2006年 07月 28日
http://www.asahi.com/life/update/0724/004.html 大阪府教育委員会は、府立高校などの教員をプロ野球選手のように学校間で「トレード」できる制度を07年度から始める。教員の語学力やスポーツでの実績などを登録したデータベースを各校長に公開。その情報をもとに校長同士が交渉して異動を実現させる。 教員の特技や得意分野を生かす狙いを込めて「特得システム」と名付けた。文部科学省によると、都道府県教委では初の試みで、市町村でも例を聞かないという。 対象者は府立高校や盲・ろう・養護学校の教員で、その学校に4年以上在籍する人。各学校とも、この制度での獲得枠は年に2人。異動時期は原則、毎年4月とする。 教員がそれぞれ、データベースに「英検1級」「スポーツ大会で好成績を収めた」などと自分の情報を登録。校長は受験対策や部活動の顧問、生徒指導など、自分の学校で補強したい人材をデータベースで探し、対象者の在籍校と交渉する。申し込みを受けた学校にも相手校に欲しい教員がいれば交換が成立する。 交換人事が不成立の場合、別の学校に譲渡を申し込むか、府教委から補充してもらう。 府教委の竹内啓三教職員室長は「学校も個性派集団になることが求められている。『監督』である校長が理想とする学校運営の手立てにしたい」と話す。 2006年 07月 06日
小中学校人事や予算の裁量拡大などの改革を進めようと文部科学省がアイデアを公募していた「新教育システム開発プログラム」に全国から80件の応募があり、文科省は現場主体で「準教科書」(副教本)を開発する愛知県犬山市教委の提案など52件を採択した。調査委託金計約12億円を交付する。 文科省は(1)教材費や図書費などの条件整備(2)人事、予算などの学校の裁量拡大(3)学校の自立性を高めるための都道府県教委と市町村教委の関係見直し-などをテーマにモデルを選定。 地方自治体、大学やNPOなど幅広い団体の提案を採択した。1~3年間実践してもらい、その効果を踏まえて制度改正の可能性を探る考えだ。 犬山市教委はこれまでに、独自に作成した算数、理科、国語の副教本を小学生一人一人に配布してきた。今回は、理科離れを防ごうと、地元の特色や発展的学習の課題を取り入れた小学校理科の「準教科書」を新たに開発するモデルを提案。採択された。 小中学校の児童や生徒や教師が読み聞かせをデジタル化したり情報交換する場をインターネット上で展開することで、意欲的に読書活動に取り組めるかどうかを検証する宮崎県立図書館の取り組みも選ばれた。 学校の適正規模を明らかにするため、学校・教職員の職務の実態に応じて妥当な定数の算出をはかる義務教育標準法の有効性を検証する「学校適正規模研究会」(天笠茂千葉大教授ら)の調査や、施設一体型の小中一貫校の義務教育学校設置へ向けた提言を目指す東京都品川区の調査も採択された。 2006年 06月 26日
混乱時の収拾に不安感 地域事情に応じた幅広い学校運営を認めた「コミュニティースクール」が平成16年度に制度化された。 学校運営や学校の意思決定に住民の自治の発想を日本に合わせて焼き直した米国流の「新たな学校」だ。 制度化から2年たった導入校は全国で53校。文部科学省は「もっと増やしたい」と制度の拡大、浸透に躍起だが、地方の教育委員会からは学校運営のために組織される「学校運営協議会」の暴走で教育がゆがめられることを不安視する向きもある。 ≪人事にも意見≫ コミュニティースクールは、米国で広がった、保護者や教師らの手で学校運営を行う「チャータースクール」を日本の制度として取り入れたものだ。米国では保護者や教師らが画一的な公立校とは違う独自の学校運営を担いたいと考えれば、教育行政の干渉や支配を受けない学校が設立できる。 主体的で独立した学校運営が日本でも教育改革論議で注目を集めた。小泉内閣が掲げた規制緩和路線、地方分権路線の強まりを背景に平成16年9月に制度化された。 コミュニティースクールでは地域住民や保護者、教育委員会の任命した人材で「学校運営協議会」を構成し、これが私立学校に設けられた理事会に近い役割を果たす。 具体的には校長が示すカリキュラムの編成や学校方針についての承認権限が与えられているほか、学校運営や教員人事などについても意見を述べることも可能など学校運営上、強い権限を発揮できる。 ≪53校で実施中≫ 文部科学省によると、制度化から2年がたち、コミュニティースクールを導入した公立学校は全国で53校に上る。さらにコミュニティースクールに興味を抱いていたり、検討段階の学校も187校あり、同省はさらに増やしたい考えだ。 導入校の多くは学力向上に向けて学校運営協議会が全面的にバックアップしたり、郷土の歴史学習を運営協議会が支援する取り組みを行っている。 中には保護者が一役買って子供たちへのパソコン指導を強力に進めている学校や校長を運営協議会が民間からリクルートした学校もあり、文科省は「将来的に、学校の裁量を大幅に拡大していきたい。学校が地域と一体となって意欲的に学校を運営するコミュニティースクールは挑戦する学校の一形態といえる」と拡大に意欲的だ。 ≪校長権限は?≫ しかし、こうした文科省の“大号令”をより学校現場に近いところで所管する都道府県はどう見ているのだろうか。 全国の都道府県教委の教育長で構成する全国都道府県教育長協議会の調査では、学校運営協議会の導入を「検討中」としたのは46・8%あったが、「積極的に推進しない」は38・3%。 特に制度導入で想定される課題には「学校運営協議会の権限と責任のあり方」(78・7%)、「適切な(運営協議会の)委員の確保」(57・4%)などが並んでおり、教育委員会規則に協議会について「盛り込む予定がない」としたのは78・7%にも上った。 校長と学校運営協議会のどちらが主導権を握るか微妙な関係だ。特に危惧(きぐ)されるのは、学校教育には不適切なカリキュラムや政治的に中立性を欠く取り組みを運営協議会が提案した場合だ。 文科省は学校運営協議会ができてもあくまで学校運営の中心は校長にあり、何か問題があれば教育委員会の指導が可能とした上で「運営協議会があまりにとっぴで、公教育になじまないアイデアを出した場合でもブレーキをかけるのは可能」と強調する。 しかし、教育長協議会は「コミュニティースクールは良い面ばかりが強調されがち。教員人事にまで権限が与えられた学校運営協議会と校長の意見が対立関係に陥った場合、現場の混乱をどう収拾し、責任をどう考えるかが今ひとつ明確でない。これが地方の実感で、推進に積極的になれない理由ではないか」としている。 ◆教委廃止より運用正せ (産経 06/6/26) 【解答乱麻】ジャーナリスト・細川珠生 小泉改革の典型的なパターン「始めに結論ありき」の手法で、教育委員会がやり玉に上がっている。 数年前から、“改革派”と呼ばれる首長の間から、形骸(けいがい)化している教育委員会を廃止して首長部局で直接指揮・監督する方がまっとうな教育行政が行われる-という意見が出されるようになった。 教育委員会はまるで教育改革を阻む元凶のような見方をされるようになってしまった。 政府も「規制改革・民間開放推進会議」で教育委員会のあり方を議論してきた。これまでに第1次、第2次の答申が出され、7月には第3次答申が出される予定だ。 国家予算編成の主導権を握る経済・財政諮問会議の今月7日の会議でも「緊急対応すべき規制改革の重要課題」として教育委員会制度のあり方が位置づけられている。 その目指すところは「児童生徒・保護者本位の改革」だそうだ。教育委員会を廃止し、首長部局にその組織を置くことで、教育内容が劇的によくなり、立派な日本人がつくられるようになるのだろうか。 教育委員会は「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」によって、各自治体に首長部局とは独立した組織として設置が義務付けられている。 委員数は原則5人(自治体の規模によって3人から6人の幅が認められている)。 委員は首長が議会の承認を得て任命する。教育委員長は委員会を代表し、教育長は委員会の指揮監督の下、すべての事務をつかさどる権限を持つ。教育長の下に事務局が置かれ、教育行政を執行する。 教育委員会は最高意思決定機関として、教育委員の発議によるものや、事務局が作成した議案や報告を審議・意見表明する。会議は原則公開し、陳情や請願も受け付け、誰でも傍聴できる。 重要な任務として教員の人事、教科書の採択、教育課程の目標や編成の決定などが挙げられるが、地域スポーツや文化芸術の振興、文化財の保護などについても責務を負っている。 