm CO2を出す石油石炭を使う火力発電以外には太陽光発電、風力発電などがある。 しかし標準的な原発一基分の電力である100万kWを太陽光発電でまかなうとすると、山手線の内側面積程度のパネル面積を必要とする。 また大量に安定的に供給するには難点が多い、など課題も多い。 太陽光発電 弱点 http://search.yahoo.co.jp/search?p=%E5%A4%AA%E9%99%BD%E5%85%89%E7%99%BA%E9%9B%BB+%E5%BC%B1%E7%82%B9&ei=UTF-8&fr=top_v2&x=wrt 風力発電においても「風まかせ」という効率性が問題であり、エネルギー密度が小さいことやエネルギー変動の大きいこと、また、風車の羽に鳥などが巻き込まれたり、風切り音による騒音問題なども発生している。また太陽や風という不安定性をカバーするために電気を蓄積する高性能蓄電池の開発が急務となる。 風力発電 弱点 http://search.yahoo.co.jp/search?p=%C9%F7%CE%CF%C8%AF%C5%C5%A1%A1%BC%E5%C5%C0&fr=top_v2&tid=top_v2&ei=euc-jp&search.x=1&x=24&y=11 風力発電 原発 http://search.yahoo.co.jp/search?p=%C9%F7%CE%CF%C8%AF%C5%C5%A1%A1%B8%B6%C8%AF&fr=top_v2&tid=top_v2&ei=euc-jp&search.x=1&x=17&y=14 原子力エネルギー http://cache.yahoofs.jp/search/cache?p=%E5%8E%9F%E7%99%BA%E6%8E%A8%E9%80%B2%E3%80%80%E6%AC%A7%E5%B7%9E%E3%80%80%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9&fr=top_v2&tid=top_v2&ei=UTF-8&search_x=1&x=27&y=3&u=flanker.q.t.u-tokyo.ac.jp/~ee_douki/2001fy/result-C4.pdf&w=%22%E5%8E%9F%E7%99%BA+%E6%8E%A8%E9%80%B2%22+%E6%AC%A7%E5%B7%9E+%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9&d=b4H0hudmPk52&icp=1&.intl=jp 【フランス】 原発大国であるフランスではさらに意欲的に高速増殖炉の積極的な建設計画がなされている。 フランスは自国のエネルギー生産の約80%を原子力に頼っている。 シラク大統領は06年1月、いっそうの原発推進を柱とするエネルギー政策を明らかにしている。 フランスでは59基もの原発が稼動しており、火力を含めた総発電量の18%をイタリア、イギリス、ドイツに輸出している。 【イギリス】 地球温暖化防止の観点からイギリスでも原子力推進に政策転換がなされてきている。 ブレア首相は、05年9月の労働党大会で、それまで「好ましくない」としてきた原発についての政策を転換し、その積極活用を含め将来のエネルギー政策について議論するよう国民に呼びかけている。 原発推進 欧州 フランス http://search.yahoo.co.jp/search?p=%B8%B6%C8%AF%BF%E4%BF%CA%A1%A1%B2%A4%BD%A3%A1%A1%A5%D5%A5%E9%A5%F3%A5%B9&fr=top_v2&tid=top_v2&ei=euc-jp&search.x=1&x=27&y=3 ↓ 「しんぶん赤旗」原発依存反対 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-04-17/2006041707_01_0.html 地球温暖化のウソ・マコト:原発推進でよいのか http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=157182 【ドイツ】 ドイツもロシアからの天然ガス依存を低下させるために原発推進に傾いている。 