★★★ 日本再生ネットワーク 厳選ニュース ★★★

sakura4987.exblog.jp
ブログトップ

◆台湾、統一委を廃止 陳総統指示 親中・国民党揺さぶり

平成18年2月28日(火) 産経新聞

 【台北=長谷川周人】台湾の陳水扁総統は二十七日、国家安全会議を開き、段階的な中台統一を目指す総統の諮問機関、国家統一委員会と同委が承認した国家統一綱領の廃止を指示した。理論的には、微妙な政治バランスに立つ中台関係の「現状の一方的変更」につながる路線転換で、「台湾独立」に強く反発する中国との関係悪化を招く可能性が出てきた。 

 総統府によると、陳総統は同会議で「現状の変更はしない」との立場を強調した上で、同委を「機能終了」とし、統一綱領は「適応終了」にすると表明した。陳総統は二〇〇〇年の就任演説で同委などの廃止はしないと公約していたが、事実上の廃止が決まった。

 陳総統は、一月末の演説で同委撤廃を「廃止」と表現したが、この日は復活の可能性を理論上は排除しない「終止」と言葉を変え、中国などの反発に配慮した。「台湾人民の選択を尊重し、両岸が将来、いかなる形に発展することも排除しない」とも述べた。

 台湾紙などによると、同委の年間予算は一千台湾元(約三千六百円)と実質的に機能していない。「民主・自由・均富(富の平等)」の統一を目指す統一綱領も、自主路線を掲げる民進党政権下では“有名無実化”した過去の政策となる。

 だが、一九九一年二月に李登輝・国民党政権(当時)が統一綱領を策定したのは、中国などの反発をかわすため、政治戦略上の必要性があったからだった。統一路線の綱領化は、台湾の独立志向を警戒する中国に対抗する“緩衝機能”の役目を果たし、民主化路線の確立や総統選挙の実現に道を開いた。

 存在にこそ意義があった統一綱領だが、廃止は陳政権にとり「停滞した中台対話を促し、国民党との連携を強める中国を揺さぶる」(総統府関係者)狙いがある。しかし、昨年末の統一地方選で大敗したことを受けて、「内向きな発想に基づく人気回復策にすぎない」という見方も少なくない。米国も陳総統の対中政策に懸念を示している。台湾各紙によると陳総統は三月上旬、初訪台するアーミテージ前米国務副長官との会談を予定しており、陳総統はこの場を通じて米国に理解を求めるとみられる。

                  ◇

■中台関係の主な動き

 1996年3月 台湾総統選を控え中国が台湾海峡で大規模軍事演習(台湾海峡危機)

   99年7月 台湾の李登輝総統が「二国論」提起

 2000年3月 台湾総統選で民主進歩党(民進党)の陳水扁氏が当選

      5月 陳総統が就任演説で「中国に武力行使の意図がない限り独立は宣言しない」

         などとした「5つのノー」を表明

   01年1月 地域限定の通商、通航、通信の直接開放「小三通」が解禁

   02年8月 陳総統、中台は「一辺一国(それぞれ一つの国)」と発言

   03年2月 春節(旧正月)休暇で帰省する台湾ビジネスマンのためのチャーター機が

         台湾から香港経由で上海に乗り入れ

   04年5月 陳総統が2期目就任演説で新憲法制定を表明

      9月 台湾国防部が「中国が台湾に武力侵攻する可能性が12年以降、大幅に高まる」

         とする報告書

   05年1月 春節休暇中の直行チャーター便が相互乗り入れ

      3月 中国が全国人民代表大会(全人代)で反国家分裂法を採択

      4月 台湾の連戦国民党主席が訪中し、胡錦濤国家主席と60年ぶりの国共トップ会談

     12月 台湾統一地方選で民進党が国民党に大敗

   06年2月 陳総統、国家統一委員会と国家統一綱領を事実上廃止

                  ◇

【用語解説】国家統一委員会

 国民党政権時代の1990年、大陸(中国)との交流推進のため、台湾総統府に設置された中台問題を担当する機関。国家統一の方針を研究し、総統に提案する諮問機関と位置づけられている。91年2月に中国共産党の統一攻勢に対抗する一方、独立を警戒する台湾内の統一派に配慮して3段階に分けて統一への道筋を示した国家統一綱領が採択された。しかし、2000年に民主進歩党の陳水扁政権が誕生、独立志向を鮮明にするなかで、実質的な役割を失っていた。



◆「独立への動き」中国反発

平成18年2月28日(火) 産経新聞

 【北京=野口東秀】中国国営新華社通信は二十七日、台湾側が統一委を事実上廃止するとの発表を論評抜きで速報した。中国側は「廃止は独立への動き。台湾海峡に深刻な影響をもたらす」と強く反発。台湾の野党や経済界との結びつきを強めるなど“融和策”で台湾民衆を引き寄せ、陳政権の孤立化を一層図るものとみられる。さらに陳総統の言動に反発している米国への働きかけを強めるのも確実だ。

 中国の対台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室などは陳総統の動きを予測。二十六日に「統一委の廃止は台湾の独立への道を法的に開くもので、分裂活動を一歩ずつ前進させている」との談話を発表し、台湾側を牽制(けんせい)していた。

 陳総統は、中国側が「独立への一歩」(同事務弁公室)と位置づける新憲法制定や軍備拡充などを打ち出しており、中国側は陳総統を「両岸関係、アジア太平洋地域で面倒をつくり出す者だ」と強く非難した。

 しかし、陳総統の言動に歯止めをかける決め手に欠けているのも事実で、胡錦濤国家主席が四月に訪米した際、首脳会談で「一つの中国」原則を確認するなど、米国から台湾への圧力を加える動きを強めるものとみられる。

 中国側は、軍事的威嚇が台湾民衆の反発を招いた教訓を踏まえており、軍事的行動をとる可能性はほとんどないが、胡政権は軍部の強硬派などからの突き上げに苦慮する可能性がある。
[PR]
by sakura4987 | 2006-02-28 08:25

毎日の様々なニュースの中から「これは!」というものを保存していきます。


by sakura4987