住民から選ばれた首長が住民から選ばれた議会の承認を得て任命した委員によって構成されている教育委員会が、首長部局から独立していることにより、政治的中立性を保ち、教育内容の中立性を保つことができるという現行制度のどこが問題なのだろうか。 教育委員と事務局との間に緊張関係があれば、単なる追認機関にもなり得ない。逆に首長部局に置かれれば、首長次第では偏ったイデオロギーや宗教が教育現場に持ち込まれる可能性もある。 とはいっても、あまり機能してないと思われる教育委員会も多いことは事実だ。しかし、制度ではなく運用の問題であり、もっと言うならば、形骸化している教育委員会の委員を任命しているのは首長であることも忘れてはならない。 ただ、その自治体の住民でなければならないという委員としての要件は、地方へ行けば行くほど難しくなってくる。そこに運用の幅がもう少しできるだけで、現行制度でも十分機能する委員会を構成することは可能だ。 規制改革より首長の真剣な姿勢こそ求められているのだ。 ◇ 【プロフィル】細川珠生 ほそかわ・たまお 父、細川隆一郎氏との父娘関係をつづった『娘のいいぶん』で日本文芸大賞女流文学新人賞。子育てのかたわらラジオや雑誌で活躍。東京都品川区教育委員。 2006年 06月 20日
平成16年11月22日(月) 産経新聞 東京大学名誉教授 小堀桂一郎 教訓としたいイギリスでの事例 ≪改善が改悪となることも≫ 平成十年六月、残念ながら本欄ではないが、「神社新報」(二四六四号)の論説欄に筆者は「教育権の所在」といふ論を掲げてゐる。一文の主旨は、国家主権の一部としての国民の教育権は国家がこれを堅持すべきだ、との主張である。行政の地方分権化といふ大勢はもう決つてゐて、今更舵の切替は不可能であらうが、その中で義務教育といふ制度についてのみは国家が管掌の最終責任を手放してはならない、との所見を〈既に手遅れかもしれないが〉と憂へつつ力説したものだ。 それから六年が経過してゐる。以後の事態の進展が迅速だつたか緩慢だつたかは今は問はない。とにかく本年の八月と十一月の経済財政諮問会議に於いて義務教育費国庫負担制度の「改革」が火急の議題となつてゐる。この「改革」といふ決り文句が曲者なのだ。総理は何しろ三位一体改革とやらに政治生命を賭けてゐる人であるが、どうやらこの人には財政改革しか見えてゐない。総理の主導下に総論としての改革を推進する流れが強く出てくれば、文科省や一部議員の抵抗にも拘らず、義務教育財源の地方への大幅移譲が実現する恐れはある。 この勢を促進する要因は幾つかある。一には、「改革」は必ず「改善」であつて即ち善である、との一般的思ひ込みで、これは近代社会のどの局面にも生ずる迷信の如きものなのだが、この迷信の持つ力が案外恐しい。四十年余り大学社会で過して幾多の「改革」を目撃してきた筆者は、目指した「改善」が結果として「改悪」であつたといふ事例を少からず経験してゐる。これは改革といふ事態の流動性(推進する側は決つてこれを「弾力化」「活性化」などの美称で呼ぶのだが)に乗じて、必ずそこに集団的エゴイズムに発する自己の勢力拡張を目論む党派が暗躍するからである。「ゆとり教育」といふ美名にかくれて教育破壊を企む勢力が謀略を逞(たくま)しくしたのはつい先年のことである。 ≪地方分権化で偏向が進む≫ 又一には、政治家や官僚の中に往々見かける例だが、改善だらうと改悪だらうとその意義はどうでもよく、ただ然々(しかじか)の制度改革は自分の為した仕事である、との功績を誇りたがる、業績の点数稼ぎの心理がそこに働くことである。 又一には、これは大衆に阿(おもね)る大手のジャーナリズムによく見られる現象だが、予測効果をどう評価するかの判断力抔(など)ないにも拘らず、これが時代の大勢だ、時流といふものだ、とて流れに棹差して上潮(あげしほ)に乗らうとする心理である。 地方分権が時代の趨勢であるとて、国民の義務教育の責任までその流れに取り入れて改革促進を唱へる人々に対しては、但し次の如き事実も認識する様に要望しておく。 十月上旬に数人の国会議員氏がイギリスに於けるここ数年来の教育改革の効果を視察に出かけ、短時日の間になかなか周到な調査を果し、報告書を提出してゐる。その内容を要約していふと、イギリスでは初等中等教育の地方分権化により、一九八〇年代にはまるで我が日本の話かと聞き紛(まが)ふ様な「偏向教育」の弊害が生じてゐた。