「有効な代替エネルギーが見つかった場合は原発廃止」というのがドイツの見解。 スウェーデンもドイツと同じ。 ドイツは他の欧州各国と同じくフランスの原発から大量の電力を購入しているので、原発を全廃しても欧州全体での稼動原発の数は変わらない。 ドイツで減らした分、フランスで新しい原発が建設される。 どうせ独仏国境近くに原発があるからドイツでもフランスでも危ないのに変わりはない。 だったら自分達で管理できる原発の方がマシとドイツ人は考え始めた。 刈羽原発、かなり危ない http://blogs.yahoo.co.jp/ff6988m/48411257.html 【ロシア】 原発推進国であるロシアは現在、経済が不安定であり、その対策として海外から使用済み核燃料を受け入れる法案が制定された。 使用済みも、燃料の再処理や貯蔵を引き受けることにより外貨獲得を目指している。 また他の多くの国々と技術協力関係を結んでいる。 また2020年までに新たに30基の原子炉を建設する計画を推進している。 (続く) ロシア 原発 推進 http://search.yahoo.co.jp/search?p=%A5%ED%A5%B7%A5%A2%A1%A1%B8%B6%C8%AF%A1%A1%BF%E4%BF%CA&fr=top_v2&tid=top_v2&ei=euc-jp&search.x=1&x=24&y=10 チェルノブイリ原発事故から15年 甲状腺がん発生率8倍こす(しんぶん赤旗 2001年4月26日) http://www.ask.ne.jp/~hankaku/html/cheruno-thyroid.html (完) 2007年 11月 03日
(産経 07/10/29) ■中国は軍事上の戦略から大転換 ≪ニューカレドニアの買収劇≫ 「天国にいちばん近い島」というと原作は森村桂の小説、原田知世主演の映画で有名な太平洋上のフランス領・ニューカレドニア島である。1860年代にニッケル鉱石が発見され、現在では世界のニッケル年間産出量の約10%を占めている。日本のニッケル鉱石の年間総輸入量約400万トンのうちの約50%がニューカレドニア島産である。 原鉱石500万トンから6万トンのニッケルができる。問題は、廃棄物として捨てられる土石や水が深刻な環境破壊を生み出していることである。『入門・資源危機』(新評論)の著者・谷口正次氏(国連大学ゼロエミッション・フォーラム理事)によると、州知事が関与している建設会社が土木工事を請け負っていて、住民の訴えが事実上退けられているという。 背景にあるのは、ニッケルの値上がりと、それにともなう企業買収劇である。2003年との比較で、ニッケルの価格は6倍近くである。金とアルミニウムが2倍、銅と亜鉛が5倍弱といわれているから、ニッケル鉱山の価値は大きい。二転三転した買収劇の勝利者は、ブラジルの企業で、ニューカレドニア島の鉱山をまるごと買い占めたという。 ≪開発より買い付けが割安≫ 金属類の世界的な値上がりの中で、特に注目に値するのはもともと産出量の少ない「レアメタル」と呼ばれる31種類の金属である。たとえば携帯電話にはタンタルが使われているが、それはタンタルが金よりも腐食に対して強い特性をもつからである。パソコンなどで使われている磁石の原料となるネオジミウムも極端な値上がりを示していて、日本の磁石産業の存立があぶないとまで言われている。 特に重要なのは軍事上の戦略物質であって、アメリカのような資源大国でも、戦闘機のエンジンに欠かせないレアメタルのほとんどを輸入に頼っている。ニッケルの73%、クロムの91%、コバルトの93%、アルミニウムの94%、ニオブの100%を輸入に依存しているといわれている。中国のトウ小平氏が「レアメタルを武器にすれば中国は世界の頂点に立つことができる」と発言したそうだが、軍事力を稀少資源という視点で見れば、まさにその通りである。 その中国が、レアメタルの政策を大転換して、これまでレアメタルを輸出して外貨をかせいできたのに対して、輸出を制限してレアメタルを大量に輸入しようとしている。