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◆【経済が告げる】編集委員・田村秀男 平壌租税回避地コネクション



 (産経 2009/4/15)


 北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射に対し日本政府は送金規制など追加制裁を打ち出し、国連安保理も非難声明を発表した。北朝鮮側は6カ国協議脱退を言い出す始末だが、「窮鼠(きゅうそ)」の強がりとは言い切れない。金融危機を機に新たな高収益の投資先を求める強欲マネーの潮流が北朝鮮に向かう。

 金正日総書記が支配する「首領企業」とよしみを通じる欧州系投資ファンドは総額5億ドルの長期投資計画を打ち出した。

 長距離ミサイル基地は咸鏡北道舞水端里にある。南側の咸鏡南道端川は短距離ミサイルが配備されているばかりではない。北朝鮮最大の鉱業地帯である。2月末にシンガポールに登記された「朝鮮ファンド」の重点投資先だ。

 朝鮮ファンドは英海軍技術将校上がりのコリン・マクアスキル氏を代表とする高麗アジア社(本社・ロンドン、実際の活動拠点は香港)が数年がかりで仕上げた。マクアスキル氏は68歳、1980年代後半には対外債務不履行を引き起こした北朝鮮の代理人となって西側民間銀行と交渉した。

 2006年からは、北朝鮮の隠し口座のあるマカオの銀行BDAを対象とする米国の金融制裁解除に向けマカオとワシントンの当局と交渉、解決した。平壌の指導部から圧倒的な信用を得ている背景だ。

 朝鮮ファンドは1口25万ドルで欧米や日韓を含むアジアから投資家を募集、規模を徐々に拡大していく。第1段階で5000万ドル、第2段階で1億~2億ドル、第3段階で5億ドルとする目標だ。端川では亜鉛などの精錬設備と水力発電所の修復に向け設備や技術を提供する。

 収益は金塊やその他の鉱物資源の販売で稼ぎ、外国人の身元を問わず課税が優遇される「租税回避地(タックスヘイブン)」に集約する。朝鮮ファンドを管理する高麗アジアは平壌で首領系企業と外資の決済のため「大同信用銀行」を保有している。

 英国領ケイマン諸島などタックスヘイブンは金融規制の緩いロンドン、香港、シンガポールと事実上一体になっている。マクアスキル氏はこうして平壌・租税回避地コネクションを生かす。正体を知られたくない投資家を集め、金正日総書記系の企業集団と金融で結びつける。

 国際金融界ではロンドンを主舞台に、昨年9月の「リーマン・ショック」以降、金融面では未開拓の途上国向けファンド設立が相次いでいる。新生イラク、コンゴ、パレスチナ、モンゴル、アフガニスタンなどだ。金融危機のために不安定になった欧米や新興国市場向けの投資を分散させ、年20%以上の高収益を上げる。

 北朝鮮の場合、ファンドの投資先は軍需を兼ねる首領系企業である。輸出収益の多くがミサイルや核弾頭などの軍事技術開発の財源となる。今回のようにミサイルなど軍事脅威にさらされる日本として無関心でいられようか。

 先のロンドンでの主要20カ国首脳会議(金融サミット)ではタックスヘイブンへの監視強化で合意した。米国は米企業や金融機関に対する課税強化のため、欧州側は米金融機関を押さえつけるためだ。

 対照的に、中国は香港やマカオを監視重点対象から外すよう米欧と掛け合い、国際金融の利権を堅持するのに躍起となった。米国も欧州も国際金融ビジネスの拡大は好都合だから、中国に譲歩した。このままでは北朝鮮への資金流入は加速し、外貨不足という北の泣き所をつく日本の制裁は無力化しかねない。
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by sakura4987 | 2009-04-16 11:21

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