そこでサッチャー政権以降、教育財政の負担率を段階的に地方から国へ移し、「金を出せば口も出す」の通則に従つて国の教育監督権限を強化した。具体的には「教育水準局」なる国家機関が「学校監査」について廃校措置もあり得る強力な権限を行使できることになつた。歴史教育には国定カリキュラムの導入すらも実行した。これによつて初等中等教育の水準は著しく向上した。 ≪基本法の改正とも不可分≫ この成功に自信を得た現ブレア政権は二〇〇六年度を期して義務教育予算の全額を国庫負担にすると策定した由である。謂はば教育権を全面的に国家に回収することとした。この様な「趨勢」も世界には存するのである。 筆者は今闇雲にイギリスの経験に見倣(なら)へと聲を揚げてゐるのではない。冒頭に記した如く、義務教育の責任は全的に国が負担すべきものと考へての意見である。現在、教育基本法の改正が国政に占める教育問題中の最大の課題となつてゐるが、改正の二つの眼目と見做されてゐる愛国心の育成と宗教的情操の涵養といつた目標にしても、教育が地方分権の原則の下に運営された場合、夫々の地方の個性が掲げる教育原理よりも下位の次元に貶(おとし)められ、結果として有名無実になつてしまふ恐れが多分にある。更に恐しいのはそこに破壊主義勢力が潜入してくる危険である。教育基本法の改正と義務教育費国庫負担分の(限りなく十割に近い)拡充とを切離して考へることはできない。 ※地方分権については、下記に書いた。教育にしろ、他の事にしろ、なぜ我が国はいつも他国の一周遅れの事をするのだろうか。なぜ他国に学ぼうとしないのだろうか。つまらない男女平等の事は、社会主義者の言う事を頭を垂れて拝聴するくせに、本当に良い事になると躊躇し、知らなかったふりをする。結局は官僚にも政治家にもマスコミにも社会主義を信奉する連中が多いという事だろうし、これを粉砕するだけの教養も知識も持っていないからだろう。しかもやった事には全く責任を取らない。本当に始末に終えない愚か者が多くなった。 「経験をしてみなければわからない者を愚か者という」と言うそうだし、ギリシャには「愚か者は、事が起きて初めて悟る」という言葉もある。フランスには「愚か者には、必ずその上をいく愚かな賛美者が見つかる」という諺もあるが、この賛美者というのがマスコミだという事は皆さんもお気付きだろう。もう一つあった。中国の諺に「馬鹿者は、馬鹿なまねをした時ほど自画自賛する」という言葉もあった。 2006年 06月 20日
平成16年11月22日(月) 産経新聞 三位一体改革の中で、義務教育費の財源を国と地方がどう分担するかをめぐり、激しい議論が交わされている。しかし、肝心の教育論については、実地に即した検証がほとんど行われていない。 四年前、東京都国立市立第二小学校の卒業式で、屋上に国旗を揚げた校長に対し、児童らが土下座謝罪を求める事件が起きた。国立市は国旗・国歌の指導に反対する組合の勢力が強く、同小だけの問題ではなかった。 同市教育長(当時)は小中学校の校長らを通じ、国旗・国歌の実施に向けた指導に乗り出し、東京都教育委員会がこれをサポートした。その結果、国立市の教育は適正化されつつある。今春、都立高校の卒業式で、国歌斉唱の際に起立しなかった二百人を超える先生が処分を受けたが、これも都教委の毅然(きぜん)とした指導の現れである。 三重県は平成七年に北川正恭知事(当時)の県政が誕生するまで、同県教職員組合の推薦を受けた革新色の強い知事の県政が六期二十三年間続いた。教育委員会と組合の癒着が進み、勤務時間中の組合活動が黙認されていた。北川知事の意向を受けた新教育長は癒着の構造にメスを入れ、三年間の過払い給与約十億円を組合に返還させた。 これらは、教育の地方分権が適切に機能した事例である。一方、国の指導により地方の教育が適正化されたケースも少なくない。 広島県で平成四年、旧自治省出身の教育長は同県高校教職員組合と部落解放同盟県連との間で、日の丸が侵略に使われ、君が代が差別につながるとする確認書を交わした。これが教育現場に浸透し、卒業式や入学式で、国旗掲揚や国歌斉唱を行わなくてもよい口実とされた。 平成十年、旧文部省が是正指導に乗り出した。翌十一年、文部省から派遣された教育長の指導と組合の抵抗の板ばさみに悩む校長が自殺する悲劇が起きたが、これを機に、国旗国歌法が制定され、広島県の教育は正常化に向かっている。 