資源を売るよりは、資源を使って製品を売る方が利益が大きいという段階に中国の技術が進歩を遂げたのである。また自国の埋蔵資源を新規に開発するには莫大(ばくだい)な資本投下が必要で、それよりはアフリカなどから買い付けた方がコストが低くて済むという理由もあるだろう。しかし、世界中でレアメタルがいつかは必ず枯渇するという可能性を考えた場合、ともかく自国で埋蔵されているレアメタル資源は最後までなるべく手をつけないでおくという計算もあるかもしれない。 ≪国内の完全な回収体制を≫ 日本でもアメリカに倣って、1983年以来レアメタルの備蓄策が採られているが、「国内消費の2カ月分が目標」という対策では不十分であることがはっきりしている。国家政策としてのレアメタルの持続的な確保のための政策が必要である。 まず第1にすべきなのは、国内にある電気製品などに含まれるレアメタルの完全回収体制を作ることである。谷口氏は「金を大規模に露天掘りで採掘している鉱山の鉱脈中の品位は1トン当たり0・3グラムから1・0グラムである。それに対して、携帯電話を1万個(約1トン)集めてくると280グラムの金が回収でき、ノート型パソコンを350台(約1トン)集めてくると92グラムの金と36キログラムの銅が回収できる」(『入門・資源危機』)と書いている。 次に必要なのは、ニューカレドニア島のニッケル資源のような環境破壊をともなう採掘に対して、環境保護のコストを引き受けることによって、供給を確保するというような戦略である。 最後に必要なのは、埋蔵量の少ないレアメタルを、埋蔵量の多い資源で代替するような技術開発である。たとえば人工ダイヤモンドの半導体機能を開発して、エネルギー効率の高い「ダイヤモンド・ライト」を発明した平木昭夫教授(高知工科大学)は「タバコの煙からでもダイヤモンドは作れる」という話をしている。ダイヤモンドの原料は炭素であるから、ほとんど原料は無限にある。それと同じように稀少資源と同じ機能をもつ豊富な資源による製品を開発することが、人類の技術開発の基本的な目標となる。(かとう ひさたけ) 2007年 09月 12日
(日経BP 07/9/3) http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070903/138629/ 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は,国家備蓄してきたマンガン(Mn)の一部を一般競争入札にかけると発表した。マンガンは,2008年の北京五輪開催を前に中国で需要が急拡大し,現在,過去最高レベルで価格が推移している(JOGMECの公式サイト内「フェロマンガン価格推移」)。JOGMECは需給調整のためにマンガン系合金鉄の1種であるフェロマンガン1万1000トンを市場に放出する決定を下した。 フェロマンガン1万1000トンという量は,国内総需要の10日分に当たるという。JOGMECで国家備蓄しているフェロマンガンは31.8日分。緊急時用に21日分を常時備蓄しておくという規定に沿って最大限の放出を行う考えだ。 JOGMECは2007年7月にも同様の一般競争入札を実施したが,このときは「価格面で折り合いがつかず取引が成立しなかった」(JOGMEC 希少金属備蓄部)という(Tech-On!関連記事)。2カ月を経て,マンガンの供給不足がなおも続く中で「仕切りなおし」を決めた格好だ。2007年9月14日に入札を実施する予定で,取引が成立すればマンガンの国家備蓄の民間放出は2004年4月以来2度目のことになる。 2007年 09月 08日
