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◆【社説検証】皇位継承問題 (産経12・5)

産経のみ「女系」に疑問 社説と解説が違う朝日

 小泉純一郎首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」
(座長・吉川弘之元東大総長)は先月下旬、女性・女系天皇を認め、
男女を問わず第一子(長子)の皇位継承を優先させる最終報告をまと
めた。七月の論点整理で示されたもう一つの男系を維持する伝統的な
考え方は、現在の少子化傾向などを理由に否定された。

 朝日は「将来にわたって安定した皇位継承の制度をどうつくるか。
それが有識者会議の課題だった」としたうえで、「『女性天皇、女系
天皇の容認』と『第1子優先の継承』という結論は妥当だと思う」と
有識者会議の結論を明確に支持した。

 毎日も「女性天皇を認めれば、女子の皇族は多いので天皇制も安定
し、継承問題の悩みも解消する。有識者会議としては時代を反映させ
た自然な結論と言ってもいい」と最終報告を評価した。

 読売は、有識者会議が男系維持の難しさを指摘した点について「簡
潔で平易に説明されている」と評価し、「有識者会議が示した制度を、
多くの国民が共感を持って受け入れるなら、皇室制度が揺らぐことは
ないだろう」とした。

 これに対し、産経は「将来、天皇に対する国民の敬愛の念が薄れ、
日本という国家のありようを危うくすることになりはしないかと危惧
(きぐ)する。『時代の流れ』ではすまされない」と有識者会議の結
論に疑問を提起し、「国会提出を急がず、もっと広く国民や皇室の歴
史に詳しい人の意見を聞くべきである」と拙速を戒めた。

 日経は、女性・女系天皇容認について「秋篠宮さまより若い男性皇
族がいない中、大多数の国民が納得するだろう」とし、長子優先も
「一つの考え方として理屈は通っている」とした。

 東京も、「やはり、第一子優先の方が受け入れられやすい」「こと
女性天皇については、世論の理解は得られそうだ」と最終報告を大筋
で評価した。

 在京六紙の中で、朝日・毎日・読売・日経・東京の五紙が有識者会
議の結論を支持し、産経のみがこれに疑義を呈した。

 ただし、朝日は社説と同じ十一月二十五日付の社会面で、皇室担当
編集委員が「皇室の未来 議論尽くせ」とする解説記事を書き、「拙
速だけは避けるべきだろう」「議論を掘り下げ、十分に国民の理解を
深める手順を踏まず押し切れば、禍根を残すだろう」と産経に近い見
方を示している。

 この有識者会議は昨年暮れ、安定的な皇位継承のあり方を検討する
ために設置された。皇太子さま、秋篠宮さまより若い男性皇族がおら
れず、現行の皇位継承を男系男子に限るとする皇室典範のままでは、
将来の皇位継承に不安が生じる恐れがあったためだ。メンバーの人選
などから、「初めに女性天皇容認の結論ありきではないか」との指摘
もあった。

 別表のように、朝日と日経は会議が発足した当初から、女性天皇容
認の姿勢を強く打ち出した。毎日と東京は、やや慎重な女性天皇容認
論だった。読売と産経は方向性を出さず、幅広い深みのある議論を求
めた。

 女性天皇の子が皇位につくという前例のない女系天皇については、
各紙とも立場を明確にしていなかったが、最終的に、朝日は女系天皇
も認め、毎日・日経・東京も大筋で認めた。

 読売は、有識者会議が男系維持と女性・女系容認の二案を示した
時期(論点整理)の七月二十八日付社説では、「いつまでも静観は
できないが、数か月を惜しんで結論を急ぐことでもない」「後に禍
根を残さないためにも、じっくり論議を尽くすことが大切だ」と慎
重論を唱えていた。だが、有識者会議が女性・女系天皇容認の方針
を示したことを受けた十月二十八日付では、「10人の委員全員の
一致した結論であるなら、尊重していいのではないか」と同会議の
方針を支持する論調に転じた。

 産経は一貫して歴史と伝統を重視する立場に立ち、「旧皇族から
天皇や皇族への養子を認めることや、旧宮家の皇族への復帰などを
積極的に検討してもらいたい」(五月四日付)、「結論を急がず、
専門家の意見に謙虚に耳を傾けるべきである」(六月十日付)など
と訴えた。特に、有識者会議の女系天皇容認論に対し、「結論を出
さず、専門の学者や皇室関係者なども含めた今後の広範な議論に任
せるべきである。時間はまだあるし、あまりにも重大な問題だから
だ」(十月二十七日付)と重ねて拙速を戒めた。

 小泉首相は、有識者会議の最終報告を踏まえた皇室典範改正案を
来年の通常国会に提出する意向を表明している。しかし、有識者会
議の結論が出されただけで、広く国民が参加する議論は、まだ始ま
ったばかりだ。議論の進展によっては、予断を許さない。朝日の社
説と編集面の“ねじれ”がどうなるかにも注目したい。(石川水穂)

                  ◇

 ≪皇位継承問題をめぐる各紙社説≫

 朝日 女性天皇「実現は自然な流れだ」(昨年12月29日)

    皇位継承「時代が求めた女系天皇」(11月25日)

 毎日 女性天皇論議「『国民の総意』形成を目指そう」(1月24日)

    長子継承案「国民の合意形成に努力を」(11月22日)

 読売 女性天皇「有識者会議の論議を見守りたい」(昨年12月28日)

    皇位継承案「国民にわかりやすい制度に」(7月28日)

    女性天皇「有識者会議の結論を尊重したい」(10月28日)

    皇室典範報告「平易に説いた男系維持の難しさ」(11月25日)

 産経 女性天皇「幅広い議論を期待したい」(昨年12月29日)

    女性天皇「伝統重んじる論議を歓迎」(5月4日)

    女性天皇「歴史と伝統ふまえ論議を」(6月10日)

    皇室典範会議「日本の将来見据え結論を」(7月31日)

    皇室典範会議「結論を急ぎすぎてないか」(10月7日)

    皇室典範会議「女系天皇はさらに議論を」(10月27日)

    皇室典範「国会の前に幅広い意見を」(11月23日)

 日経 女性天皇実現に向けて幅広い議論を(1月10日)

    熟慮が要る皇位継承論議(11月25日)

 東京 女性天皇「民意を念頭に議論を」(1月25日)

    女性・女系天皇「自由で無理ない結論を」(10月28日)

    皇室典範改正「世論のミゾを埋めよう」(11月24日)
by sakura4987 | 2006-03-18 12:37

毎日の様々なニュースの中から「これは!」というものを保存していきます。


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