北海道でも、教育委員会と組合が癒着していた。三十三年前の昭和四十六年、道教委と北教組が「学校管理規則などの改正は組合との交渉で行う」などとする違法な協定(46協定)を結び、校長の学校運営を妨げてきた。平成十二年、文部省が指導に乗り出した。 この結果、(1)教員が勤務時間中に組合活動で校外へ出かけるとき、鉛筆を使って年休簿に記入し、後に消しゴムで消す「鉛筆年休」(2)授業を複数の教員で行うチーム・ティーチング(TT)のための教員加配措置を、他の教員の労働軽減のために悪用-などの実態が明らかになり、是正されつつある。 国が誤った指導を行い、地方自治がそれを是正しようとしているケースもある。旧文部省は「ゆとり教育」と称し、平成十二年度からの指導要領で学習量を三割減らした。学力低下に危機感を持った一部自治体で、土曜日の補習授業を行ったり、夏休みを削減したりする試みが始まっている。 今夏の参院選山梨選挙区で、日教組が推す民主党の輿石東候補を応援するため、山梨県教職員組合(山教組)と校長組合、教頭組合が一体となって、選挙資金を集めるという違法な政治活動を行っていたことが明らかになった。集めた選挙資金を届け出なかった政治資金規正法違反の疑いも浮上している。学校ぐるみの不正である。 校長や教頭による毅然とした指導は、期待できそうもない。この山梨県で発覚した問題は、悪しき地方分権の典型といえる。文部科学省の指導力が問われる。 ※印象としては、文科省は責任を取らなくて良い方向に行っている感じがする。ある意味、地方の力量次第かもしれないが、危険性を伴っている事もまた事実だ。先日、ゆとり教育に対抗して、市独自の副教材を作って授業に生かしている犬山市を視察してきた。試みとしては非常に良い事だと思うし、過去においては抵抗していた県教委も今では口を出さないようで、地方にやる気があれば相当な事まで出来る時期が来たようにも思った。しかし、国語の副教材を見て驚いた事があった。読書に推薦する本の中に、「少年H」が入っていたし、有名な左翼小説家の名前も見られた。この様な事は、いろいろ視察してみるとよくある事で、地方分権の危険性を肌身で感じるので反対しているのだが、現在の流れは、国には指導する気力がなくなってきているように思う。 2006年 06月 20日
平成16年10月26日(火) 産経新聞 中山成彬・文部科学相は、教員免許の更新制を中央教育審議会に諮問した。教員の資質を向上させるための有力な方法である。 この諮問は、指導力不足教員の急増に対応するために行われた。中教審では、教員免許更新制の意義、免許の有効期限、更新手続きなどについて検討される。導入する方向での前向きな議論を期待したい。 中教審は平成十四年二月の答申で、教員免許更新制の導入を見送った経緯がある。「他の公務員と比較し、教員のみへの更新制導入は慎重にならざるを得ない」「免許授与の際に適格性を判断しておらず、更新時に適格性を判断する仕組みはとり得ない」などの理由だった。 しかし、教員は日本の未来を担う子供たちを育てる重要な任務を担っている。他の公務員より厳しい資格認定の制度があってしかるべきである。免許授与の際に適格性を判断していないのであれば、これからは適格性を判断する仕組みに改めるべきだ。 最近、教員の採用試験が難しくなったこともあり、赴任当初は授業準備などに熱心な教員が多いとされる。しかし、何年か経つと、初心を忘れ、マンネリ化する傾向が強い。免許が終身、保障されていることも原因の一つだろう。適切な時期に、免許更新のための評価を実施する必要がある。 「授業が成り立たない」「子供や保護者と信頼関係が築けない」などの理由で、教育委員会から「指導力不足」とされた教員は昨年度、四百八十一人と前年度より66%増えた。 また、平成十四年度、わいせつ行為などで処分を受けた教員は百四十八人と前年度(百人)を大きく上回った。今春、東京都立高校の卒業式で、君が代斉唱時に起立しなかった教員約二百人が処分を受けた。これらは指導力不足というより、不適格教員だ。 一方、意欲的な教員も少なくない。本紙「from」欄で、たつみ都志・武庫川女子大教授は、高校を留年した息子が熱血新担任とクラスメートに恵まれ、立ち直っていく様子を書いていた。