石油・ガスパイプライン用の日本製特殊鋼鉄製パイプを売る日本人商社マンは、石油バブルに沸く対ロシアビジネスの活況ぶりをこう説明する。「1年以上先まで予約がいっぱい。注文を受けても製造が追いつかない。5年前に誰がこんな状況になると想像できたでしょうか」 ロシアは、高騰する豊富なエネルギー資源をテコに、ソ連崩壊で甚大な打撃を受けた経済と国家機構を着実に復興させている。それに伴い日本などの外国企業に活躍のチャンスが到来している。とくにパイプを含め建設機械や自動車など日本の商品は、ブランド力に加え、品質、性能から飛ぶように売れる。 しかし、その商社マンは「売れて売れて困る」ほど業績が伸びているのに、なぜか浮かぬ顔だ。 理由を尋ねると、世界を牛耳るエネルギー帝国を目指し動き始めたロシアの力の根源である石油や天然ガスの開発分野に、日本は十分に食い込めていないからという。 「日本は、欧米や中国と異なってクレムリンにコネがない。“虎の穴”に入ろうというハングリー精神も失っている。資源のない日本がロシアでの権益確保をあきらめ、『石油は世界の市場で買えばいい』と、初めから防戦に回っている。これでは、100年たっても日本はロシアのエネルギーに食い込めない」 同氏はソ連時代からロシアの石油・ガス業界と付き合って30年になる。こう危機感を述べたあとで、もう一つの「憂鬱(ゆううつ)」にも言及した。同氏が、ソ連崩壊後、独立し豊富なエネルギーで急成長し始めた中央アジアに商談で出かけて、目にする中国の急激な伸長ぶりである。 中国はいまや、その経済成長に必要なエネルギーをかつての兄貴分のロシアと競い、貪欲(どんよく)に買いあさり優位に立つ。争いの場は、旧ソ連圏のカザフスタンやトルクメニスタンなど中央アジアの新興エネルギー大国だ。 しかも、ロシアの国営石油ロスネフチとも戦略的な協力関係を結び、未開の東シベリア油田や天然ガス田の権益確保にも動く。ロシアの反中国感情という逆風が吹く中で失敗も多い。それでも、したたかに、静かにロシアに浸透するのが“中国流”というわけだ。 日本には、中国のような巨大国営石油企業はないし、経済の状況も異なる。だが、この日本人商社マンは「中国のしたたかさに学ぶべきだ」と手厳しい。 資源争奪戦が過熱し始めた大変革の時代、それまでのルールや中露の蜜月関係さえ、国際情勢や経済競争の下で変化し、時に短期間で激変する。 「その端緒をいち早くつかみ適切に対応した者だけが、生き残ることができる。外から傍観するだけでは、潮目を読み動くことはできない」。ロシアの資源最前線で長年生きてきた同氏が得た教訓である。 しかし、日本の対ロシア外交は、ロシアの変化の潮目を読み、手を打っているとはとてもいえない状況なのである。(内藤泰朗) 思考停止になった対露外交 ソ連崩壊後、日本政府が対ロシア関係を動かそうとした時代があった。外交官たちは、ロシア高官らの情報を求めて昼夜飛び回り、交渉を前進させようと努力した。 だが、いまは、特別な場合以外、残業することはほとんどなくなったという。ある若手の外交官は「昔は大変だったが、目的意識がはっきりして、充実していた。いまはやる気が起きない」とこぼす。 ロシアとの北方領土交渉は事実上、凍結状態にある。ロシア側が日本の商社を含む外資主導で完成間近にあった石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の経営権を半ば強制的に“横取り”した事件が痛い。 中東へのエネルギー依存を低下させるとして打ち出したロシアとのエネルギー協力も、これらの影響で「最低限の範囲内」でしかない。それで「一種のあきらめのような感覚が、外交当局を支配している」という。 だが、日本の「外交の武器」は山ほどある。 例えば、(1)外交の中心だった支援事業の見直しと統廃合を進める(2)対等なパートナーとしてエネルギーに重点を置いた協力事業を再選定する(3)国際司法機関への提訴など資源をめぐり今後起こりうる紛争の処理機能を強化する(4)弱体化している広報機能を強化し、人材を発掘し育成する-などだ。日本外交の無力化を嘆いていても問題はなにも解決しない。 ロシア政府はこの春、経済省庁が中心となり、13年後の2020年に向けた長期的な国家発展計画をまとめた。計画によると、経済規模で世界の10指にも入らないロシアは13年後、現在世界第2位の経済大国、日本に追いつき、5本の指に入る経済大国になる。 プーチン大統領は、政府が計画実現に不可欠な戦略的発展法案を早急に準備するよう求めた。実際には、貧富の差の拡大や汚職の蔓延(まんえん)など問題が山積し、その行方には大きな壁が立ちはだかっている。だが、エネルギー高騰を追い風に、ロシアの高度経済成長が当面続く可能性は高い。 「ロシアの資源はロシア国民のもの」という資源ナショナリズムがさらに高揚し、その強気が一層強まる可能性もある。 