◆北朝鮮抗議決議、衆院で採択 共産反対、社民は棄権
(朝日 2009/4/7)
http://www.asahi.com/politics/update/0407/TKY200904070153.html
衆院は7日午後の本会議で、北朝鮮のミサイル発射に抗議し、日本独自の追加経済制裁や新たな国連安全保障理事会決議を求める国会決議を自民、公明、民主、国民新各党の賛成多数で採択した。与党は決議の全会一致をめざしたが、文言調整で溝が埋まらなかった共産党が反対、社民党は棄権した。
決議を受け、麻生首相は本会議で「北朝鮮による今回の発射はミサイル開発に直結するもので、平和と安定を損なう挑発的な行為。断じて容認できない」と所信を述べた。
与党がまとめた決議は、北朝鮮の行為を「ミサイル発射を強行」と断じ、国連安全保障理事会決議に「明白に違反し、わが国として断じて容認できない」と批判。加えて、「さらなるわが国独自の制裁を強めるべきだ」などとして、追加制裁の強化や新たな国連安保理決議に向けて政府の努力を求めた。
民主党の鳩山由紀夫幹事長は7日、記者団に「参院ではまとまりそうだとの話がある」と述べ、8日に予定されている参院の決議では、野党で連携できる内容の決議を検討中だと明らかにした。
◆北朝鮮抗議決議の全文
http://www.jiji.com/jc/zc?key=%b7%e8%b5%c4&k=200904/2009040700338
衆院が7日の本会議で採択した「北朝鮮によるミサイル発射に抗議する決議」の全文は次の通り。
北朝鮮は、わが国をはじめ、国際社会からの度重なる中止要請を無視して、4月5日、ミサイル発射を強行した。
そもそも今回の発射は、北朝鮮は弾道ミサイル計画に関連するすべての活動は停止しなければならない旨を規定している国連安全保障理事会決議1695号および1718号に明白に違反し、わが国として断じて容認できるものではない。
本院は、改めて北朝鮮に対して、国連決議の規定を順守するとともに、6カ国協議共同声明を完全実施するよう強く求める。また、国際社会に対し、それらの国連決議に基づく制裁規定を完全に順守するよう強く求める。
政府は、本院の趣旨を体し、わが国の断固たる抗議の意思を北朝鮮に伝えるとともに、更なるわが国独自の制裁を強めるべきだ。同時に、関係各国と連携しながら、国連安保理において、国際社会の一致した意思を決議等で明確にするよう努力すべきだ。
右決議する。(了)
(2009/04/07-13:27)