今の教育現場では、こうした熱血教員は十分に評価されない。 免許更新制に加え、教育に情熱を燃やし、能力の高い教員が相応の評価と処遇を受ける制度の確立も急務だ。 ※免許更新は必要だと思う。が、その前に教員を養成する機関を何とかできないか。はっきり言って、本来、教員の資格もない人間を輩出しているのではないか。その尻拭いをいくらしても「臭い物にふた」であって、聖職者として、人間的に尊敬される教師は出てこないだろう。金八先生を教師の鏡とするようでは情けないぞ。人間的に尊敬できる教師を輩出する事にこそ力を入れるべきである。最近はボーっとした先生が増えてきたと聞く。 2006年 06月 20日
中央区が今年度から導入した公立中学校の自由選択制について、新一年生の保護者の七割以上が満足しているものの、選択の基礎となる情報がもっとほしいと思っていることが、区のアンケート調査で分かった。 アンケートは六月、新一年生の保護者四百十二人、区立中教員八十四人を対象に行われた。回答率はそれぞれ78・2%、86・9%だった。 結果によると、学校生活に「満足している」と答えた保護者は70・8%、自由選択制による入学者の保護者(二十八人)は「満足している」が75%とやや多かった。 「満足」の理由は「子供が毎日充実して通学している」が最も多く64・9%、次いで「教員に満足している」が9・2%だった。「不満足」の理由は「子供の友人関係の問題」「授業・学習面に対する不満」など。 学校選択にあたってあればいい情報として(複数回答)「特色ある教育活動」二百三人(25・4%)、「卒業生の進路」百六十六人(20・8%)、「部活動の状況」百四十七人(18・4%)など延べ七百九十九人の回答があり、必要な情報が十分でなかったことがうかがえた。 教員は自由選択制について「賛成」「おおむね賛成」が42・4%で、保護者ほど積極的な支持はなかった。 自由選択制に対して保護者から「別の学校を知る機会でよい」「四校の特色がより打ち出され、友人の幅も広がってよい」と肯定的な意見があった一方、「校長や教職員に『ぜひうちの学校へ』という熱意は感じられなかった」「どの学校にも教育活動の特色は感じられなかった」など厳しい意見も出された。 平成16年8月15日(日)産経新聞 Tags:#データ・世論調査など
2006年 06月 20日
文科省「相談など効果」 平成十五年度に、小中学校で三十日以上欠席した者のうち、いわゆる「不登校」の児童生徒は十二万六千二百十二人と前年より約五千人少なく、二年連続の減少となったことが、十日公表された文部科学省の学校基本調査で分かった。高校、大学への進学率が過去最高となったほか、大卒後、定職に就かずフリーターなどになった人の割合は前年度から減少に転じるなど、近年進んだ「進路の多様化」から「進学・就職」志向への回帰傾向も浮かんだ。 調査によると、「不登校」の児童生徒は小学校で前年比6・9%減、中学校で同3・1%減となった。児童生徒全体に占める割合は、小学校が三百人に一人なのに対し、中学校では三十七人に一人で、依然としてクラスにつき一人の不登校生徒がいる計算となる。 不登校だった児童生徒が、再び登校できるようになったケースでは「保健室等特別の場所に登校させて指導に当たった」「スクールカウンセラーらが専門的に指導にあたった」などが効果があったと報告された。 文科省は「(不登校児童生徒は)相当数おり、引き続き大きな課題だが、減少傾向にはあると考えている。教育相談、教育支援センターなどの対策の試みが定着しつつあるのではないか」(児童生徒課)として、一連の対策をさらに続ける方針。 一方、今年三月に大学を卒業後、アルバイトやパートなどの仕事に就いた「一時的な仕事に就いた者」は二万四千七百七十七人(前年度二万五千二百五十五人)で、全卒業生の4・5%(同4・6%)にあたり、調査開始以降、最も多かった前年度から微減となった。卒業後、定職についた人も全体の55・8%と、前年から0・8ポイントながら上昇に転じた。 高校卒業者では「就職進学以外の者」の項目で比較すると、十一万九千五百八十人と全体の9・6%で、前年比で0・7ポイントの減少となった。 高校(通信制含む)への進学率は97・5%、大学・短大へは49・9%、大学院は11・8%でともに過去最高。特に男子の大学・短大進学率は51・1%で、初めて五割を超えた。 