いまのロシアは旧ソ連国家保安委員会(KGB)出身のプーチン氏ら「シロビキ(武闘派)」と呼ばれる強硬派人脈が動かしている。旧ソ連のウクライナやベラルーシに天然ガスの供給停止措置に踏み切るなど、そのエネルギーを武器に影響力拡大と国益追求を掲げる。ロシアは強国の復活をもくろむ国家資本主義国となったのだ。 産経新聞モスクワ支局長だった故鈴木肇氏は「地下資源が豊富なロシアを決して侮ってはいけない」と後輩の記者たちをさとしたことがある。 世界が、枯渇する天然資源をめぐり争奪戦に突入する中、資源のない日本はせめて、その最大の“弱点”である情報・外交力を改善しなければ、変革の時代を生き残ることはできない。 2007年 08月 25日
(産経 07/8/22) 「日本がやらないなら中国にやってもらう」 イラン石油省高官がこんな不快感を示したとの情報が、石油ビジネス業界に流れた。 推定埋蔵量260億バレルに及ぶ世界屈指の埋蔵量を誇るイラン南西部のアザデガン油田。2004年に日本企業は75%の権益を獲得した。契約では今年6月に生産開始のめどをつけるとしていたが、開発作業は遅れた。それにイラン側が業を煮やして揺さぶりをかけたというのだ。 昨年10月、日本側は権益の65%をイラン側に譲渡、開発には参加を続けるが、10%まで権益を減らした。 実際、中国のアザデガン開発参入の観測は飛び交っていた。ランのメヘル通信は、国営石油公社総裁がアザデガン油田開発をめぐり中国側と協議したと報道した。その後、協議対象は別の油田と判明した。中国のアザデガン参入はうわさの域を出なかったが、それですら、外交カードとして使えるほど、中国の存在感が中東で増しているのが現実である。 ただ、中国は中東への依存を抑えているようだ。04年の中国の原油輸入の中東依存度は45%だった。この依存度は、1993年に石油輸入国となり、輸入量がほぼ10倍になったにもかかわらず、10年前からほとんど変わっていない。 中国はいま、中東・アフリカで猛烈な勢いで利権を買いあさっている。 その最初の成功例が、産油国として復活したスーダンだった。スーダンがテロ支援や人権問題で国際社会の非難を浴びて孤立していた90年代半ば、すき間を縫ってスーダンに石油権益を獲得した中国は、原油生産だけでなく、1500キロに及ぶパイプライン敷設、紅海に面した積み出し港の建設などでも中心的な役割を果たした。 こうした中国の対スーダン支援は、約20万人が虐殺されたスーダン西部ダルフール地方の紛争で国際社会がスーダン政府を非難する中でも途絶えなかった。スーダンの石油生産は、08年には推計日量80万バレルに届き、アフリカの4大産油国であるナイジェリア、リビア、アルジェリア、アンゴラに次ぐ第5位に躍り出るとされる。中国は対スーダン協力を「南々協力の大成功例」と自賛する。 中国の原油輸入量の25%をまかなうアンゴラとのケースも国際社会の非難を浴びた。アンゴラが欧米への債務返済を滞納させる中、中国は「国際援助規範の無視」との批判を浴びながらも、借款供与に踏み切って同国指導部との関係を強めた。 人権侵害などの問題が指摘される国への支援や相手国指導者との結びつきを優先し、効果を度外視した経済援助を絡め、「政経一体」となって利権獲得に奔走するのが中国だ。 国際エネルギー機関(IEA)推計で中国は今や、日本を抜いて米国に次ぐ世界第2の石油消費国だ。20年までに国内総生産(GDP)を00年の4倍水準に拡大することを国家目標に掲げる中国はなりふりかまっていられない。 一方でコンプライアンス(法令順守)重視が日本企業だ。新規油田開発には巨額の資金が絡み、ビジネスは表の世界だけでは済まない。だが、もはや裏の世界には手を出せなくなりつつあると、日本のベテラン商社マンは指摘する。 その商社マンは「中国のやり方は国ぐるみのばらまきだ。日本企業には、とてもまねできない」とため息をつく。資源エネルギー競争で日本は後手に回らざるを得ない。 ◆◇◆◇◆◇◆ ■「安価で親切」中国製浸透 興味深いのは、中東・アフリカ諸国で、中国の猛烈な「政経一体」を好意的に評価している人が少なくないことだ。 