◆少子化調査:日本の出生率、女性の社会進出に比例せず
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050914k0000m020134000c.html
国際的に女性の社会進出が進んだ国ほど出生率が高い傾向があるのに対
し、日本は女性の社会進出が同レベルの国と比べて出生率が低い状態にあ
ることが13日、政府の男女共同参画会議(議長・細田博之官房長官)の
調査で明らかになった。
女性の社会進出と出生率の関係を国際比較した調査は初めて。同会議は
「仕事と生活の両立支援や子育ての環境整備の遅れが背景にある」と指摘
している。
調査は経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち1人当たりGDP
(国内総生産)が1万ドル以上の24カ国を対象に、15~64歳の女性
の社会進出の度合いを示す労働力率(人口に対する労働力人口の割合)と
合計特殊出生率の相関関係について、1970年、85年、00年の推移
を調べた。
国際的な傾向をみると、70年は労働力率が高い国ほど出生率が低かっ
たが、85年を境に関係が逆転。00年には労働力率が高い国ほど出生率
も高くなった。00年のデータでは、労働力率が84.9%と最も高いア
イスランドは出生率も2.08と最高値となったほか、米国やデンマーク
なども同様の傾向を示した。
これに対し、日本は、70~00年の30年間で、女性の労働力率が5
4.4%から59.6%に上昇したが、出生率は2.13から1.36へ
低下。00年の日本の出生率は、労働力率が同レベルのフランスより0.
52、労働力率が日本より低い韓国と比べても0.11低く、日本の働く
女性が子供を産み育てるのが難しい現状が浮き彫りになった。
出生率が高い国は、男性の短時間就業者の割合が高い▽保育サービスの
利用割合が高い▽家事・育児時間に占める男性の割合が高い--などの傾
向があり、調査報告はこうした割合を高めるための取り組みを求めている。
【葛西大博】
▽大沢真知子・日本女子大教授(労働経済学)の話 女性の社会参加
と出生率の関係は、仕事と育児を両立しやすいかどうかがカギだ。日本は
家庭での責任が重い女性が男性と同じように働くのは難しいのに、何ら措
置がとられてこなかった。女性側の努力だけで出生率を上げるのは難しく、
社会全体として女性も働くのは当たり前という方向へ価値観の転換を図る
必要がある。