不登校の減少に加え進学、就職率が上昇に転じ「進路の多様化」から「進学・就職」への回帰傾向が見られたことについて、文科省では「大学改革などの施策の効果が反映されたのなら喜ばしいが、就職・進学は景気動向にも左右される。企業側の求める水準が高くなり、大学、専門学校志向が高まった面もあるかもしれない」(調査企画課)とみている。 ◇ 【学校基本調査】文部科学省が学校教育行政に必要な学校に関する基本事項を調査するもので、昭和23年度から毎年実施している。対象は小中高校のほか、聾(ろう)学校、盲学校、養護学校、幼稚園、大学、短大、高等専門学校、専修学校および各種学校など。 ◇ ■増える保健室登校・センター通学 出席扱い…数字と現実に差 増加の一途をたどっていた不登校が初めて二年連続で減少したことは、学校や文部科学省の一貫した取り組みの成果といえる。一方で、保健室登校や教育支援センターへの通学が増えつつあり、現場からは、数字がどこまで実態を反映しているのか疑問視する声も上がっている。 文科省が不登校対策の柱に据えるのは、スクールカウンセラーの配置と教育支援センター(旧称・適応指導教室)の拡充の二点だ。いじめや不登校を中心に子供の悩み相談を受けるスクールカウンセラーは、七月現在で公立中の46・1%、公立小の6・8%に配置されている。不登校児専門に対応する教育支援センターは、すでに全国千百カ所近くに整備され、専門指導員が個別にきめ細かい指導をしながら学校復帰をめざしている。 文科省では、このような施策が一定の効果を上げたことが不登校減少の理由とみている。麻布台学校教育研究所の原崎茂所長も「カウンセラーや教育支援センターを使って環境を整えたことが奏功したのだろう。直接教室に行けない保健室登校や教育支援センターへの通学であっても、子供に希望を醸成する点で意味がある」と評価する。 調査では、教室へ行けない保健室登校でも登校と同等に扱われ、教育支援センターへの通学者のうち三割以上は指導要録上「出席」とみなされている。実際には学校復帰を果たしていないケースでも、数字の上では不登校としてはカウントされない統計上の問題もある。 名古屋市子ども適応相談センターで不登校児の指導に当たる矢野博明・教育相談部長は、「現実にセンターに通う子供は増加中で、学校に通うのが難しい子供も多くなったと実感している」と話す。さらに不登校理由が軽度の発達障害や遊び非行型などこれまでにないタイプが増えており、「子供を学校に戻すことが難しくなっている」とも指摘する。 潜在的な不登校予備軍や学校復帰が難しい慢性的不登校児の増加など、統計上の「二年連続減少」を手放しで喜べない課題は山積している。 平成16年8月11日(水)産経新聞 2006年 06月 20日
平成16年10月4日(月)産経新聞 お茶の水女子大学教授・藤原正彦 場当たり主義に揺れる学びの場 ≪教員の格差生む税源移譲≫ 現在、小中学校の教職員の給与は、国と都道府県が折半で負担している。義務教育は国と地方の共同責任ということである。この国庫負担のおかげで、全国一律の給与が保たれ、全国津々浦々の子供たちに同水準の教育が与えられている。 このシステムが危殆(きたい)に瀕(ひん)している。政府は地方分権ということで、都道府県への総額三兆円の補助金を廃止しようとしている。その不足分は所得税(国税)の一部を住民税(地方税)に移すことで補われることになる。問題はこの削減される三兆円の内訳を決めた全国知事会が、義務教育費の八千五百億円をそこに入れてしまったことである。 税源移譲がなされても、住民の所得水準の低い県では、切られた補助金を埋めるだけの住民税を得られそうもない。東京などを除く四十道府県がそうなるだろう、という試算もある。このような自治体では、移譲された財源が一般財源となり、使い勝手も自由ということから、本来教育に充てるべきものを緊急の公共事業などに回してしまわないともかぎらない。 そもそも税源移譲が今後ずっと確実に実行される保証もない。これでは都道府県の税収の格差が先生の給与格差となり、ひいては教育の格差につながる、と文科省、PTA全国協議会、日教組が反対している。当然であろう。 私は七〇年代にアメリカの大学で研究教育に携わっていた。地方分権先進国のこの国では、公立学校教員の給与の低さがよく話題となっていた。