カイロ大学政治経済学部のアジア研究センターの前所長を務めたムハンマド・サリーム教授は「中国は政治的野心をもたず、実利的な国と受け止められている」とみる。 つまり「国際基準」を振りかざす先進国こそが「政治的」であり、「内政干渉」を避けてエネルギーや資源獲得にひた走る中国は「政治的ではない」というのだ。価値観の“逆転”が起きているといえなくはない。 教授の指摘を裏付けるように、中国がアフリカや中東を相手にぶちあげた「協力フォーラム」への食いつきはよい。アフリカとは2000年から「中国アフリカ協力フォーラム」を発足させた。昨年11月に北京の人民大会堂で開催された第3回会合には、参加48カ国のうち国家元首35人、首相6人がそろい踏みした。 胡錦濤国家主席は席上、(1)2009年までの対アフリカ支援倍増(2)中国企業の投資促進のための50億ドル基金創設(3)アフリカ統合プロセス支援とアフリカ連合(AU)会議場建設-など8項目の支援策を発表した。 アラブ側ともぬかりはない。04年の胡主席のエジプト訪問の際、アラブ連盟(21カ国1機構)と「中国アラブ協力フォーラム」創設に合意した。昨年5月末に北京で開かれた第2回閣僚会合では「エネルギー分野、特に石油・天然ガス分野での協力の重要性を確認」する行動計画に調印。08年までに「中国アラブ石油協力会議」を開催することで合意した。 もちろん、中国の浸透はエネルギー分野だけではない。サリーム教授は「これから一旗あげようと狙う30~40代のビジネスマンの中国詣でが始まっている」と語る。教授自身、今年すでに3回も訪中したが、ドバイと上海を結ぶ直行便はいつも満席。機内で隣り合わせたアラブ人たちは例外なく、「欲しい商品をすぐにそろえる中国側の対応の良さ」を口にしたという。 カーステレオ用モーターの注文に訪れたアラブ人に対し、中国企業は「5日待ってくれ」の一言で希望通りの試作品を作り、3万個の納入契約が成立。トラクター買い付けに出向いた別のビジネスマンは空港からそのまま展示場に案内され、1日で契約が終わったと喜んでいたという。 中国製品の品質には、中東でも依然、「安かろう悪かろう」のイメージがつきまとうが、ここでも変化は起きつつある。 インフラ関係機器を取り扱う日本人ビジネスマンは「中国製は値段が半分か3分の1。性能は日本製に及ばないが、半分というわけではない。それなら中国製でいいではないかという技術者も出てきた。中国製の性能が追い上げてくるのは時間の問題。本当に脅威だ」と悲鳴をあげる。 なりふり構わぬエネルギー確保と表裏一体をなすかのように、あらゆる分野で中国製品の浸透が進んでいる。日本の居場所はいよいよ狭くなるばかりだ。 2007年 08月 25日
(産経 07/8/19) 「京都の金閣寺と銀閣寺の間に、21世紀のチタン閣寺を建立できないか」。東大生産技術研究所の岡部徹准教授は、熱い口調で提案する。 銀灰色に輝くチタンは軽くて強く、さびにくいという、すぐれた性質を備えた金属だ。岡部氏は続ける。「白金やタンタル、ニオブなどで、記念コインをつくって発行するのはどうでしょう」「オールチタンのビッグなクリスマスツリーを建てれば、冬の観光名所ができあがる」 いずれも新しい提案だ。しかし、岡部氏は観光振興や記念事業に力を入れようとしているのではない。レアメタル資源の効果的な備蓄策のアイデアを示しているのだ。 レアメタルの日本語は「希少金属」。地上の資源量が少なかったり、精錬が難しい金属の総称だ。チタン、白金、タンタル、ニオブはいずれもレアメタルの仲間である。厳密な定義はないが、17種類の希土類元素を1鉱種として数え、全部で約30鉱種とされることが多い。 どうして岡部氏は、レアメタルの重要性を叫ぶのか。 「ハイテクの名で呼ばれる機器類は、ほとんどそのすべてに多種多様なレアメタルが使われているからです」 液晶パネルの透明電極にはインジウムが、リチウムイオン電池にはコバルトが、パソコンのハードディスク用の小型精密モーターにはネオジムがそれぞれ使われている。 これらは、ほんのわずかな一例。枚挙にいとまがないという表現がふさわしいのがレアメタルとハイテクの関係だ。 「レアメタルなしに、現代文明社会は成り立ち得ません」 そして日本は、世界のレアメタルの25%を使う世界一の消費国。