◆中国へ新幹線を初出荷 式典なし、対日感情配慮か
http://www.nikkei.co.jp/news/main/im20060303NN000Y35803032006.html
中国の在来線鉄道の高速化プロジェクトで、川崎重工業など日本企業が2004年10月に受注した新幹線型の車両の第一陣が完成、中国へ輸出するため工場から出荷を始めたことが3日、分かった。
記念式典などは開かれず、ひっそりとした出荷。中国では国家的プロジェクトを日本企業に任せることへの反発もあり、小泉純一郎首相の靖国神社参拝などを理由に悪化する反日感情に配慮したとの見方もある。
川崎重工業は式典を開かなかった理由について「PRなどは提携先の中国メーカーが担当している」と説明している。
川崎重工業などは中国政府から新型車両60編成(一編成八両)を受注、このうち三編成を日本国内で製造し、残りは共同で受注した中国メーカーに技術移転しながら現地で生産する計画だ。
今回出荷するのは、神戸市の川崎重工業の工場で製造していた一編成で、2、3日の2日間、工場から車両をクレーンでつり上げて台船に載せる作業を進めている。輸送船に積み替えた上で、5日に神戸港を出港、中国・青島に向かう。
製造した車両は東北新幹線「はやて」をベースにしたもので、時速200キロ台で走ることができる。