給与が低ければ、優秀な人材が教員になりたがらないし、意欲も低下するから、教育の質が落ちる。私の学生で分数の足し算さえままならぬ者が珍しくなかった。 義務教育の地方分権は誤りである。文科省の教育政策が信頼できないという気持ちは分かるが、地方自治体の教育委員会がより信頼できるわけではない。各都道府県がそれぞれの考えで教育をしたら国は瓦解してしまう。国語と算数を軸に、この国の文化、伝統、情緒、道徳を教え、祖国愛をはぐくむべき義務教育は、地方分権になじまない。義務教育は国防や外交と並び中央集権以外にありえない。 ≪数字合わせの対象に堕す≫ 最近、教育が数合わせの対象になっている。今回は補助金削減三兆円が先にあり、達成のための義務教育費が出てきた。数年前には国家公務員の25%削減が先にあり、達成のため国立大学を法人化し十二万五千人の公務員を減らしたのであった。ともに教育上の議論はほとんどなされぬまま決定された。 公務員削減の時は、文科大臣は本省に傷が及ばぬよう国立大学を犠牲にした。今回は補助金交付という地方に対する権限の喪失を恐れ、突然、狼狽(ろうばい)気味に六三制見直しなどと口走り、ことを複雑化させ紛糾させようとしている。情けない。文科大臣は、「祖国を滅ぼすつもりか」と首相なり全国知事会を一喝すべきであり、頭をかかえるべきものではない。 わが国が不況に入って十年以上になる。この間に文科省に対して外からの傍若無人な干渉が目立っている。義務教育国庫負担の削減は、政府の補助金削減に呼応し全国知事会が決めたものである。財界や産業界の干渉はさらにあからさまである。小学生に起業家精神を育てろ、英語とパソコンを教えろ、大学では卒業後すぐに産業界で役立つ人材を養成しろ、などと唖然(あぜん)とするようなことを平気で言う。 ≪誇り高い国家の覚悟とは≫ 不況克服のためなら何でもしようと考えるのだろうが、小学校で起業家精神や英語やパソコンを教えるのは、愚民化政策としか評しようがない。大学は学問を研究し教育する場であり、産業界などを眼中に入れていたら日本の学問が滅んでしまう。最近では金融庁などが、中高生に株や債券の知識を与えろ、などと開いた口がふさがらないような注文までしてくる。 このような素人の思い付きに省益がかかわる場合を除き、ほとんど反発もせず従ってしまう文科省の無節操も問題である。教育をこの手で守るという気迫に欠けている。 政治や経済をどう改革しようと、たかだか生活が豊かになるくらいで、魂を失った日本の再生は不可能である。いまできることは、時間はかかるが立派な教育を子供たちにほどこし、立派な日本人をつくり、彼らに再生を託すことだけである。教育とは、政治や経済の諸事情から超越すべきものである。人々がボロをまとい、ひもじい思いをしようと、子供たちだけにはすばらしい教育を与える、というのが誇り高い国家の覚悟と思う。 ※地方分権にすれば薔薇色の政治が出来ると、左翼やマスコミの宣伝に乗せられて本気で思っている人がいるが、地方分権は必ず失敗する。自治体の教育委員会など信用していたら、ひどい目にあう事は私が実体験している。その証拠に、「つくる会」に反対する連中は、学校ごとの教科書採択を画策している。公共事業にしても、密着度は国政どころではない事はご理解いただけると思うが。 2006年 06月 20日
配布&ダウンロード開始 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/16/08/04081802.htm 文部科学省は、9月より始まった「学校運営協議会制度」(コミュニティスクール制度)のパンプレットを作成、配布を行っている。同制度を一般に広く告知するのが狙い。同省のサイトからダウンロードできるほか、各地の教育委員会でも入手可能。 ※とうとう文部科学省が自分たちの無能さを自覚し、責任を放棄した。学校評議員制に続く第2弾。しかし素人から承認を受けないといけないこの制度では、校長先生がかわいそうだ。結局は校長先生に責任を負わせて、自分たちは責任を取らない制度にしてしまったようだ。この様な制度を充分に利用するよう、共産党や社民党や部落解放同盟が狙っているかも。 < 前のページ次のページ >
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