同時にレアメタルの研究開発に関する超大国なのだ。 電子技術情報産業をはじめ、発光ダイオードやディスプレーを生産する光産業、車の排ガスを触媒で処理する環境産業が今の日本経済を支える。 だが、その日本の足元が揺らぎかけている。 レアメタルの価格高騰と入手難が原因だ。レアメタルは、地球上に均等分布していない。産出地域は、中国やロシア、南アフリカなど一部の国に限られている。こうした資源国が、自国の需要を優先するとともにレアメタル輸出を控えだした。従来の輸出奨励策を打ち切り、昨年11月以降、逆に輸出税を増やし始めた中国がその代表だ。 インジウムの価格は5年間で8倍を突破。高張力鋼に使うバナジウムは6倍を超えた。近年の高騰ぶりは、まさに新興国の経済発展と符合する。 このため国内企業は必要量の確保に躍起になっている。安定入手のためには、独自技術の公開もいとわないという企業も現れているほどである。日本の製造業は中国などの一部の国に首根っこを押さえられかねない危機に直面している。 ◇ ≪中国頼みの怖さ思い知る≫ もしも、缶ビールが姿を消すと、日本の夏はどうなるだろう。 そんな空想に現実感を添える出来事が、国内のアルミ缶の3割を生産している神戸製鋼所で起きた。今春のことである。アルミの強度増加に欠かせないマンガンの必要量を調達できない可能性が生じたのだ。 神戸製鋼は長期契約によって南アフリカから使用するマンガンの半分の安定供給を受けてきた。残りを、中国からそのつど買っていたが、1トン約2000ドルであった年初の価格が、5、6月には7000ドルにまで急騰したのだ。 マンガン価格はその後4000ドル程度にまで下がったが、中国頼みの怖さを思い知らされた同社は、南アとの長期契約を増やし、中国からの輸入を10%以下に抑える方向に転換し始めた。 レアメタル確保のために、苦渋に満ちた決断を下した例もある。高性能磁石用合金を製造する昭和電工の場合である。 高性能磁石に欠かせないレアメタルがネオジムだ。高性能磁石用合金の性能は、結晶の出来具合に左右される。その結晶の作り方にこそ、昭和電工の競争力の源泉があった。 「だが、増大する需要をまかなうに足る資源確保のためには、ある程度の技術流出はやむを得ない」(海老沼彰電子材料事業部長)と判断した同社は、ネオジム鉱山を保有する中国企業と合弁会社を設立。2003年末、内モンゴル自治区に国内と同水準の工場を稼働させ、今年7月には中国に2カ所目の工場を設立した。 ■□■ 「レアメタルの急騰には、国際的な投機筋も関与しています」 レアメタル専門商社、アドバンスト・マテリアル・ジャパン(本社・東京都港区)の中村繁夫社長が舞台裏の一角を明かしてくれた。 「石油に比べると市場規模が小さいので、一部の思惑で相場の操作が可能なのです」 中村氏は資源国や投機筋に翻弄(ほんろう)されやすいレアメタル問題の解決に、資源外交の重要性を説く。 世界のデジタル革命で日本が先導的な役割を果たし、真の平和維持に貢献する。そのうえで、資源国と同一経済圏を構築し、安定供給の道を開くという長期対策だ。 「短期対策としては、レアメタル備蓄制度の拡充も必要でしょう」 国は茨城県高萩市に敷地面積3万7000平方メートルの国家備蓄倉庫を備えている。備蓄の対象はニッケル、クロム、タングステン、コバルト、モリブデン、マンガン、バナジウムの7鉱種だ。 国が備蓄している7鉱種は重要だが、金を出せば手に入る。その一方、インジウムなど、IT(情報技術)時代に不可欠な鉱種の備蓄がない。これらは現代の軍事技術にも不可欠だ。「元素政策の転換が必要です」と中村氏は語る。 日本政府は6月からレアメタルの安定供給対策に乗り出した。従来の備蓄一辺倒から、リサイクルや代替材料の開発、鉱山開発への公的支援の強化策などを盛り込んだことは評価されている。 しかし、代替材料の開発には時間がかかるうえ、実効性も不透明だ。 中村氏は「直面しているのは、かつてのオイルショックのエネルギー危機と異なるレアメタル危機だ。日本人はデジタル時代の新たな危機を実感していない」と警鐘を鳴らしている。 < 前のページ次のページ >
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